大転子が出っ張るのは座り方が関係している?
大転子(だいてんし)とは、股関節を形成する太ももの骨の一部で、足の付け根の部分にあります。大転子の位置を確認するために骨盤の横に手を当てると、外側に張り出しているのがわかると思います。
大転子は太ももの骨の一番外側にあり、骨盤とつながっているのが特徴です。そのため、普段の歩き方や姿勢に影響されやすく、姿勢が崩れると、より出っ張って見えるようになります。
大転子が目立つ原因のひとつは、骨盤まわりの筋肉が減少していることです。骨盤まわりの筋力が低下すると、骨盤が傾いて外側に広がりやすくなります。
骨盤が広がると重心が外側にかかりやすくなるため、歩いているときや立ったときに大転子が出っ張って見えやすくなるのです。
大転子が出っ張るNGな座り方とは
ここからは、大転子が出っ張りやすいNGな座り方を解説します。
足を組んで座る
足を組んで座ると、骨盤にかかる体重が偏って左右どちらかの筋肉に負荷が生じ、骨盤に傾きが生じます。
骨盤が傾くと骨盤まわりの筋肉が低下するため、大転子が外側に出っ張る原因になることがあります。
また、片足だけに体重をかけて立つクセがある、座りっぱなしで過ごすことが多い、スマートフォンを長時間触る、といった方も注意が必要です。身体全体のバランスが崩れ、骨盤が不安定になる原因となります。
猫背や反り腰の状態で座る
猫背や反り腰も、姿勢の悪化につながる座り方です。
骨盤が後ろに傾くと背筋が丸まり、猫背につながってしまいます。これは、デスクワークの多い方がやってしまいがちな姿勢です。
一方、骨盤が前に傾くと反り腰を引き起こすことがあります。腰を反ることでお腹が前に張り出すだけでなく、腰に負担がかかるため腰痛の原因にもなりやすいのです。
ソファに寄りかかって座る
ソファの背もたれに常に寄りかかったまま座っていると、骨盤が後ろに倒れやすくなります。この状態では骨盤が安定しにくいため、骨盤が傾いて大転子のずれにつながります。
それだけではなく、肩こりや首こり、腰痛などを引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
ソファに座るときは、腰を背もたれにしっかりとくっつけて、両足の裏を床につけるようにしましょう。
大転子を引っ込めるための正しい座り方
ここからは、大転子を引っ込めるための正しい座り方を解説します。
適切な椅子の座り方
適切な椅子の座り方として、「丹田(たんでん)座り」と「ポスチャーチェンジ法」があります。
丹田(たんでん)座り
丹田とはおへその下のあたりを指し、身体の中心ラインの中核として昔から日本で重要視されてきました。
骨盤を立てて適切に座ると、自然と丹田に力が入るため、意識することが大切です。
1.椅子に深く腰かける
2.骨盤を垂直に立てて、坐骨が座面に対して均等に乗るように座る
3.上半身の傾きを調節し、丹田に自然と力が入るよう意識する
4.床と太ももを平行にする
5.床にかかとをつける
しかし、いくら正しい座り方をしていても、同じ姿勢を長時間続けていると身体に負担がかかります。
その場合は、下記で紹介するポスチャーチェンジ法によって身体への負担を抑えるのがおすすめです。
ポスチャーチェンジ法
ポスチャーチェンジ法は、椅子に座ったときの身体への負担を分散させる座り方です。
1.厚手のタオルを八つ折りにする
2.椅子の背もたれと背中の間にタオルを挟む
3.疲労を感じたら、腰やお尻とタオルの位置を変える
適切な床の座り方
床に座るときも、骨盤を立てることが大切です。骨盤を立てやすい適切な床の座り方として、「正座」と「あぐら」の座り方を下記で紹介します。
正座
正座をするときは、「かかと」と「かかと」をくっつけることを意識しましょう。お尻のくぼみをかかとに乗せることで、骨盤を立てた姿勢を自然とキープできます。
足首の柔軟性や足の筋肉が低下している方は、最初はきれいな正座をすることが難しいかもしれません。
そういった場合は、お風呂あがりの身体がほぐれているときなどに、ストレッチ感覚で1分ほど練習してみましょう。
