足首の硬さをセルフチェック
まずは足首がどのくらい硬くなっているか確認するためのセルフチェックをしてみましょう。つま先を上げたときの角度が20度、つま先を下げたときの角度が45度の方は、足首が硬くなっている可能性があるでしょう。
また、しゃがみ込む動作で足首の柔軟性をチェックする方法もあります。まずは足を肩幅に開き、足の裏をしっかり地面につけます。続いて背筋を伸ばし、両腕を肩の高さにあげた状態でしゃがみ込みましょう。
このとき、後ろに倒れてしまう方・かかとやつま先が床から離れてしまう方は、ふくらはぎの柔軟性が低く、足首の可動域が狭い可能性があります。
足首が硬い原因
生まれつき足首が硬いケースもありますが、多くの場合は日頃の生活習慣が原因で足首やふくらはぎの柔軟性が失われます。ここでは、足首が硬くなる主な原因を3つ解説します。
運動不足
運動不足やデスクワークなどによって脚を動かす時間が短くなると血行が滞り、ふくらはぎの筋肉が硬くなります。ふくらはぎが硬くなると足首を反らすときに後ろに引っ張られ、動かしにくくなってしまうのです。
また、普段から足首を動かす機会が少ないと、かかとやアキレス腱まわりの脂肪組織が硬くなり、足首の可動域が狭まることもあります。できるだけ運動習慣を身につけ、足首やふくらはぎを適度に動かすことが大切です。
ヒールの高い靴の着用
ヒールの高い靴の着用時間が長いことも、足首が硬くなる原因のひとつです。通常、アキレス腱はつま先を上に向けると伸び、つま先を下に向けると縮みます。しかし、ヒールの高い靴を履くと常につま先立ちになり、アキレス腱が縮んだままの状態になります。その状態が長時間続くと、アキレス腱が収縮したまま硬くなってしまうのです。
仕事で長時間ハイヒールを履く必要がある場合、通勤中はフラットシューズやスニーカーを履き、職場に着いてからハイヒールに履き替えるのもひとつの方法です。
しゃがむ機会の減少
かつての日本は畳の上で座ることが多く、和式トイレを使用するたびにしゃがむ姿勢をとっていました。現代はほとんどの家庭で洋式トイレが使用され、床ではなく椅子に座って過ごすことが多くなっています。
このように、生活様式の変化によってしゃがむ機会が減ったことも、足首の柔軟性が失われる要因のひとつです。
足首が硬いとどんな影響が出る?
続いて、足首が硬い状態を放置することで、どのような影響が及ぶのか解説します。
転倒しやすくなる
足首が硬いと歩行が不安定になり、バランスを保つのが難しくなることがあります。その結果、何もないところでつまずいたり、転んだりするリスクが高まります。
また、足首の柔軟性が低いと足首をひねりやすくなり、スポーツ中のケガも増える可能性があるため、注意が必要です。
膝の痛みや腰痛につながる
足首が硬いと、地面に着地するときの衝撃をうまく吸収できません。すると膝や股関節に大きな負荷がかかるため、膝痛や股関節痛、腰痛などを引き起こすリスクが高まります。
膝や腰、股関節が痛くなると歩くのが億劫になり、さらに足首の柔軟性が低下する悪循環に陥ってしまうのです。
むくみや冷えにつながる
足首(アキレス腱)が硬くなると、ふくらはぎの筋肉が収縮せず、血行不良によるむくみや冷えにつながる可能性があります。
ふくらはぎには、下半身へ下がった血液を心臓に戻す重要な役割を果たしており、これを筋ポンプ作用といいます。しかし、ふくらはぎの筋肉が収縮しないとポンプ作用が弱まり、全身への血流が不足してしまうのです。その結果、冷えやむくみなどの症状が現れます。
足の疲労が蓄積する
足の裏にはアーチ構造があり、足が地面に着地した際の衝撃を吸収する役割があります。足首が硬い状態で歩くと足の裏に大きな負荷がかかり、アーチ構造が崩れてしまうのです。
