整体とは
整体とは、整体師が身体の不調をヒアリングし、その症状に合わせた施術を行い、身体の調子を整える手技療法です。主に手技(手を使った施術)を用いて、身体のバランスや関節・骨格などの調整を行います。整体は、医療行為や医療類似行為に該当せず、「民間療法」として位置づけられています。
整体師としての資格は法的に定められていないため、整体の施術を行うために特定の国家資格を取得する必要はありません。
最近では理学療法士や柔道整復師といった国家資格をもつ整体師が開業するケースも増えています。ただし、それぞれの資格には施術範囲があり、整体の手技療法として行える内容には制限がある場合もあります。
整体の種類
整体の主な目的は、身体の不調を和らげたり、身体のバランスを整えたりすることです。その施術方法は多岐にわたり、整体のほかにもカイロプラクティックや指圧マッサージ、リフレクソロジー、筋膜施術などがあげられます。
また、不調の改善やリラクゼーションを目的とした施術を提供する整体院もあれば、美容を目的とした調整を行う整体院もあります。例えば、骨盤調整やO脚・X脚の調整を行う整体院など、その施術内容や目的はさまざまです。
したがって、まずは自分の症状や目的を明確にし、それに対応した施術を提供している整体院を選ぶことが大切です。
整体院と接骨院(整骨院)、病院の違いは?
接骨院は柔道整体師が運営する施設のことを指し、主にケガや急な痛みに対する応急処置を行います。柔道整体師は医師ではないため医療行為は行えないものの、骨折や脱臼、捻挫、肉離れ、打撲に対する施術については健康保険が適応されます。
なお、接骨院と整骨院は名前が違うだけで、明確な違いはありません。最近では、保険施術だけでなく、骨盤矯正や超音波、EMS(電気刺激による筋肉トレーニング)などの自費施術を積極的に取り入れている接骨院・整骨院も増えています。
一方、病院は国の法律で認可された医療機関のことです。病院では医師の診察のもと、レントゲン・エコーなどの画像検査や注射、投薬、外科手術などの医療行為が行われます。筋肉や脳などに重大な損傷がある場合は、医師による適切な診療が必要です。
整体のメリット5つ
整体院は医療機関ではありませんが、さまざまな施術によって身体の不調が緩和されます。ここでは、整体に通うことでどんなメリットが得られるのか解説します。
さまざまな施術を試せる
肩こりや腰痛、疲労、倦怠感など慢性的な症状は、筋肉のコリや骨格の歪みが原因であることが多く、医療機関を受診しても改善が見られないことがあります。
一方、整体院では、医療機関では受けられない手技療法を受けることができ、異なるアプローチで身体の不調を改善することが可能です。また、生活習慣や食生活に関するアドバイスがもらえることもあるため、再発予防にもつながります。
姿勢や身体全体のバランスが整う
整体院では、姿勢や身体全体のバランスを整える施術を受けることが可能です。不良姿勢による肩こりや首こり、腰痛に加え、過去のケガやぎっくり腰などによる慢性的な痛みも、さまざまな手法を用いたマッサージが行われます。
身体の不調が現れていなくても、肩の高さが左右で異なる、猫背や反り腰が気になるといった悩みに対しても、身体全体のバランスを調整することが可能です。
姿勢が改善されることで、慢性的な痛みやだるさが軽減するだけでなく、スタイルアップにもつながります。
血行が促進される
整体でマッサージやストレッチなどの施術を受けることで、筋肉や関節を調整できるだけでなく、全身の血の巡りやリンパの流れも良くなります。
血液やリンパの流れが改善されると筋肉に十分な栄養や酸素が行き届き、体内の老廃物も排出されやすくなります。その結果、冷えやむくみの緩和にもつながるのです。
自律神経が整う
整体で筋肉や関節を調整することで、自律神経が整うのもメリットのひとつです。自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、それぞれ働きが異なります。交感神経は活動時に働き、副交感神経は休息・リラックス時に働くのが主な特徴です。
ストレスや疲れが蓄積したり、過度な緊張状態が続いたりすると、交感神経が優位になります。その結果、血管が収縮して血流が悪くなり、肩こりや頭痛、めまい、だるさ、耳鳴りなどの不調を引き起こします。
整体の施術を受けることで筋肉の緊張がほぐれ、血行が促進されて、身体全体の循環が改善されます。身体がリラックスした状態となり、副交感神経が優位に働くようになります。これにより、気分がリフレッシュされ、前向きな気持ちになっていくでしょう。
日々の疲れが和らぐ
整体では、主にマッサージや指圧など、施術者の手を使った施術が行われます。機械ではなく人の手による施術は、手の温度や柔らかさを肌で感じられ、それだけでリラックス効果が期待できるでしょう。
整体院によって提供しているメニューが異なりますが、痛みを改善するための施術を受けることで、結果的に疲れも軽減されることがあります。これは、痛みと筋肉疲労が同じ部分で発生するケースが多いためです。
整体のデメリット2つ
整体に行くことでさまざまなメリットが得られる一方、いくつかデメリットもあります。ここでは、整体に通う前に知っておきたい注意点について解説します。
保険が適用されない
整体は民間療法に分類され、健康保険や介護保険が適用されません。そのため、施術にかかる費用は全額自己負担です。自由診療のため整体院によって料金設定が異なり、高い頻度で通うと費用が高額になる可能性があります。
なお、整骨院で骨折や脱臼、打撲、捻挫、肉離れの処置を受けた場合は健康保険が適用されますが、単なる肩こりや筋肉疲労などに対する施術は健康保険の対象になりません。
整体師によって技術力に大きな差がある
整体院は国家資格がなくても開業でき、施術方法も明確に定められていません。そのため、整体師によって技術力や経験に大きな差があります。
整体の施術効果を高めるためには、整体師の経歴や保有資格、口コミなどを良く確認しておくことが重要です。「理学療法士や柔道整復師などの国家資格を保有しているか」「整体師として一定の経験年数があるか」などを確認し、整体師の技術力や信頼性を見極めましょう。
また、整体院は種類も多いため、よく調べずに行くと希望する施術をしてもらえない可能性があります。整体院の公式サイトで「身体のどんな悩みに対し、どんな施術を受けられるのか」を確認し、目的に合うところを選びましょう。
整体院の施術を受ける際の費用目安
整体院によって料金設定が異なりますが、費用の目安は10分あたり1,000円~5,000円程度です。時間は30分・40分・90分といった単位で区切られているのが一般的です。
なお、1回の施術で身体の不調が改善するケースは少ないため、原則として複数回通う必要があることを認識しておきましょう。
まとめ
整体の施術によって姿勢や身体全体のバランスが整うと、肩こりや首こり、腰痛、頭痛などの慢性的な不調の軽減が期待できます。マッサージで筋肉がほぐれると血流やリンパの流れも良くなり、自律神経が整うのもメリットのひとつです。
なお、整体院にはさまざまな種類があるため、目的に合った施術を受けられるか、整体師の経歴は十分か、などをよく確認しましょう。