めまいを緩和する手首のツボとは?手首以外のツボや対処法を解説

日常生活のなかで頻繁にめまいを感じるとつらいですよね。もし、めまいに悩んでいるなら、ツボ押しを試してみるのが良いかもしれません。ツボで改善できない場合には、他の対処法もあわせて試してみるのもおすすめです。今回は、めまいを緩和する手首のツボと他の対処法をいくつか解説します。


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めまいの種類と主な原因

めまいのなかにもさまざまな種類のものがあります。まずは自分のめまいがどのようなタイプなのか把握しておくことが大切です。下記で、めまいの種類と主な原因について見ていきましょう。

回転性めまい

回転性めまいは、内耳やそこから脳へ信号を送る神経などに異常が生じている場合に起こります。

内耳とは、耳の奥にある器官のことです。内耳の中にある前庭迷路という部分でバランスを感じ取って、前庭神経を通って脳に送られます。さらにその先の脳内にある前庭神経核・前庭小脳・神経連絡経路などが原因のケースもあります。

回転性めまいの症状は、自分が動いていないにもかかわらず、天井や壁などがグルグル回転しているような感覚です。自分が上下左右に揺れているような感覚になることもあります。極端な場合には、自分が立っているのか横たわっているのかさえわからなくなることがあるのです。

回転性めまいの症状が出る原因として、次のような疾患があげられます。

・異常脳幹
・小脳出血
・梗塞
・脳腫瘍
・メニエール病
・良性発作性頭位めまい症

浮動性めまい

浮動性めまいは、前頭葉の障害や下肢末梢神経障害などを患っている場合に、脳幹や小脳の機能低下によって起こるめまいです。睡眠障害・不安・抑うつ気分などが原因で起こることもあります。

浮動性めまいの症状は、足下がふわふわして足が地面に付かないような感覚です。雲の上を歩いているような感覚と表現されることもあります。頭がボーとしてふらつくのも浮動性めまいでよくある症状です。

浮動性めまいの原因として、次のような疾患があげられます。

・脳梗塞
・脳出血
・くも膜下出血
・脳腫瘍
・メニエール病
・前庭神経炎

眼前暗黒感のめまい

眼前暗黒感のめまいは、座っている状態から立ち上がったときにクラクラするめまいです。クラクラするのに加えて、目の前が暗くなる感覚にも襲われ、意識が遠のいて倒れてしまうこともあります。

眼前暗黒感のめまいの主な原因は脳の血流不全です。脳が正常に働くためには大量の血液が必要ですが、十分な血液が送り込まれない場合に眼前暗黒感のめまいが起こる可能性があります。

めまいを感じたら医療機関を受診しよう

軽いめまいであれば、安静にしていれば一過性で終わることもあります。しかし、普段からめまいが頻繁に起こり、自分ではどうしようもなく悩んでいる方もいるでしょう。また、どのような種類のめまいがあるのかわかっても、自分のめまいがどれに該当するのか特定できないこともあるでしょう。

頻繁にめまいが生じるときやなかなか改善されないときには、医療機関を受診しましょう。

めまいを緩和する手のツボ

手首や手にはさまざまなツボがあり、そのなかにはめまいを緩和させるツボもいくつかあります。めまいに悩んでいるなら、ツボ押しを一通りためしてみると良いでしょう。下記では、めまいを緩和する手のツボを3つ紹介します。

外関(がいかん)

1つ目は外関(がいかん)です。手首を曲げたときに手の甲と境目にできるシワを基準にして指3本分くらい肘の方向にズレたところにあるツボです。

自律神経が整えられて、めまいに加えて疲労回復や頭痛の緩和などにも良いとされています。

中渚(ちゅうしょ)

2つ目は中渚(ちゅうしょ)です。薬指と小指の関節の凹みのところにあります。体内の水分の流れに関わりの深いツボです。めまいに加えて、耳鳴りなどにも良いとされています。

中渚のツボを反対の手の中指で少し強めに2秒程度押すのを10回程度繰り返してみましょう。左右両方試してみるのがおすすめです。

合谷(ごうこく)

