理学療法士の健康相談室
冷えからくる頭痛の原因は?カンタンにできる対処法を5つ紹介
寒さや冷房による冷えからくる頭痛に悩んでいませんか?なぜ冷えると頭痛が起きるのか、そのメカニズムや簡単にできる対処法、予防法を詳しく解説します。
最終更新日: 2025.12.19
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寒い時期や冷房の効き過ぎなどで身体が冷えたときに、頭痛を感じて困っている方もいると思います。しかし、なぜ身体が冷えると頭痛が起こるのでしょうか。今回は、冷えからくる頭痛の原因や対処法、予防法などを解説します。
冷えからくる頭痛の原因は「血行不良」

身体が冷えたときに頭痛が起こる主な原因は血行不良です。冷房に当たったり寒い時期に外にいたりして頭が冷えると、頭部の血管が収縮して筋肉が緊張状態になります。
すると筋肉に疲労物質が蓄積して神経を刺激し、痛みが生じることがあるのです。これを「緊張性頭痛」といいます。
また、寒い場所と暖かい場所を行き来したり、必要以上に冷えに反応して自律神経のバランスが崩れたりすることで血管の収縮・拡張が起き、頭痛が引き起こされるケースもあります。
冷えからくる頭痛が起きたときの対処法

冷えが原因で頭痛が起きたときに試したい対処法として、下記の3つがあげられます。
- 体を温める
- ツボを押す
- お灸をする
各対処法の詳細を解説します。
体を温める
先述の通り、緊張性頭痛は血管が収縮して血行が悪くなったことが原因で発生します。緊張性頭痛が起きたら身体を温めて血管を拡張させ、緊張を緩めてあげましょう。
肩や首がこって神経が圧迫されると緊張性頭痛が起こりやすくなるので、特に肩や首をしっかりと温めることが重要です。身体を温めたいときは、下記のような方法が役立ちます。
- しっかりとお風呂につかる
- 肩や首を蒸しタオルやホットパックで温める
- 肩や首を中心にストレッチして血行を促進させる
また、緊張性頭痛は眼精疲労をともなうことも多いので、ホットアイマスクなどで目の周辺を温めるのもおすすめです。
ツボを押す
頭や肩、首周辺のツボを押すと血流が促進されて緊張が緩み、頭痛が和らぐ可能性があります。冷えからくる頭痛の緩和に役立つツボとして、下記の5つがあります。
| 名称 | 位置 | 期待できる効果 |
| 頷厭(がんえん) | こめかみから左右の耳のやや上の生え際。歯をかみしめると動く部分 | ・頭痛や眼精疲労を和らげる |
| 百会(ひゃくえ) | 両耳を結ぶ線と鼻から後頭部に向かう線が重なるところ | ・頭痛や肩こり、眼精疲労を和らげる
・自律神経を整える |
| 風池(ふうち) | 耳の後ろの尖った骨と後頭部のくぼみの間 | ・頭痛や肩こり、首こりを和らげる
・鼻づまりを緩和する |
| 天柱(てんちゅう) | 後頭部の生え際の、首側面を通る太い筋肉の外側のくぼみ | ・頭痛や眼精疲労を和らげる
・顔のむくみを取る |
| 肩井(けんせい) | 背中側の首の付け根と肩先の中心 | ・頭痛や肩こりを和らげる |
ツボの押し方は下記の通りです。
- ツボに指先を当てる
- 息を吐きつつ、6~10秒ほどの時間をかけてゆっくり押す
- 押したまま2秒ほどキープする
- 6~10秒ほどの時間をかけてゆっくり離す
できれば午前中に押したほうが良いといわれていますが、難しい場合は他の時間帯でも問題ありません。ただし、食事の直後や飲酒後などは避けましょう。
お灸をする
お灸をするのも、冷えからくる頭痛を和らげるのに役立つといわれています。お灸による温熱刺激によって血管が拡張し、血行が良くなるためです。また、温熱の作用で筋肉の緊張を和らげ、痛みを防止する効果も期待できるといわれています。
お灸を置く場所は、先に紹介した緊張性頭痛の緩和に役立つツボの上です。そのほか触ると冷えている部分、押すと痛みを感じる部分に置いてもかまいません。
家庭用のお灸が販売されているため、それを利用すると良いでしょう。自分でお灸をするのが難しい場合は、鍼灸院に出向いてプロの施術を受けることをおすすめします。
冷えからくる頭痛の予防策

