バンザイ寝の原因と身体に及ぼす影響は?改善方法も解説

寝ているとき、両手を頭の上に上げたバンザイの姿勢を取っている方もいるでしょう。バンザイ寝は赤ちゃんや幼児にもよくみられますが、大人がこの姿勢で寝ている場合は身体に何らかの不調が出ている可能性があることを考慮しましょう。今回は、バンザイ寝の原因や改善方法を紹介します。


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バンザイ寝の原因

バンザイ寝は一見リラックスした姿勢に見えますが、実は心身の不調を示すサインの可能性があります。ここでは、バンザイ寝の主な原因をみていきましょう。

肩や背中の筋肉が凝っている

日中の仕事や家事、育児などで肩や背中の筋肉が硬くなると、無意識に楽な体勢を取ろうとバンザイ寝になることがあります。肩や背中が凝っている方は血流の巡りが悪化しやすく、それを和らげようとして寝ている間に自然と腕を上げることがあるのです。

特に、デスクワークや車の運転などで長時間同じ姿勢を続けると、首や肩の筋肉が緊張しやすくなります。そのため、寝ている間に腕を上げる姿勢を取ることがあるかもしれません。

ただし、バンザイ寝の姿勢は必ずしもコリの改善につながるわけでなく、場合によっては筋肉の緊張を助長することもあります。

呼吸が浅い

無意識にバンザイ寝をしている方は、呼吸が浅くなっている可能性があります。両腕を上げると、肋骨と肋骨の間にある肋骨筋が引き伸ばされ、胸郭が広がり呼吸が楽になるためです。

特に、猫背や巻き肩などの不良姿勢は胸部の圧迫を引き起こし、呼吸のしづらさにつながることがあります。そのため、寝ている間に腕を上げた姿勢を取り、自然と胸郭を広げようとしている可能性があります。

寝返りが少ない

睡眠中の寝返りが少ないことも、バンザイ寝の原因のひとつです。寝返りには、全身の血流を促し、筋肉の負担を分散する重要な役割があります。

泥酔状態や極度の疲労、身体に合わない寝具の使用などによって寝返りの回数が減ると、筋肉の緊張が続きやすくなることがあります。その結果、肩や背中に負担がかかり、無意識に腕を上げる姿勢を取ることがあるのです。

ストレスや疲労が蓄積している

精神的なストレスや疲れが溜まると交感神経が優位になり、筋肉が緊張しやすくなります。特に、肩や首まわりの筋肉は精神的なストレスによって硬くなりやすいといわれています。そのため、身体をリラックスさせようと無意識にバンザイの姿勢で寝ている可能性もあるでしょう。

バンザイ寝が身体に及ぼす影響

赤ちゃんは、バンザイポーズで寝ることで体温調整や呼吸器官の補助をしています。しかし、大人にとってバンザイ寝は不自然な姿勢であり、身体にさまざまな弊害をもたらすおそれがあります。

ここでは、大人がバンザイ寝を続けることでどのような影響を及ぼすのかをみていきましょう。

肩こり・首こりが悪化する

バンザイ寝をすると長時間筋肉が伸びた状態になり、肩や首まわりに過度な負担がかかります。その結果、血行不良を起こし、肩こりや首こりが悪化するおそれがあります。寝ている間に血行が悪くなると、起床時に肩や首のコリを感じる可能性もあるでしょう。

疲れが取れにくくなる

バンザイ寝をすると肩や背中、腕に余計な負担がかかり、身体がリラックスしにくくなります。そのため深い眠りにつきにくく、疲れが十分に取れなかったり、日中に集中力が低下したりするおそれがあるのです。

バンザイ寝をやめるための対策法

就寝中は自分の意思で姿勢をコントロールできません。とはいえ、身体の緊張をほぐしたり睡眠の質を向上させたりすることで、バンザイ寝の予防につながります。ここでは、バンザイ寝をやめるために自分でできることをみていきましょう。

湯船につかり血流を良くする

冬場だけでなく、夏場も毎日湯船につかることで筋肉の深部まで温まり、血行が良くなります。その結果、筋肉のコリや疲労が和らぎ、バンザイ寝の予防にもつながるのです。

ただし、42度以上の熱いお湯に入ると交感神経が優位になり、筋肉が緊張状態になってしまうため注意が必要です。リラックス効果を得るためには、38~40度前後のぬるめのお湯に10~15分程度つかるのがおすすめです。

