疲れの取り方のポイントは?生活習慣の見直し方を解説

しっかり休んでいるつもりでも、疲れがなかなか取れないと悩む方は多いのではないでしょうか。蓄積して慢性化した疲れは、取り除きにくい傾向があります。身体の不調が進行しないうちに、生活習慣を見直して疲れを取り除きましょう。今回は、身体が疲れるメカニズムや原因を解説しながら、誰でもすぐに取り組める疲れの取り方を紹介します。


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疲れの取り方のポイント1.身体が疲れるメカニズムを理解する

身体の疲れを取り除くには、疲労について理解しておく必要があります。その上で、自分に合う対処法を選択しましょう。

身体が疲れるメカニズム

疲労とは、心身に過剰な負荷がかかることで、活動能力が低下した状態のことを指します。

運動や仕事で身体を酷使した後に疲れを感じるのは、自律神経の中枢に大きな負荷がかかっているからです。自律神経は呼吸や体温、血液循環などの生命維持に必要な機能を調整しています。肉体的な負荷が大きくなると自律神経の中枢のある脳が危険と判断し、身体を休ませるように司令を出します。これが疲れの本質です。

精神的な疲れも同じです。人間の身体は、強いストレスにさらされると自律神経のはたらきが乱れる傾向があります。自律神経が乱れると身体が正常に機能しなくなり、信号を受け取った脳が「疲労感」を認識します。

疲労は、身体からの危険を知らせるサインです。回復しきれなかった疲労は、いつの間にか蓄積します。慢性的な疲れに発展すると、重篤な病気やうつなどにつながる可能性があるため、早めの改善を目指しましょう。

注意したい疲労の種類

疲労には大きく分けて下記の2種類があり、それぞれで原因や症状が異なります。

・末梢性疲労:肉体を酷使したために生ずる筋肉の疲労
・中枢性疲労:過剰なストレスや脳の緊張から生じる精神的、神経的な疲労

運動後の身体の疲れや長時間のPC作業に起因する眼精疲労は、末梢性疲労です。身体を動かし続けたためにエネルギーが切れ、筋肉のこわばりやだるさ、痛みなどが引き起こされます。

一方、中枢性疲労では脳の機能が低下し、集中力や思考力の低下、頭痛、倦怠感、肩こり、不眠などの症状が表れます。デジタル機器による急激な情報にさらされて脳の情報処理が追い付かなくなる「脳疲労」も、中枢性疲労に分類されます。

ふたつの疲労のうち、注意すべきは中枢性疲労です。

末梢性疲労は身体を十分休めれば回復するものの、中枢性疲労は蓄積しやすい傾向があります。疲れを感じても無理したり、頭痛や不眠から十分な休息を取れなかったりして、慢性化しやすいのです。

疲れの取り方のポイント2.疲労が蓄積する原因を追求する

蓄積する疲労の原因になりやすいのは、下記の5つです。疲労の原因は、日常の生活のなかに潜んでいます。

・睡眠不足
・ストレスの蓄積
・運動不足
・デジタル機器の使い過ぎ
・食生活の乱れ

ここでは、疲労が蓄積する理由について、詳しく紹介します。

睡眠不足

疲労が蓄積する原因でまずあげられるのは、睡眠不足です。日中に受けたダメージの修復は、主に夜中、睡眠中に行われます。眠れないと成長ホルモンが分泌されず、細胞が修復されないため疲労回復が遅れがちです。

ストレスの蓄積

ストレスも疲労が蓄積する原因のひとつです。過剰なストレスは自律神経のはたらきを乱して脳の疲労を促進するリスクがあります。

また、ストレスが蓄積すると交感神経が優位になり、心身が休まる時間が減って疲労の回復が遅れます。

運動不足

運動不足も、疲労につながるリスクがあります。運動量が減ると新陳代謝が低下して、血流が滞りやすくなります。血行不良から不要な物質の排出が進まずに、身体が疲れやすくなりがちです。

