理学療法士の健康相談室
自律神経の不調は整体で改善できる?期待できる効果やセルフケア
自律神経の不調は整体で改善できる?と疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。今回は、自律神経の不調で悩みを抱えている方に向けて、自律神経の不調の原因やおすすめの対処方法のポイントについて解説します。自律神経の根本的な問題点や症状を解消したいという方はぜひご覧ください。
最終更新日: 2025.12.08
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自律神経の不調が起きる原因
自律神経の不調の原因は、身体を活動的にする「交感神経」と、リラックスさせる「副交感神経」の2つのバランスが崩れることによって引き起こされます。特に、本来は休むべき場面でも交感神経が過剰に働いてしまう(過活動になる)状態が、不調の主な原因となることが多いです。
このようなバランスの乱れを引き起こす原因として、一般的には、仕事環境や人間関係などのストレス、寝不足、疲れ、強い光や音の刺激などの日常生活の負担があげられます。
自律神経の乱れが原因で起こる症状

自律神経が乱れることで体にどのような影響が起こるのでしょうか。体の不調で悩んでいる方は、以下にご紹介する自律神経由来の症状に該当しないかチェックしてみましょう。
体に現れる症状
体に現れる症状は以下のようなものがあげられます。
- 体のだるさ
- 手足のしびれ
- 頭痛
- めまい
- 耳鳴り
- 不眠
自律神経系は各臓器の活動に関与しており、調整機能に不調を生じることで心臓、血管、血圧、筋肉、肺、代謝、内臓などの機能に支障をきたします。このほかの症状としては、動悸、便秘、冷え、起立性低血圧、倦怠感、更年期障害、吐き気、内臓機能の低下、食欲不振、不眠症、ホルモン異常、下痢、女性特有の症状などが出現する可能性があります。
自律神経由来の症状は多くあるため、状態について不安な方は医療機関を受診して医師に相談するようにしましょう。
心に現れる症状
- イライラ
- 不安感
- 無気力
以上が心に現れる症状です。自律神経の不調は上記の体に出現する症状だけでなく、精神的な症状を生じる場合もあります。ほかにはうつ症状やパニック発作を訴えるケースもあるため、検査結果に応じて適切な治療を受けるようにしてください。精神症状は主観的な状態を客観的に評価する必要があるため、日常生活で困っている症状をしっかりと思い出し、医師に正確に伝えるようにしましょう。
自律神経による不調を少しでも楽にするために整体で受けられる施術

自律神経による不調を楽にするために整体で受けられる施術について解説します。マッサージや手法などの施術方法や、施術技術について知りたい方はぜひチェックしてみてください。
体を整える
整体で筋肉や関節に対してアプローチすることで、心身がリラックス状態になります。つまり、リラックス効果のある副交感神経の活動を賦活させることが期待できます。特に整体の施術では、疲労やストレス由来の筋肉の緊張を軽減させると、施術後に心身のリラックスを実感することが期待できます。
施術内容としては、骨格矯正、骨盤矯正、筋膜調整、頭蓋骨へのマッサージなどの手技を使用します。 自律神経の調整を専門として行っている専門院もあるため、整体院を選択する際にはしっかりとチェックし、安心して施術を受けることのできる場所を探しましょう。施術内容や施術時間、料金、返金保証などが不明な場合は、直接問い合わせて確認するようにしてください。
症状が強く生じているケースや長期的に軽減しない場合は、別の病気を患っている可能性があるため、早期に医療機関を受診して検査を受けることが望ましいです。医療機関では痛み止めなどの薬の処方も行っていますので、必要な方は問診の際に伝えておくとスムーズに処方されます。
背中から腰周りにアプローチする
自律神経は背骨周囲に存在するため、首から背骨、腰部、骨盤周囲の歪みの改善や筋肉をほぐして可動性を改善することで、心身をリラックス状態に導くことが期待できます。アプローチ方法を詳しく知りたい場合は、整体院で相談することもおすすめです。
なお、整体院では、状態に合った施術を受けるだけでなくご自宅でのセルフケア方法についてのアドバイスを受けることもできます。 整体院によって施術対象となるお悩みや得意分野、施術方針が異なるため、HPや口コミなどの情報を事前に確認し、ご自身のお悩みに合った整体院を選択するようにしましょう。
自律神経を整えるためのセルフケア

ここからは自律神経を整えるためのセルフケアについてご紹介します。不快な自律神経の不調を我慢せず、セルフケアを行うことで症状をコントロールし、安定した元気な体をキープできるようにしましょう。
生活リズムを整える
睡眠不足や昼夜逆転などの生活習慣の乱れは、自律神経の不調を招く理由となる場合があります。7時間程度の睡眠時間を確保し、起床後は朝日を浴びて体内時計をリセットするようにしましょう。また、就寝1時間前を目安に入浴することで、リラックス効果のある副交感神経を賦活させ、睡眠の質を高めることが期待できます。
食事メニューを見直す
栄養バランスを考慮した食事メニューも必要不可欠ですが、特に朝食のメニューが重要となります。朝食は毎日決まった時間に食べることを意識し、カルシウム、食物繊維、たんぱく質、発酵食品などのヨーグルトやフルーツ、野菜、魚、納豆を食べるようにしましょう。
適度な運動をする
ウォーキングやエアロバイクなどの有酸素運動やストレッチ、筋トレなどの適度な運動は、活発に活動している交感神経を抑制し、自律神経の機能を正常化することが期待でき、心理的ストレスを緩和させる効果があります。
ストレッチをする
ストレッチを行うことで硬くなった筋肉をほぐし血液の流れを改善することで、リラックス効果を得ることが期待できます。また、背中の背骨周囲に自律神経が存在するため、体幹部の可動性を改善することも自律神経の調整に効果的です。
自律神経症状は整体で改善できるのか疑問に思う方へ

今回は、自律神経症状は整体の施術で改善できるのかと悩みを抱えている方に向けて、自律神経の不調の原因やおすすめの対処方法のポイントについて解説しました。
自律神経の不調は、さまざまな要因で起こりますが、今回ご紹介した自律神経を整えるためのセルフケアを実践してみることや、セルフケアと共に整体の施術を受けることによって体を整えることで、心身のバランスの調整やリラックス効果が期待できます。
自律神経の不調で悩んでいる方や、整体の施術を受けることを検討している方は、ぜひ一度整体院にご相談ください。
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監修
M&メディカルリハ
株式会社
執行役員
髙見 友
(たかみ ゆう)
保有資格
- 理学療法士
- 日本理学療法士協会会員
- 医科学修士(埼玉医科大学)
- Certified Fascial Manipulation® Specialist (CFMS)
- ドイツ徒手医学認定セラピスト 2016年取得
- 認定理学療法士 運動器領域 2019年取得
経歴
- 2008年
- 千葉・柏リハビリテーション学院卒業
- 2008年
- いちはら病院勤務
- 2018年
- あかおぎ整形外科クリニック勤務
- 2019年
- M&メディカルリハ株式会社 執行役員就任