就寝2~3時間前に入浴することで、ちょうど寝るタイミングで体温が下がり、寝つきが良くなります。

食事は就寝2~3時間前に済ませる

睡眠の質を上げるために、食事は就寝2~3時間前までに済ませましょう。寝る直前に食事を摂ると就寝中も消化活動が続き、眠りが浅くなってしまいます。

仕事の都合でどうしても夕食が遅くなってしまう場合は、できるだけ低脂肪で消化の良い食事を摂りましょう。

身体に合った寝具を使用する

身体に合う寝具を使用することで寝返りが打ちやすくなり、睡眠の質向上につながります。

枕は、真っすぐ立ったときの姿勢を横になっても維持できるものが理想です。横向きで寝る場合は、頭から首の骨、背骨までが一直線になる高さの枕を選びましょう。就寝中に無理なく寝返りが打てるよう、枕は頭3つ分入るサイズが適切です。枕を使わないと首に負担がかかり、肩こりや頭痛につながる可能性があります。

また、マットレスの適切な硬さは個人の体重や体型によって異なるため、硬すぎず柔らかすぎず、自分の身体に合うものを探すことが大切です。

寝る前にストレッチする

入浴によって筋肉の緊張が緩和した後にストレッチを行うと、さらにほぐれやすくなります。筋肉がほぐれると、バンザイの姿勢をとらなくても楽に眠れるようになるため、ぜひ寝る前のストレッチを習慣化しましょう。

ここでは、肩や首まわりの筋肉をほぐすストレッチを紹介します。

肩まわりのストレッチ

1.四つ這いの姿勢になり、両手を肩幅に広げる
2.できるだけ腕の力を抜き、正座をするようにお尻を後ろに下げていく(10~15秒キープ)
3.正座ができない方や膝が痛い方は無理をせず、両手を少し前につき、その状態から胸を床に近づけていく(10~15秒キープ)
4.四つ這いの姿勢に戻り、同じように10回繰り返す
5.片方の腕を反対側の手の前に置き、伸ばしたほうの肩に耳をつける
6.この状態から、正座をするようにお尻を下げていく
7.腕の付け根から背中の側面が伸びていることを意識しながら10~15秒キープ
8.四つ這いの姿勢に戻る
9.5~8を10回繰り返す
10.反対側も5~9と同様に行う

僧帽筋のストレッチ

1.椅子に座り、肩の高さまで肘を上げて拳を正面に向ける
2.肩甲骨を背骨に寄せて胸を張る
3.1~2の動作を10回繰り返す

首まわりのストレッチ

首の左右にある大きな筋肉である胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)が硬くなると首が凝りやすくなります。下記のストレッチで定期的にほぐしましょう。

1.耳の下から鎖骨にかけてやさしくつまむように20~30秒マッサージする
2.両手を組んで身体の前に伸ばし、背中を丸めていく(顔は下に向ける)
3.背中を戻しながら両手をほどき、肘を引いて肩甲骨を寄せる
4.2~3をゆっくり10回繰り返す

日頃から正しい姿勢を意識する

日頃から正しい姿勢を意識することで肩や背中、首への負担が軽減し、バンザイ寝の予防につながります。立っているときは耳・肩・腰・膝・くるぶしが一直線になる状態を意識しましょう。

座るときは耳・肩・骨盤が一直線になるように意識し、両足をしっかり床につけます。デスクワークの際は目とディスプレイの距離を40cm以上空け、モニターの位置は水平視線より15~20度下の角度に調整するのがポイントです。

まとめ

バンザイ寝は、筋肉が凝っている、呼吸が浅い、寝返りが少ない、ストレスや疲労が蓄積しているサインの可能性があります。バンザイ寝を放置すると疲れが取れにくくなり、肩こりや首こりの悪化につながるため、早めのセルフケアが重要です。日頃から正しい姿勢を意識するとともに、肩まわりや首まわりのストレッチも取り入れ、バンザイ寝を予防しましょう。