あぐら
骨盤を立てつつ、適切な姿勢を保ちやすいあぐらの方法は下記の通りです。
1.厚手のバスタオルや座布団を用意する
2.バスタオルの場合は縦半分に折ってから横に4回折りたたみ、座布団の場合は半分に折る
3.あぐらをかいた状態で、たたんだタオルや座布団の上にお尻を乗せる
このとき、足や太ももではなくお尻だけを乗せるのがポイントです。そうすることで、組んだ足とお尻に高低差が生まれ、自然と骨盤を立てやすくなります。
座り方以外に大転子を引っ込める方法
ここからは、座り方以外に大転子を引っ込める方法を紹介します。
ストレッチをする
大転子を引っ込めるためのストレッチ方法を3つ紹介します。
足を乗せるストレッチ
足を乗せるストレッチには、「腸腰筋(ちょうようきん)」をほぐす効果があります。腸腰筋は、骨盤と股関節をつなぎ、骨盤の位置を安定させる役割を持っています。
1.椅子から50cmほど離れ、右足を後ろに引いた状態で座面にスネを乗せる
2.膝を曲げながら腰を少しずつ落とし、右足の股関節が伸びた状態で30秒キープ
3.元に戻し、左足も同様に行う
もしもバランスが崩れそうなときは、近くの壁や机などを使って身体を支えながら行いましょう。
お尻の上げ下げ運動
お尻の上げ下げ運動は、裏ももの筋肉である「ハムストリングス」と、お尻の筋肉である「大殿筋(だいでんきん)」を鍛える運動です。
1.床の上で仰向けになり、腰に手を添えてお尻を上方向に引き上げる
2.足を高く持ち上げ、つま先から腹部までが一直線になる状態で5秒間キープ
3.ゆっくりと元の姿勢に戻す
この動作を10回ほど繰り返しましょう。呼吸を止めずにゆっくりとした動きで行うのがポイントです。
ひざを曲げ伸ばす運動
ひざを曲げ伸ばす運動は、骨盤の前傾に関わる筋肉の「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」と、骨盤の後傾に関わる「腹直筋(ふくちょくきん)」を鍛える運動です。
1.椅子に浅めに腰かける
2.肘掛けや座面をつかんだ状態で両膝を曲げ、足を床から浮かせる
3.ゆっくりと息を吐きながら膝を伸ばし、床と両足を並行にする
4.ゆっくりと息を吸いながら2の姿勢に戻る
上記の運動を10回ほど繰り返し、これを1日2セット行いましょう。体勢がつらい場合は、背もたれに寄りかかっても問題ありません。
歩き方を見直す
歩く際の姿勢は、上半身を真っすぐに保ち、耳、肩、腰、骨盤が横から見たときに一直線になるのが理想です。視線は15メートル先に置きましょう。
上から吊るされているようにイメージし、身長が1cmほど高くなったような意識で歩くと自然と良い姿勢をキープできます。また、足を開いたときに身体の中心の軸がぶれないように意識しましょう。
大転子が出っ張っている方の多くは、外側に体重が乗るような歩き方をしています。その場合は、常に一本の線の上を歩くよう意識することで、外体重になりにくくなります。
歩く際には、膝がつま先と同じ方向に向いていることも重要です。そうすることで、足をまっすぐに使えている状態になるため、大転子の出っ張りを防げます。
骨盤矯正クッションを使う
骨盤を立てた姿勢は、ある程度の筋力や筋肉の柔軟性が必要なため、骨盤矯正クッションを使用するのもおすすめです。
骨盤矯正クッションを椅子に置いて座ることで骨盤や腰部が支えられ、姿勢を保ちやすくなります。
また、クッション以外の骨盤矯正グッズとして、ベルトやショーツ、椅子なども販売されています。さまざまな種類があるため、自分の身体に合ったものを選びましょう。
まとめ
大転子は骨盤とつながっているため、普段の座り方や歩き方に問題があると大転子が出っ張ってしまう場合があります。
足を組んで座ったり、猫背や反り腰の姿勢がクセになったりしている場合は、適切な姿勢を意識しましょう。
座るときは骨盤を立てること、歩くときは上半身をまっすぐに保つことを意識するのが大切です。この記事で紹介したストレッチや筋トレにも取り組み、すっきりとした足のラインを目指しましょう。