理学療法士の健康相談室
フォームローラーで猫背改善!エクササイズ方法と注意点
デスクワークの方やスマートフォンの使用時間が長い方は猫背になりやすいですが、フォームローラーを使えば手軽に姿勢の改善を目指せます。今回は、フォームローラーの効果や、フォームローラーを使った猫背改善エクササイズ・ストレッチを紹介します。フォームローラーを使うときの注意点もあわせて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
最終更新日: 2025.12.23
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フォームローラーとは?

フォームローラーは、円柱型のエクササイズツールです。アスリートのトレーニングに使用されているほか、医療現場ではリハビリテーションでも活用されています。
フォームローラーの高さや形状を利用することで、さまざまな部位の筋肉のストレッチやバランス練習など、バリエーションに富んだ使い方ができます。
フォームローラーで猫背を改善できる?
フォームローラーを使うことで骨格の傾きを調整し、猫背の改善をサポートすることができます。
通常、背骨は横から見ると緩やかなS字を描くような形をしており、重たい頭を支えたり、地面からの衝撃を分散させたりしています。ところが、前かがみの姿勢や、足を組む・利き手でかばんを持つといった、身体の動かし方のクセが原因で背骨のS字カーブが崩れてしまいます。
フォームローラーの上で仰向けに寝ると、頭の後ろ・肩甲骨あたりの背骨・骨盤の3点だけがフォームローラーに当たり、下から押される形になります。その結果、丸まった背骨が本来のS字カーブに戻ることを助け、猫背の改善が期待できるのです。
フォームローラーで猫背を改善するメリット

ここでは、猫背改善のためにフォームローラーを使うことで、どんなメリットが得られるか解説します。
自宅で手軽に猫背改善を目指せる
フォームローラーに乗るだけと使い方が簡単で、運動習慣がない方も手軽にエクササイズできます。年齢や体力に関係なく誰でも扱える点もメリットのひとつです。
呼吸が深くなる
猫背の姿勢になると肋骨周りが動きにくくなり、肺が圧迫され呼吸が浅くなってしまいます。呼吸が浅くなると、酸素が全身に行き渡らず、疲れやすくなったり、集中力が低下したりします。また、浅い呼吸は自律神経のバランスを乱し、睡眠障害や胃腸障害などの原因にもなることがあるのです。
フォームローラーの上で仰向けに寝ると、肋骨が左右に広がりやすくなります。すると、深い呼吸ができ、十分な空気を取り込めるようになります。
リラクゼーション効果が得られる
フォームローラーを使うことで背骨に沿って縦に伸びる脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)の緊張が和らぎ、リラクゼーション効果が得られます。実際に、フォームローラーの上で10分間仰向けに寝るだけでもリラクゼーション効果が得られるという報告もあります。
また、フォームローラーに乗って揺れながら腹式呼吸を繰り返すうちに、副交感神経が優位になります。すると身体や脳がリラックスモードになり、寝つきも良くなるのです。
猫背を改善!フォームローラーの活用法

ここでは、フォームローラーを使った猫背改善ストレッチ・エクササイズを紹介します。どれも簡単にできるため、お風呂上がりで血行が良くなっているタイミングに、ぜひ取り入れてみてください。
なお、身体に違和感や痛みがある場合は無理をせず、運動中に身体の異変を感じた場合はすぐに中止しましょう。
大胸筋ストレッチ

- フォームローラーの上で仰向けになり、頭から骨盤をしっかりとフォームローラーに乗せるようにする
- 両手をゆっくり開き、大胸筋を伸ばす
- 両手をゆっくり閉じる
- 2~3を5回繰り返す
ストレッチ中はできるだけ力を抜き、手を滑らせながら広げるのがポイントです。
肩甲骨にアプローチする運動