その結果、足の疲労が蓄積し、親指がくの字に曲がってしまう「外反母趾」や、足の裏が痛くなる「足底筋膜炎」などを引き起こす可能性があります。
硬くなった足首を柔らかくするストレッチ
硬くなった足首を柔らかくするためには、足首だけでなく、すねやふくらはぎ、足の裏など周辺の筋肉もストレッチすることが大切です。なお、反動をつけたり力を入れ過ぎたりするとケガの原因になるため、痛みが出ない範囲でゆっくり行いましょう。
下記でストレッチの手順を詳しく紹介しますので、運動前やお風呂上がりにぜひ実践してみてください。
足首を回すストレッチ
足首につながる筋肉や、足首を構成する骨まわりの筋肉をほぐすことで、足首の可動域を広げられます。
1.椅子に座り、右足首を左膝に乗せる
2.左手で右足の指をつかみ、右手で右足首を押さえる
3.円を描くように、足首をゆっくり5~10回まわす
4.反対側の足も同様に行う
ストレッチ中は力を抜き、ゆっくり足を回すのがポイントです。
仰向けで足首を伸ばすストレッチ
足首を伸ばしたり反らしたりすることで、すねやふくらはぎの筋肉がほぐれます。
1.仰向けになる
2.つま先を床につけるイメージで足首を伸ばす
3.つま先をもとの位置に戻す
4.つま先を膝に近づけるイメージで足首を曲げる
5.つま先をもとの位置に戻す
6.2〜5を10回繰り返す
足首は急激に動かさず、5秒程度かけてゆっくりストレッチしましょう。リラックスしながら1日数セット行うと効果的です。
ふくらはぎのストレッチ
フェイスタオルを使ったふくらはぎのストレッチ方法を紹介します。
1.床に座って膝を曲げ、タオルを片方の足先に引っかける
2.膝を曲げたままタオルを引っ張り、つま先を内側に引き寄せる(10秒キープ)
3.タオルを引っ張ったまま膝を伸ばし切る(10秒キープ)
4.2~3を繰り返す
壁につま先をあてるストレッチ
1.壁に片足のつま先を当てる
2.壁に両手をつけ、体重を前にかける
3.足を入れ替え、同様にストレッチを行う
アキレス腱やふくらはぎが伸びていることを意識しながら行いましょう。
足首周辺を強化する筋トレ
続いて、足首周辺を強化する筋トレを2つ紹介します。
下腿三頭筋の筋トレ
ふくらはぎを形成する下腿三頭筋(かたいさんとうきん)を強化するトレーニングです。
1.両手を壁や机、椅子に置いて立つ
2.足を腰幅に開き、両足のつま先をまっすぐ前に向ける
3.つま先を床につけたまま、かかとを上げて3秒間キープ
4.かかとをもとに戻す
5.3~4を10回3セット繰り返す
かかとを上げた際、ふくらはぎの筋肉が収縮していることを意識するのがポイントです。小指側や親指側に体重が偏らないように注意しましょう。
足部内在筋の筋トレ
足の裏のアーチを形成する足部内在筋(あしぶないざいきん)を鍛えるトレーニングです。
1.足を腰幅に開いて立ち、片脚を1歩前に出す
2.足の指をすべて広げながら、大きく反らす
3.足の裏のアーチを浮かせるイメージで3秒間キープ
4.足の裏のアーチを浮かせたまま、親指だけ下ろす(3秒間)
5.残り4本の指も下ろす(3秒間)
6.すべての足指で床を握るように曲げる(3秒間)
7.この状態でかかとを床につけたまま、つま先を上げる(3秒間)
8.足の力を抜き、もとに戻す
上記のストレッチを左右5回ずつ3セット行いましょう。
まとめ
足首が硬い原因は運動不足やヒールの高い靴の着用、しゃがむ機会の減少などがあげられます。足首が硬くなると転倒や膝の痛み、腰痛、股関節痛などを引き起こすほか、冷えやむくみ、足の疲労蓄積や変形にもつながります。無理のない範囲でストレッチや筋トレを実践し、足首・ふくらはぎの柔軟性を高めましょう。