冷えからくる頭痛の対処法はいろいろありますが、頭痛が起きるとつらい思いをするので、そもそも頭痛が起こらないように対策しておきましょう。
冷えが原因の緊張性頭痛は、日々の生活習慣によって予防できます。具体的には何をすれば良いのかを紹介します。
体を温める食べ物を摂る
冷えからくる頭痛を予防するには、身体を冷やさないようにすることが重要です。身体を温める食べ物や飲み物を意識して摂るようにしましょう。
【食べ物】
寒い地域で育つ食べ物や地中で育つ食べ物は、身体を温める作用があるものが多いといわれています。特に下記のような食べ物は、身体を温めたいときにおすすめです。
- にんにく
- 生姜
- 唐辛子
- ネギ
- 人参
- じゃがいも
- 玉ねぎ
- かぼちゃ
- 大根
- ごぼう など
また、肉を食べたいときは鶏肉を、魚介類を食べたいときはカツオや海老などを選ぶと良いでしょう。
一方で、夏野菜や地面の上で育つ食材は身体を冷やす作用があるものが多いといわれています。
- きゅうり
- ナス
- トマト
- レタス
- ほうれん草 など
身体を温めたいときは、上記のような食材はできるだけ食べないようにしましょう。
【飲み物】
頭痛を防止したいときは、下記のような身体を温めるといわれる飲み物を選ぶのがおすすめです。
- 白湯
- 生姜湯
- 紅茶
- ほうじ茶
- ウーロン茶
- 玄米茶
- ルイボスティー
- ハーブティー(カモミール・ローズマリー) など
一方で、下記のような飲み物は身体を冷やす作用があるといわれているため、できるだけ避けましょう。
- 冷たい水
- 清涼飲料水
- コーヒー
- 緑茶
- 麦茶 など
特に一部の清涼飲料水やコーヒー、紅茶、麦茶などには血管の収縮を促すカフェインが含まれており、頭痛を悪化させるおそれがあります。頭痛が心配なときは、カフェインが含まれる飲み物は飲まないほうが良いでしょう。
運動をする
冷えからくる頭痛の防止には、適度な運動も欠かせません。運動をすると血行が良くなり、全身にしっかりと血液が巡るためです。
また、運動をすると筋力が上がります。筋肉には身体を動かす役割の他に、「熱を生み出し体温を保つ」という役割もあります。そのため、運動をして筋力が上がると生み出される熱の量が増え、体温が高くなるのです。
運動といっても難しく考える必要はありません。毎日20分程度を目安に、ウォーキングやランニングなどの運動をすれば十分です。筋力アップのために、スキマ時間を活用して腕立て伏せやスクワットをするのも良いでしょう。
また、長時間同じ姿勢を取り続けていると、筋肉が硬くなり血行が悪くなります。特にデスクワークが多い方、PCやスマートフォンを見ている時間が長い方は肩や首に負担がかかりやすく、緊張性頭痛が起こりやすい傾向にあります。
肩や首の負担を減らすためにも、定期的にストレッチを行うなどして肩や首の血行を促しましょう。
湯船につかる
ゆっくりと湯船につかることも、冷えからくる頭痛の防止に役立ちます。湯船につかることには、下記の3つの作用があるためです。
- 温熱作用:温かいお湯につかることで血管が広がり、全身に血液が巡る
- 静水圧作用:全身に水圧がかかることによって、体内で滞っている血液や水分が押し戻され新陳代謝が促進される
- 浮力作用:浮力によって身体が重力から解き放たれ、筋肉や関節の負担が減って緊張が和らぐ
上記の作用によって肩や首などの緊張が緩み、血行が良くなるので緊張性頭痛を防止できます。
ただし、お湯が熱すぎると交感神経が刺激されるため、40℃くらいの熱すぎないお湯につかるようにしましょう。適温のお湯につかると副交感神経が優位になり、身体がリラックスします。
また、入浴の効果を高めるには、肩までしっかり全身浴するのがおすすめです。全身浴をすると息苦しくなる、心疾患や呼吸器疾患があるなどの場合は半身浴にしておきましょう。
より高い効果を得たいからといって、長時間入浴するのも良くありません。入浴時間が長すぎると、脱水症状を起こしたりかえって身体が疲れたりする場合があります。全身浴の場合は10分程度、半身浴の場合は20~30分程度を目安にしましょう。
まとめ
寒さや冷房などで身体が冷えたときに頭痛が起こるのは、頭部の血管が収縮して血行不良に陥るためです。冷えが原因の緊張性頭痛が起こったら、しっかり身体を温めたりツボを押したりして身体を温めましょう。
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監修
M&メディカルリハ
株式会社
執行役員
髙見 友
(たかみ ゆう)
保有資格
- 理学療法士
- 日本理学療法士協会会員
- Certified Fascial Manipulation® Specialist (CFMS)
- ドイツ徒手医学認定セラピスト 2016年取得
- 認定理学療法士 運動器領域 2019年取得
経歴
- 2008年
- 千葉・柏リハビリテーション学院卒業
- 2008年
- いちはら病院勤務
- 2018年
- あかおぎ整形外科クリニック勤務
- 2019年
- M&メディカルリハ株式会社 執行役員就任