- フォームローラーの上で仰向けになり、頭から骨盤をしっかりつける
- 両手を天井へ向かってあげる
- 右手を天井へ向かって伸ばし、ゆっくり戻す
- 右手を天井へ向かって伸ばし、ゆっくり戻す
- 3~4を各5回ずつ繰り返す
頭とお尻はフォームローラーから離さず、肩甲骨だけを動かすのがポイントです。
バンザイ運動
- フォームローラーの上で仰向けになり、頭から骨盤をしっかりつける
- 両手を組んで天井にむかって挙げ、そのまま万歳する。腰や胸が反り過ぎた場合はお腹を少し手で押さえて姿勢を戻し、フォームローラーと背骨の間は指1本程度にとどめる
- 両手を戻す
- 2~3を5回繰り返す
エクササイズは、呼吸を止めないように注意しましょう。
YWエクササイズ

- フォームローラーの上で仰向けになり、頭から骨盤をしっかりつける
- 両手を斜め上に万歳し、Y字型にする
- 肩甲骨を寄せながら肘を下げ、W字型にする
- 2~3を10回繰り返す
床磨きエクササイズ

- フォームローラーの上で仰向けになり、頭から骨盤をしっかりつける
- 両手は自然に下ろす
- 床を磨くように両手でそれぞれ円を描く。このとき、手だけでなく肩甲骨から動かすのがポイント
- 内回り、外回りを各10回繰り返す
フォームローラーを使うときの注意点
フォームローラーを間違った方法で使うと、身体に負担がかかる可能性があるため、必ず正しい方法で使用しましょう。ここでは、フォームローラーを使うときの注意点を3つ紹介します。
腰を浮かせた状態でフォームローラーに乗らない
フォームローラーの基本姿勢は、フォームローラーの上で仰向けになり、頭から骨盤をつけた状態です。このとき、腰とフォームローラーの間に手が入るくらい腰が浮いていると腰痛の悪化につながるため、注意が必要です。基本姿勢では腰をフォームローラーにしっかりつけ、足は握りこぶし1個~1個半分程度開きましょう。
腰を浮かせないためにはお腹に力を入れ、背骨でフォームローラーを抑えるのがポイントです。両足を伸ばしたまま腰をフォームローラーにつけるのが難しい場合は、両足を立てても構いません。両足を立てることで骨盤が後ろに倒れ、背骨がフォームローラーにつきやすくなります。
三半規管に不安がある方は短い時間からトライする
フォームローラーを使ったエクササイズは毎日10~15分程度行うのがおすすめです。ただし、三半規管に不安がある方がいきなり15分程度のエクササイズを行うと、終わったあとに頭がフラフラしたり、気分が悪くなったりする可能性があるため、注意してください。
三半規管に不安を抱えている方は短い時間からスタートし、徐々にストレッチの時間を長くしていきましょう。
フォームローラーが破損したら買い替える
フォームローラーは耐久性に優れていますが、長年使い続けると破損する可能性があります。潰れる・凹む・曲がる・破れるなど、破損したフォームローラーを使うと効果が少なくなる可能性があるため、買い替えましょう。
まとめ
フォームローラーは、仰向けになるだけで、姿勢の矯正や猫背の改善を目指せる便利なアイテムです。筋肉の柔軟性を高め、緊張をほぐすだけでなく、呼吸が深くなることで全身のリラックス効果も期待できます。
ただし、自己流でのストレッチやエクササイズは腰や首を痛める原因になることがあるため、必ず正しい使い方を守ることが大切です。
今回紹介したエクササイズも参考に、猫背改善にフォームローラーをぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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監修
M&メディカルリハ
株式会社
執行役員
髙見 友
(たかみ ゆう)
保有資格
- 理学療法士
- 日本理学療法士協会会員
- Certified Fascial Manipulation® Specialist (CFMS)
- ドイツ徒手医学認定セラピスト 2016年取得
- 認定理学療法士 運動器領域 2019年取得
経歴
- 2008年
- 千葉・柏リハビリテーション学院卒業
- 2008年
- いちはら病院勤務
- 2018年
- あかおぎ整形外科クリニック勤務
- 2019年
- M&メディカルリハ株式会社 執行役員就任