一部ブログ、ホームページ上における指摘に関する当社見解について
M&メディカルリハ株式会社
KINMAQチェーン本部
代表取締役 古渡 将也
当社では、理学療法士資格保有者による専門的知識を生かした筋膜マニピュレーションを中心とした整体施術を提供しておりますが、当社にて提供している整体施術(以下「当社技術」といいます。)について、一部のブログ、ホームページその他媒体(以下「ブログ等」といいます。)において、当社の業務が「医業類似行為」に該当するのではないか等、違法性があるかのような誤った指摘がなされている件に関し、次のとおり当社顧問弁護士その他関係者らとも協議の上、後述する訴訟の経過や裁判所による判断も踏まえて、当社としての見解を説明いたします。 ご説明に先立ち、まずは当社および当社フランチャイズ加盟店をご利用のお客様をはじめとする関係者の皆様方に、ご心配をおかけしていることをお詫び申し上げます。 まず結論として、当社のサービスは法令に基づき安全に提供されていることを申し上げます。その上で以下では、①法令上規制の対象となる「医業類似行為」の内容について簡単に触れた後、②当社技術が医業類似行為とは異なること、続いて③ブログ等における指摘の概要を示しつつ、当該指摘に根拠がないことを説明いたします。
1. 「医業類似行為」の内容
まず、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律(以下「法」といいます。)第12条本文は、「何人も、医業類似行為を業としてはならない。」と定め、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師以外の者が医業類似行為を業として行うことを規制しています。 この点につき、最高裁は同規制の趣旨について、「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法第12条、第14条が医業類似行為を業とすることを禁止処罰するのは、人の健康に害を及ぼすおそれのある業務行為に限局する趣旨と解しなければならない。」と判断しています(最高裁昭和35年1月27日判決)。 同判決を受け、厚生省(当時)は、同法における医業類似行為について、禁止処罰の対象となるのは人の健康に害を及ぼすおそれのある業務に限られるとし、実際に禁止処罰を行うためには、単に業として施術を行ったという事実のみならず、その施術が人の健康に害を及ぼすおそれがあることの認定が必要である旨の通知を発しております(昭和35年3月30日医発第247号の1厚生省医務局長通知)。 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta1075&dataType=1&pageNo=1 さらに、厚生省は、あん摩マッサージではない、いわゆる人の身体に触れる整体を含むカイロプラクティックの取扱いについて、次の4点を示し、その方向性を定めております。すなわち、⑴「禁忌対象疾患の認識」として、椎間板ヘルニア等一定の疾患を対象とすべきでないこと、⑵「一部の危険な手技の禁止」として、頸椎に対する急激な回転伸展操作を加えるスラスト法の禁止、⑶「適切な医療受療の遅延防止」として、症状が改善しない場合には医療機関を受診させること、⑷「誇大広告の規制」として、がんの治癒等の医学的有用性をうたう広告が法および医療法の規制対象となることを定めています(平成3年6月28日医事第58号厚生省健康政策局医事課長通知)。 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta1076&dataType=1&pageNo=1 これらの判例および各通知からすれば、少なくとも前記平成3年通知の各定めを遵守する内容の施術である限り、それが法によって規制される「医業類似行為」に該当するものではなく、規制対象とはならないと解されます。当社の整体に限らず、世の中に広く普及している整体、リラクゼーション、各種もみほぐしについても、同様に位置付けられるものと考えられます。
2. 当社の整体と「医業類似行為」との違いについて
これに対し、当社の提供する整体施術は、利用者自身が抱える疼痛等の悩みに対し、筋膜マニピュレーションと呼ばれる、筋膜を対象として機械的に軽度の圧力をかけながら摩擦を生じさせ、悩みの軽減と利用者自身の回復力による改善を促すことを目的とする技法に基づくものです。 当社の施術は、①前記スラスト法を採用しないことはもちろん、②特定の疾患の治癒を目的とするものではなく、その旨は当社ホームページ等においても明記されています。また、③悩みの軽減や改善が認められない場合には、適切な医療機関の受診をむしろ推奨しており、さらに④当社施術が治療を目的としていない以上、治癒等の医学的有効性をうたう広告も行っておりません。 以上のとおり、当社の提供する整体施術は平成3年通知の各定めに沿って実施されており、法に規定される「医業類似行為」には該当せず、規制の対象ともならないことは明らかです。
3. ブログ等における指摘について
以上のとおり、法に定める「医業類似行為」と当社の提供する整体施術とは明確に異なりますが、他方で、当社とは別の経営主体であるフランチャイズ加盟店が当事者となった訴訟において、その判決理由中に、当社作成のウェブサイトの表示が医業類似行為を実施しているかのように読めるとの判示がなされたことは事実です。
当該判示部分を受け、ブログ等において、当社による施術が医業類似行為に該当するとの理解を前提に、当社の施術が違法であると断じる意見が散見され、インターネット検索時のサジェストにおいても、当社の施術が違法であるかのような表示がなされています。
しかしながら、当該判決は特定の事案について判断されたものであり、当該訴訟の当事者ではない当社のサービス全体が違法と判断されたものではありません。民事訴訟の確定判決が有する既判力は、その主文に包含される事項に限って生じ(民事訴訟法第114条第1項)、かつ、その効力は当該訴訟の当事者およびこれに準ずる者の間にのみ及ぶものとされています(同法第115条第1項)。
したがって、当該判示の既判力が、同訴訟の当事者ではない当社自身に及ぶものではないことは明らかです。
さらに、当該判示部分は、前記最高裁判決と異なり、「特定の疾病又は症状の改善又は緩和を目的とする施術は、同条(法第12条)が禁止する医業類似行為に該当する」とする独自の解釈に基づくものであり、先例性を有するものではありません。また、同訴訟においては、最高裁判例が示した医業類似行為の定義自体が争点となったものでもありません。
実際、同訴訟の控訴審においては、「問題とされる施術が人の健康に害を及ぼすおそれがあるといえる場合に、医業類似行為に該当する」と判示されており、最高裁判例の解釈が変更されたものではありません。控訴審においても、当社の整体施術が医業類似行為に該当するとの判断がなされたわけではありません。
以上のとおり、ブログ等における指摘は、当社フランチャイズ加盟店が当事者となった訴訟の第1審判決における、結論に直接影響しない傍論部分を殊更に取り上げ、判示を曲解した上で違法との評価を加えるものであり、理由がないものと考えております。
4. 今後の方針について
一方で、当社としても、前記最高裁判例が昭和35年と古く、将来的な変更可能性が否定できないこと、ならびに各厚生省通知が行政判断であり司法判断ではないこと、また、上記訴訟の控訴審において、過去に当社が表示していた広告の一部に、当社の施術が医学と併用されているかのような表現があった点が指摘されたことを踏まえ、今般、広告内容の見直しを実施しております。
併せて、当社は今後も法令遵守の姿勢のもと、自社ガイドラインに従い、利用者に対して適切な整体施術を提供するとともに、同ガイドラインについても随時見直しを行ってまいります。
また、仮に関係各所から何らかの指摘を受けた場合には、当社コンプライアンス部門および顧問弁護士等と速やかに協議の上、適切な対応を講じる体制を構築しております。
利用者の皆様をはじめとする関係者各位におかれましては、当社の以上の姿勢につきご理解を賜り、今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。