腰痛の原因は反り腰の座り方が原因かも!
腰痛の原因には、筋肉や筋膜の緊張や血行不良、運動不足などさまざまなものがあげられます。しかし、腰の痛みを引き起こしている原因の多くは、レントゲンやMRIなどの画像診断には写らないため、はっきり特定できないのが実情です。
原因がはっきりしない腰の痛みが続く場合は、座り方に問題がないか確認しましょう。座っているときの姿勢の悪さも、腰痛を引き起こす要因です。特に、デスクワーク中にありがちな下記の座り方は、腰痛の原因になりやすい傾向があります。
・顔が前に突き出ている
PC画面をのぞき込もうと顔を前に突き出していると、背中が丸まり猫背になりがちです。猫背になると頭の重さを支えるために腰まわりに負荷がかかり、腰痛を引き起こします。
・ふんぞり返っている
ふんぞり返った姿勢で背もたれに寄りかかって座っていると、骨盤が後ろに倒れます。長時間骨盤が倒れたままだと、お尻の筋肉がうまく使えなくなり、腰痛のリスクが高まるのです。
・椅子に浅く腰かけて座っている
椅子に浅く腰かけて背筋を伸ばして座っていると、一見姿勢が良く見えます。しかし、背筋を伸ばす際に反り腰になりやすく、腰に負担がかかりがちです。
・足の裏全体が床についていない
足の裏が床についていないと、上半身が不安定になります。上半身のバランスを取るために腰やお尻まわりに余計な力が入り、筋肉が硬くなって腰痛を引き起こします。
どれも腰に負担をかける座り方ですが、特に注意が必要なのは反り腰です。
反り腰とは、骨盤が前に倒れて腰が反った状態です。反り腰になると腰まわりにかかる負担から筋肉が緊張します。その結果、血液の流れが滞り、発痛物質が筋肉に蓄積して腰痛が引き起こされます。また、血行不良に発展すると全身に必要な酸素や栄養が行き届かなくなり、ダメージ回復が遅れて腰痛が長引きやすいのです。
胸を張って姿勢良く座っているつもりでも、デスクワーク中にいつのまにか姿勢が崩れて、反り腰になっていることがあります。特に、身体の柔らかい女性は骨盤が前傾して腰痛になりやすいため、自分の座り方を見直して早めの改善を目指しましょう。
家庭でできる反り腰のセルフチェック法
自分では姿勢の悪さに気が付きにくいものの、反り腰は家庭でもセルフチェックできます。長引く腰痛の悩みを抱えている方は、下記の要領で自分の姿勢を確認しましょう。
<反り腰のセルフチェック法>
1.壁に背を向けて、普段の姿勢で立つ
2.姿勢を変えずに、壁にお尻がつくまで後ろに下がる
3.壁についた身体の部分と隙間を確認する
このとき、お尻・かかと・後頭部が壁につき、腰と壁に隙間が空いて手のひらが入るのが正しい姿勢です。部分的に負担がかかることなく、背骨のS字カーブが自然な状態に保たれています。
一方、かかとと後頭部が壁についている状態で、腰まわりに握りこぶし大の隙間がある場合は反り腰の可能性が高いと判断できます。セルフチェックだけでは正確な判断ができないため、不安な場合は整骨院や理学療法士が在籍する整骨院に相談しましょう。
反り腰にならない座り方のポイント
腰に負担をかけずに椅子に座るには、下記の2点に注意が必要です。
1.椅子に骨盤を立てて座る
2.椅子の高さやPCの位置を見直す
反り腰を防ぐポイントをみていきましょう。
ポイント1.椅子に骨盤を立てて座る
腰に負担をかけないためには、背骨を坐骨に乗せて座る必要があります。坐骨とは、お尻の一番下にある骨です。椅子に腰掛けたときに最初に座面にあたり、体重を支える役割を担っています。
坐骨に背骨を乗せて座ると上半身に無駄な力が入らず、腰への負担を軽減できます。下記の要領で、背骨を坐骨の上に立てて座りましょう。
<骨盤を立てる座り方>
1.椅子に深く腰掛ける
2.両足裏とも床につける
3.背筋を伸ばす
4.胸を張り、肩と頭は軽く後ろに引く
背骨を坐骨に乗せて座ると骨盤が垂直に立ち上がり、背筋が伸びた美しい姿勢になります。しかし、長時間良い姿勢を維持するのは難しく、疲れてくると姿勢が崩れがちです。
長時間座る場合は、正しい姿勢のまま背もたれを支えに使いましょう。身体にフィットしない場合は背もたれの角度を調整するか、クッションを活用して背中との隙間を埋めてください。
