理学療法士の健康相談室
整体を妊娠中に受けても大丈夫?得られる効果や注意したいこと
整体を妊娠中に受けても大丈夫?と悩みを抱いている方も多いのではないでしょうか。 結論からお伝えすると妊娠中でも整体を受けても大丈夫です。 しかし、注意点を守らなければ、ママの体だけでなく赤ちゃんへの負担となる場合もあるため、ポイントを理解することが大切です。今回は、妊娠中に整体を受けて良いのかを知りたい方に向けて、整体で期待できる効果や注意したいポイントについて解説します。
最終更新日: 2025.12.08
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妊娠中に整体を受けても大丈夫?
基本的には注意点を守れば妊娠中でも整体を受けても大丈夫です。特に、妊娠中に整体が受けられる時期の目安は、妊娠16週目以降の安定期~27週目の間となります。
また、整体を受ける際にはマタニティ専用の整体や妊婦専用コースが設定されている、専門の整体院で施術を受けるようにしましょう。整体院によっては、妊婦への施術が不可能な場所もあるため、ホームページの確認やスタッフに問い合わせるなど、施術を受ける前に事前にチェックするようにしてください。
妊娠中に起こり得る体の悩みと整体で得られる効果

妊娠中はホルモンバランスの崩れやお腹が大きくなることの負担によって、全身にさまざまなお困りごとが誘発される可能性があります。
妊娠中の整体では、注意点を考慮した上で施術を受けることで、悩みを改善できる可能性があり、身体のメリットとなる効果が期待できます。どのような効果を得られる可能性があるのかをチェックしてみましょう。
妊娠中に起こり得る体の悩み
まずはお悩みからご紹介します。
腰回りの違和感
妊娠中期の時期には、胎児の発達とともにお腹が大きくなるため、腰部やお尻の筋肉に負担がかかることで筋肉が緊張し、違和感や痛みを訴えるケースがあります。
肩回りの違和感
妊娠中には、乳房やお腹が大きくなるため、腹部が前方に突出する反り腰傾向となり、首や肩の筋肉に負担がかかる場合があります。筋肉の緊張が強いケースでは、頭痛や耳鳴りを訴えることもあります。
骨盤周りの違和感
妊娠中は、女性ホルモンの影響によって骨盤周囲の関節が緩むため、骨盤周辺の筋肉に負担がかかり、違和感や痛みなどのお困りごとが出現しやすくなります。特に、リラキシンというホルモンは妊娠後から出産後数日間まで分泌され、主に出産に備えるために骨盤・恥骨結合部を柔軟にして産道を広げる作用があります。
お腹の張り
妊娠中はお腹の張りで悩まされるケースが多いです。お腹の張りは子宮の収縮によって感じる現象です。考えられる原因としては、疲労、ストレス、冷え、胎動、便秘、性行為、衣類の締め付けなどの影響が考えられます。しかし、切迫流産につながる危険な張りの可能性もあるため、先ずは早期に病院を受診するようにしましょう。
妊娠中の整体で得られる効果
不快感の軽減
整体の施術では、筋肉や関節の機能改善、骨格調整、骨盤矯正などを目的とした施術を行うことで、前述したような関節の違和感や不快感を軽減させることが期待できます。頭痛、肩こり、腰痛、むくみ、しびれや坐骨神経痛などで悩んでいる方や、産前・産後のご自宅でのケアの方法を知りたい方におすすめです。
ストレスへの対処
整体の施術後には、自律神経である副交感神経の活動を高める効果が期待できます。副交感神経は、身体をリラックスさせる効果があり、ストレスへの対処やリラクゼーション効果があります。妊娠中の不安感を解消することも期待できるため、心理的ストレスのある方にもおすすめです。
妊娠中に整体を受けるときに注意したいこと

妊娠中に整体を受けるときには、トラブルにならないためにも、いくつか注意してほしい点があります。注意点を考慮した上で整体を受けることで、より効果的なケアを受けるメリットが得られます。これらの注意点をしっかりと確認し、整体を受けながら安心してマタニティライフを送れるようにしましょう。
自分の体や胎児に負荷がかかる時期は避ける
妊娠初期に整体を受けると、自分の体や胎児に負担がかかる可能性があるため、この時期は避けるようにしてください。妊娠初期は、まだ胎盤が完成していないことで胎児への影響が出やすいため、整体を受けないようにしましょう。
また、整体の刺激が流産の原因となる可能性や、陣痛を引き起こしてしまうことで早産の恐れもあるため、臨月等の時期にも注意が必要です。
整体が体に負担をかけることがある
整体の施術を受けることが不安な方は、施術内容をホームページで閲覧したり、整体院に直接確認するようにしてください。
また、整体が体の負担となる場合があるため、心配な方は担当の産婦人科の医師に事前に相談することも重要です。整体の施術を受けることの許可が出た際には、妊娠中であることや現在の妊娠時期について、整体院に情報共有するようにしましょう。
体調が優れないときは控える
妊娠中はつわりなどの体調変化が起きやすいため、体調が優れないときには整体の施術をうけることを控えるようにしましょう。また、整体を受けている最中に少しでも異変を感じた方は、直ぐに施術者に状態を伝えるように注意してください。
施術中に無理な姿勢や痛みを我慢しない
施術中は施術内容によって姿勢変化を要求される場合があります。施術を受けていて苦しい姿勢や無理な体勢と感じた際には、我慢せずに直ぐに施術者に伝えるようにしましょう。特に、うつ伏せ姿勢は腹部を圧迫することで胎児に負担をかけるため、うつ伏せ姿勢は避けて負担の少ない横向きで施術を受けるようにしてください。
妊娠中に整体を受けて良いのかを知りたい方へ
今回は、妊娠中に整体を受けて良いのかを知りたい方に向けて、整体で得られる効果や注意したいポイントについて解説しました。
妊娠中に整体を受けることは可能ですが、妊娠16週目以降の安定期~27週目の間の時期を目安とし、施術を受ける際には今回ご紹介した注意点を必ず守るようにしてください。
妊娠中の施術では、腰回り、肩回り、骨盤回りの違和感の解消や、ストレス解消などのリラクゼーション効果が期待できます。前述した注意点を考慮した上で整体を受けることで、身体のメリットとなる効果が得られるため、整体の施術をうけることに関して先ずは担当の産婦人科医に相談してみることをおすすめします。
Next整体KINMAQでは、妊娠中の方への施術も対応可能です。Next整体KINMAQは、在籍する施術者全員が国家資格である理学療法士資格を保有する整体チェーンです。予約制で施術を行っており、来院時には身体の状態に関して入念にカウンセリングし、身体への負担を考慮した完全オーダーメイドの安全な施術を提供していますので、整体の施術を受けるかどうかで迷っている方は気軽にご相談ください。
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監修
M&メディカルリハ
株式会社
執行役員
髙見 友
(たかみ ゆう)
保有資格
- 理学療法士
- 日本理学療法士協会会員
- 医科学修士(埼玉医科大学)
- Certified Fascial Manipulation® Specialist (CFMS)
- ドイツ徒手医学認定セラピスト 2016年取得
- 認定理学療法士 運動器領域 2019年取得
経歴
- 2008年
- 千葉・柏リハビリテーション学院卒業
- 2008年
- いちはら病院勤務
- 2018年
- あかおぎ整形外科クリニック勤務
- 2019年
- M&メディカルリハ株式会社 執行役員就任