片頭痛にこんな食べ物はダメ!痛みを防ぐ食材や対策も解説

発作的に起こる片頭痛を防ぐには、食べ物に注意が必要です。ズキズキと脈打つ頭の痛みは、血管の拡張によって引き起こされると考えられています。血管を拡張させる食べ物を避けて、片頭痛を防ぎましょう。今回は、片頭痛のときにダメな食べ物を紹介します。あわせて痛みを防ぐポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。


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片頭痛のときにダメな食べ物

片頭痛の方は避けたほうが良いとされているのは、次の3つの食べ物です。

・チラミンを含む食べ物
・亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム)を含む食べ物
・ポリフェノールを含む食べ物

片頭痛の発生メカニズムは、はっきり解明されているわけではありません。しかし、なんらかの原因で脳の血管が拡張し、血管付近の三叉神経が刺激されて痛みを引き起こすと考えられています。

チラミン・亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム)・ポリフェノールは、血管の拡張や収縮に関与する代表的な成分です。これらの成分を含む食べ物や、痛みを誘発するメカニズムをみていきましょう。

チラミンを含む食べ物

チラミンが身体に入ると、血管は一時的に収縮します。しかし、チラミンが体内で分解されると血管が広がり、その際に片頭痛を引き起こすと考えられています。

チラミンを含む食べ物は、下記の通りです。発酵食品に多く含まれるため、片頭痛になりやすい方は注意してください。

・チーズ
・チョコレート
・ヨーグルト
・醤油
・柑橘類 など

亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム)を含む食べ物

亜硝酸塩を大量に摂取すると脳の血流が増え、拡張した血管が三叉神経を刺激して片頭痛が引き起こされると考えられています。

亜硝酸塩を含む食べ物は、下記の通りです。

・ハム
・ソーセージ
・サラミ など

亜硝酸塩は、加工肉によく使われる食品添加物です。防腐効果があるほか、肉を赤く発色させておいしそうに見せる働きがあります。

ポリフェノールを含む食べ物

ポリフェノールも血管を拡張させる働きがある成分で、下記の食材に多く含まれます。

・オリーブオイル
・赤ワイン など

赤ワインには、ポリフェノールと同様に血管を拡張させるヒスタミンやアルコールも含まれます。成分の相乗効果で痛みが出やすいとされているため、片頭痛がある方は特に注意してください。

片頭痛と食べ物の相性は体質にも左右される

片頭痛にダメといわれる食べ物は、いくつかあります。しかし、片頭痛と食べ物の相性は個人の体質によって左右されるので、「片頭痛のために絶対に避けるべき」と神経質に考える必要はありません。

片頭痛を誘発するトリガーには個人差があり、チーズを食べると必ず頭が痛くなる人がいればそうでない人もいます。過剰に摂取しなければ大きな影響はないため、「食べたときに頭痛が起こったらなるべく避ける」程度に考えてください。

片頭痛を引き起こすきっかけは、食べ物以外にもあります。食べ物だけで片頭痛を防ぐのは難しいため、痛みを繰り返す場合は病院で医師に相談しましょう。

片頭痛の予防におすすめの食べ物

片頭痛にダメな食べ物がある一方で、痛みを和らげる効果が期待できる食材もあります。あくまでも食べ物であり薬代わりにはできませんが、片頭痛に良いとされる下記の食べ物も上手に生活に取り入れましょう。

マグネシウムを含む食べ物

マグネシウムは細胞膜の安定や、神経伝達物質の放出を調整する働きがある成分です。不足すると血流の低下を引き起こし、片頭痛のリスクが高まるため、積極的に摂る必要があります。

マグネシウムが豊富な食べ物は、下記の通りです。

・玄米
・大豆製品
・しいたけ
・まいたけ
・切り干し大根
・こんにゃく
・ほうれん草
・海藻類
・ナッツ類

マグネシウムは食の欧米化やストレスなどの影響で、不足しやすい成分です。和の食材に多く含まれる傾向があるため、片頭痛の方は献立に和食を取り入れましょう。白米を玄米に替えるだけで摂取量を増やせます。

ビタミンB2を含む食べ物

ビタミンB2は血流を促す働きがあり、片頭痛を和らげる効果が期待できる成分です。また、不足するとイライラやストレスが蓄積し、片頭痛を引き起こすきっかけにもなりやすいとされています。

ビタミンB2が豊富に含まれるのは、下記の食べ物です。

・レバー
・牛乳
・卵
・青魚
・アーモンド
・うなぎ

水溶性のビタミンB2は、まとめて摂っても体内に蓄積しにくい傾向があります。意識して毎日こまめに摂取しましょう。マグネシウムを含む食材と組みあわせて献立を考えると、より効果的です。