ポイント2.椅子の高さやPCの位置を見直す
椅子やPCの高さが身体に合わないと姿勢が崩れやすいため、デスクワークでは環境も整えてください。骨盤を正しい位置にキープするには、太ももと床が平行になるように椅子の高さを調整するのがポイントです。椅子の高さを調整できない場合は、足台を使いましょう。
目線の高さにPC画面がくるよう調整すると、前屈みになり姿勢が崩れるのを防げます。PCの位置が低すぎると猫背になり腰に負担をかけるため、机の高さを調整するかPC台を活用してください。環境を整えると腰への負荷が減り、作業効率の向上も期待できます。
反り腰姿勢を改善するストレッチやトレーニング法
反り腰は腰痛を引き起こすだけでなく、下半身の痛みや痺れをともなう脊柱管狭窄症の発症リスクを高めるため、放置するのは危険です。ぽっこりお腹にもなりやすく、見た目にも悪影響を与えるので、早期改善を目指しましょう。
反り腰の改善には、ストレッチや筋トレが有効です。長い時間をかけて形成される反り腰は、自然には治りにくい傾向があります。下記の要領で筋肉の柔軟性を高めて、骨盤を支える筋力を強化しましょう。
1.股関節の張りを防ぐストレッチ
股関節につながる「腸腰筋」を引き伸ばすストレッチです。腸腰筋が張っていると、骨盤が前に倒れて反り腰になりやすい傾向があります。ストレッチでしっかりほぐして、重心を整えましょう。
1.布団の上で、左膝を立てた片膝立ちになる
2.両手を左膝に置き、背筋を伸ばす
3.お腹に力を入れて体重を左足に掛け、骨盤を前方へ移動させる
4.右股関節の付け根が伸びた状態で10秒キープする
5.ゆっくり戻り、足を入れ替えて同様に左股関節の付け根も伸ばす
2.お尻と体幹の筋肉を鍛えるトレーニング
反り腰を防ぐには、お尻や体幹の筋肉を鍛える必要があります。筋力が弱ると重力に負けて骨盤が倒れるため、下記の筋トレに取り組みましょう。
1.布団の上で仰向けになる
2.両膝を曲げて、足の裏を布団につける
3.鼻から大きく息を吸い、次に吐き出しながら足に力を入れてお尻を持ち上げる
4.腰を反らさないように身体を一直線に保ち、数秒キープする
5.ゆっくりお尻を降ろす
3.腰を丸める運動
反り腰になると、腰を丸める動作がしづらくなります。背中の筋肉が縮んで骨盤が前に倒れるのを防ぐためにも、下記のトレーニングで腹直筋を鍛えましょう。
1.布団の上で膝を立てて座る
2.両腕で両膝を抱え込み、太ももとお腹の間に隙間を空ける
3.両膝を抱えたまま身体を後ろに倒す
4.反動を利用して起き上がり、身体を前後に繰り返して揺らす
反り腰を防ぐ椅子の選び方
慢性的な腰痛の悩みを抱えている方は、椅子の買い換えも検討してください。身体に合わない椅子を使っていると姿勢が崩れやすく、腰痛が長引きがちです。
座面が高すぎると猫背になりやすく、逆に低すぎる椅子は反り腰を引き起こす可能性があります。腰痛対策用に腰まわりがせり出している椅子も、反り腰になりやすいため注意が必要です。
身長や体重、身体の硬さは個人差が大きく、椅子との相性はさまざまです。実際に座ってみて、自分にとって正しい姿勢を維持しやすい椅子を選びましょう。
反り腰の予防には、骨盤全体を覆ってサポートする形状の椅子がおすすめです。オフィスで買い換えが難しい場合は、椅子に乗せて使うサポーターを活用しても良いでしょう。
長時間座って作業する際にお尻が痛む場合は、体重を分散できる構造の椅子を選ぶと負担を軽減できます。あわせて、座面のクッション性も重視してください。座面のクッションが十分に機能していないと、腰やお尻にかかる負荷を逃せず、腰痛が長引きます。
まとめ
姿勢の悪さは、腰痛をはじめとする身体の痛みや不調を引き起こす要因のひとつです。長時間座っているうちに姿勢が崩れて反り腰になり、身体に負担をかけているケースは多いため、日頃から座り方に注意しましょう。反り腰はストレッチや筋トレで改善できます。椅子の選び方やデスクまわりの環境も見直して、正しい座り方を習慣にしてください。
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