3つ目は合谷(ごうこく)です。親指と人差し指の付け根の間のところにあります。他のツボと比べると位置がわかりやすく、見つけるのが簡単です。その上、さまざまな不調に対して緩和が期待できます。めまいだけでなく耳鳴りなどに悩む方にもおすすめです。

合谷のツボを反対の手の親指で少し強めに押してみましょう。こちらも左右両方試してください。

手首・手以外のめまいを緩和するツボ

人体には手首や手以外にも頭部や足など、さまざまなところにツボがあります。ツボ押しでめまいを緩和させたい方は、手首や手だけに限らず、他のところのツボも試してみるのが良いでしょう。

下記では、手首や手以外で、めまいを緩和させるツボを紹介します。

百会(ひゃくえ)

百会(ひゃくえ)は頭のてっぺんにあるツボです。具体的には、両耳を結んだ線と顔の正中線が交差するところにあります。

百会(ひゃくえ)を押すとリラックスしやすくなり脳の血流が促進されます。頭痛やめまいをはじめとしたさまざまな不調の緩和に良いとされているツボです。不眠・高血圧・ストレスを緩和したい場合にも百会(ひゃくえ)を押してみると良いでしょう。

風池(ふうち)

風池(ふうち)は後頭部の髪の生え際にあるツボです。生え際の中央部から外側にやや離れたくぼみのところに左右2か所あります。めまいの他に頭痛や首のこりなどの緩和も期待できます。

風池(ふうち)を押す際には、両手の親指を使って、マッサージするようにして押してみましょう。円を描くようにするとしっかり押せます。

太渓(たいけい)

太渓(たいけい)は足首の内側にあります。内くるぶしの後ろのアキレス腱の手前のところにあるツボです。全身のエネルギーバランスを整えたり腎の機能を高めたりする働きがあるとされています。

めまいに加えて、冷え性やむくみなどに悩む人におすすめです。押しながら深呼吸するとなお良いでしょう。

足三里(あしさんり)

足三里(あしさんり)は膝のお皿の下にあるツボです。膝の外側にあるくぼみのところから、指4本分くらい下にあります。自律神経のバランスを整え、主に消化器系の不調を緩和させます。めまいだけでなく、胃腸の調子も悪い場合にも押してみると良いでしょう。

足三里(あしさんり)を押すときにはあまり力を入れず、揉むような具合でやるのがおすすめです。

ツボ押しをする際のポイント

ツボ押しをして効果を実感するためにはいくつかコツがあります。

まず、あまり力を入れすぎないようにしましょう。心地よい程度の圧力でゆっくりと深呼吸しながら行うのがコツです。強く押したからといって効果が高まるわけではありません。

必要な回数や時間を守ることも重要です。ツボにもよりますが、1回で行う時間は数分程度を目安にしましょう。毎日継続することで徐々に緩和されていきます。

また、食事の前後1時間や入浴後などに行うのは良くありません。飲酒をした直後なども避けるようにしましょう。

ツボ押し以外でめまいを緩和させるには?

ツボ押し以外でめまいを緩和させる方法について見ていきましょう。

生活習慣を見直す

めまいが起こらないようにするためには、生活習慣が重要です。自分が普段から規則正しい生活習慣をしているかどうかを見直してみましょう。

夜更かしすることが多い方や睡眠時間が十分に確保できていない方は、生活習慣の改善で緩和できる場合があります。普段ほとんど運動をしない方は、軽めの運動を始めてみることも大事です。

運動不足と睡眠不足がめまいのもとになるケースはよくあります。

整体を受ける

自律神経の乱れが原因で生じるめまいには、整体を試してみるのもひとつの手です。整体の施術を受けると、筋肉の緊張や血行不良などの緩和が期待できます。

身体の歪みが整えられることで、自律神経の乱れも緩和され、めまいも軽減されるでしょう。

まとめ

めまいが頻繁に起こる場合には、何らかの健康問題が関係している可能性があります。気になる場合には医療機関を受診しましょう。病気でない場合には、ツボ押しで緩和できる可能性があります。手や手首を中心にめまいを緩和するツボ押しを一通り試してみましょう。

また、生活習慣の見直しなどにも取り組んでみたり、整体の施術を受けてみたりするのもおすすめです。めまいを緩和して快適な日常を手に入れましょう。