日常生活の中で片頭痛を防ぐポイント

片頭痛を防ぐには、生活習慣の改善が必要です。下記のポイントを意識して、普段の生活を見直しましょう。

1.自分の片頭痛の特徴を理解する
2.栄養バランスの良い食事を摂る
3.十分な睡眠時間を確保する
4.ストレスを溜め込まない
5.ストレッチを習慣にする

急な変化はストレスになるため、無理せず取り組んでください。

ポイント1.自分の片頭痛の特徴を理解する

片頭痛を防ぐには、自分の痛みの特徴を理解する必要があります。痛みを引き起こすトリガーは一人ひとり異なり、光、暑さ、騒音、香り、空腹、ストレスなどさまざまです。自分のトリガーを見つけて、なるべく避けるよう工夫しましょう。

片頭痛は、スケジュールを管理することである程度コントロールが可能です。痛みが起こりそうな状況を予測して、突然の発作や外出先での痛みを防いでください。

片頭痛の克服には、痛みと上手に付き合うことも大切です。病院で治療を受けている場合は、薬をきちんと飲む必要があります。頭痛の発作におびえたり不安を抱えたりしているとストレスが蓄積し、痛みを誘発するため、リラックスして日々を過ごしましょう。

ポイント2.栄養バランスの良い食事を摂る

食事は1日3食を基本とし、栄養をバランス良く摂りましょう。低血糖や空腹も、片頭痛を引き起こすリスクがあります。朝食抜きや過度なダイエットは控えて、健康的な食生活で片頭痛の発作を防いでください。

ダメな食べ物を避けて頭の痛みを和らげる食材を積極的に献立に取り入れると、片頭痛の予防に効果的です。

ポイント3.十分な睡眠時間を確保する

片頭痛を防ぐには、十分な睡眠時間を確保する必要があります。寝すぎも寝不足もホルモン分泌に影響を与えて、片頭痛を引き起こす可能性があるからです。

適切な睡眠時間を確保するためにも、就寝時間と起床時間を決めて毎日の習慣にしましょう。自然に生活リズムが整い、しっかり休息が取れるようになります。

なかなか寝つけない場合は、朝起きたときに太陽の光を浴びるのがおすすめです。朝に太陽の光を浴びると体内時計がリセットされ、寝つきが良くなるとともに睡眠の質が向上する効果が期待できます。

ポイント4.ストレスを溜め込まない

片頭痛を引き起こすきっかけになるストレスは、なるべく溜め込まない工夫が必要です。ストレスが蓄積すると自律神経の働きが乱れて血管の収縮・拡張を引き起こすため、痛みが起こりやすくなります。

趣味の時間をもつ、身体を動かす、カラオケに行くなど、自分なりのストレス発散方法を見つけてください。悩みは自分だけで抱え込まず、誰かに聞いてもらうとすっきりします。

ストレス発散目的での暴飲暴食や夜更かしは控えて、休息時間をしっかり取りましょう。

ポイント5.ストレッチを習慣にする

適度な運動は血行を促し、片頭痛の予防に効果的です。特に、首から肩までの筋肉をほぐすと痛みがやわらぐため、下記のストレッチを習慣にしましょう。

肩まわりをほぐすストレッチ

腕を大きく回して、肩まわりの筋肉をほぐすストレッチです。

1.両足を肩幅程度に開き、背筋を伸ばしてまっすぐ立つ
2.両肘を軽く曲げ、胸の高さで拳を握る
3.肩の付け根から、ゆっくりと両腕を前に6回まわす
4.いったん止まり、今度はゆっくりと両腕を後ろに6回まわす

オフィスでもできるストレッチ

オフィスでの仕事の合間に、椅子に座ったままできるストレッチです。肩を動かすとデスクワークで凝り固まった筋肉がほぐれ、血行を促す効果も期待できます。

1.椅子に腰掛けて背筋を伸ばし、両足を揃えて足裏を床につける
2.両肘を軽く曲げ、胸の高さで拳を握る
3.顔を正面に向けた状態を維持しながら、左右の肩を交互に前に突き出すように動かす

まとめ

片頭痛にはパターンがあり、チーズやチョコレート、赤ワインなどの特定の食べ物がダメだとされています。これらの食べ物に含まれるチラミン・亜硝酸塩・ポリフェノールは血管の拡張を働きかけて痛みを引き起こすきっかけになりやすいため、食べ物に気を付けましょう。あわせて生活習慣も改善して、つらい片頭痛を防いでください。