デジタル機器の使い過ぎ

PCやタブレット、スマートフォンなどのデジタル機器の使い過ぎも、疲労を蓄積させる一因です。デジタル機器は便利な反面、脳疲労や眼精疲労を引き起こします。

膨大な情報量の処理に脳が追いつかなくなると、脳が疲れてうっかりミスが頻発したり、感情の起伏が激しくなったりすることがあります。

食生活の乱れ

食生活の乱れも、疲労の蓄積を招きます。栄養バランスを考えていない食生活を続けていると、疲労回復に必要なビタミン類が不足しがちです。

また、糖質の摂り過ぎや朝食抜きの生活も、疲労を蓄積させます。生活リズムを整える意味でも、食生活を正すことは大切です。

疲れの取り方のポイント3.普段の生活を見直す

蓄積した疲れを取り除くには、休養、運動、食事の仕方の3つの観点から生活を見直す必要があります。

具体的な方法は、下記の通りです。

・十分な休養を取る
・軽めの運動習慣を身につける
・食生活を改善する

それぞれを詳しくみていきましょう。

十分な休養を取る

疲れを取るには、身体を休めるのが第一です。毎日の生活のなかでしっかり休養を取れないと疲労が蓄積するため、次の要領で生活習慣を見直しましょう。

質の良い睡眠を取る

個人差があるものの、睡眠時間は6~8時間は取る必要があります。質の高い睡眠でないと疲れが取れにくいため、熟睡できる環境を整えましょう。

寝室は暗くするほうが眠りやすくなります。肌触りの良い寝具、パジャマの着心地の良さにもこだわって、快適に眠れる環境を整えてください。

生活リズムを整える

起床時間と就寝時間は一定にし、生活リズムを整えましょう。このリズムを習慣化すると睡眠のサイクルが整い、睡眠の質が向上して疲労回復がスムーズになります。

リラックスして過ごす

十分な休養をとるためには、リラックスして過ごすことが大切です。ストレスは溜め込まずに、こまめに発散しましょう。趣味を持つ、自分だけの時間をつくるなど、自分なりのストレス発散方法を見つけてください。

また、湯船で身体を温めるとリラックスできるうえ血行が良くなり、疲れが取れるのでおすすめです。就寝1時間前を目安に、38℃前後のぬるめのお湯にゆっくりつかりましょう。マッサージも疲労回復やリラックスをはたらきかけるため、生活に取り入れてみてください。

スマートフォンから距離をおく

ベッドや布団に入るときは、スマートフォンを手に持たずに距離を置きましょう。就寝前にスマートフォンを見ていると、寝つきにくくなります。ベッドから離れた場所に置いて、しっかり眠ってください。

軽めの運動習慣を身につける

疲れにくい身体をつくるには、軽めの運動を習慣化するのが効果的です。適度な運動は血行を促進して、発痛物質の排出を促す効果が期待できます。運動はストレス発散にも役立ち、程良い疲れで寝付きも良くなるため、無理のない範囲で取り組んでください。

特に、ストレッチやウォーキング、ヨガなどの有酸素運動は副交感神経を優位にさせ、精神的な疲労が落ち着くのでおすすめです。通勤時に1駅分歩く、階段を利用するだけでも十分な効果が期待できます。

しかし、激しいトレーニングは疲労の原因になるため注意してください。30分程度、軽めの強度で継続しましょう。運動中は水分を多めに摂るよう心がけると、発痛物質の排出が進み疲労回復が早まります。

食生活を改善する

しっかり疲れを取り除くために、食生活も改善しましょう。食べ物から摂取する栄養素は、健康的な身体をつくり、疲労を回復するのに重要な要素です。

次の要領で、普段の食生活を見直してください。

食事は3食決まった時間に摂る

食生活が乱れると、疲れを取り除くために必要な栄養素が不足する傾向があります。食事は3食しっかり摂りましょう。特に、朝食は抜かないように注意してください。なるべく3食決まった時間に摂るようにすると、生活リズムや睡眠のサイクルが整います。

疲労回復に良い食材を積極的に摂る

疲労感があるときは、疲れに効く食べ物を積極的に摂りましょう。疲労回復に良いのは、素早くエネルギーを補給できるブドウ糖、エネルギー代謝を高めるビタミンB群、抗酸化作用で活性化酸素を抑制するビタミンCです。そのほかクエン酸も発痛物質の排出を早めるとされています。

疲労回復に効く栄養は、次のような食材から摂取できます。

・ブドウ糖:ご飯、パン
・ビタミンB群:豚肉、ウナギ、レバー
・ビタミンC:パプリカ、ブロッコリー
・クエン酸:柑橘類、梅干し

栄養は幅広い食材からバランス良く摂るのが理想ですが、忙しいときはサプリメントも上手に活用しましょう。

まとめ

なかなか疲れが取れないときは、身体が無理を訴えている証拠です。疲労を蓄積させている原因を追求して、早めに疲れを取り除きましょう。しかし、慢性化した疲労は、普段の生活と同じ取り方では回復しにくい傾向があります。休養と運動、食事の仕方の観点で生活習慣を見直して、スピーディで効率の良い疲労回復を目指してください。