朝までぐっすり寝る方法10選!質の高い睡眠がとれない原因も解説

睡眠に関する悩みは人それぞれですが、熟睡できないといった経験がある方は、年代を問わず増えています。十分に眠れない日が続くと、集中力の低下や疲労感、ストレスなどの原因にもなりかねません。 快適な睡眠を得るには、日々の生活習慣や環境の見直しが必要です。今回は、睡眠を妨げる原因や朝までぐっすり寝るための具体的な対策を紹介します。


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朝までぐっすり寝られない原因

まず、朝までぐっすり寝られないときに考えられる原因をみていきましょう。

身体的な理由

夜中に何度も目が覚めてしまう背景には、身体の不調が関係している可能性があります。例えば、咳が止まらない、息苦しさや胸の痛みを感じる、皮膚のかゆみがあるといった症状がみられることがあります。

夜間に何度もトイレに行きたくなるなどの症状で睡眠が妨げられてしまうことも少なくありません。こうした症状は、下記の病気が原因で起こる場合もあります。

・ぜんそく
・気管支炎
・気胸
・高血圧
・心臓病
・糖尿病
・関節リウマチ
・アレルギー疾患
・じんましん
・乾燥肌
・腎臓病
・前立腺肥大 など

朝までぐっすり眠れない日が続く場合は、専門の医療機関で相談し、治療を受けることで改善できる場合があります。

精神的な理由

寝付きが悪い、夜中に目が覚めてしまうなどの理由として、心の問題が隠れていることもあります。うつ状態や不安障害などの精神的な問題、自律神経の乱れ、日常的なストレスの蓄積は、睡眠のリズムを大きく乱す要因になりかねません。

しかし、このようなサインは身体的な症状のように目に見えて現れるわけではないため、自分では気づきにくいのです。「明け方に目が覚めてしまう」「寝てもスッキリしない」といった状態が続く場合は、専門家に相談することをおすすめします。

生活習慣に起因する理由

普段の生活習慣も、質の良い睡眠を妨げる原因となります。カフェインの摂り過ぎや喫煙、寝る前のスマートフォンやテレビの光・音は、脳を活性化させ、寝付きを悪くしたり、深い眠りを妨げたりする可能性があるため、気を付けましょう。

また、寝室の環境が暑過ぎたり寒過ぎたり、乾燥している、寝具が身体に合っていないといった物理的な要因も、睡眠の質の低下を招きます。

朝までぐっすり寝る方法10選

睡眠の悩みを解決するには、普段の習慣を見直すことが大切です。ここでは、朝までぐっすり寝る方法を10選紹介します。

眠れないときにおすすめの方法が気になる方は、こちらの記事をご覧ください。
夜に眠れないときの対処法とは?不眠の原因から眠くなる習慣まで解説

1.温かい夕食をとる

夕食のタイミングや内容は、夜の睡眠に大きな影響をおよぼします。特に、寝る3時間前までに温かい食事をとることがポイントです。温かい料理を食べることで、体温が緩やかに上がり、自然と下がっていく過程で、入眠がスムーズになります。

ただし、就寝直前に食事を取ってしまうと、消化器官が活発に働くため、なかなか寝つけない原因になります。

夕食が遅くなりそうなときは、18時~19時ごろにおにぎりや果物などの補食を摂っておくと安心です。その後、寝る時間とのバランスを考えながら、消化の良いものを少量食べるようにしましょう。

2.寝る1時間前に入浴する

入浴のタイミングも睡眠の質に深く関係しています。就寝の1~2時間前に38℃~40℃のぬるま湯にゆっくりつかることで、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態へ導かれ、深い眠りにつながります。

時間が限られている方は、短時間のシャワーでも一定のリラックス効果が期待できます。ただし、入浴のタイミングには注意が必要です。寝る直前に入ると、体温が上がってしまい、かえって寝つきが悪くなることがあります。あらかじめ時間にゆとりをもって入浴するよう心がけましょう。

3.寝る前に温かい飲み物を飲む

温かい飲み物を就寝前に飲むと、じんわりと身体が温まる効果が期待できます。特におすすめなのは、ゆず湯やホットレモンなどの柑橘系の飲み物です。これらは身体を内側から温めるだけでなく、気持ちを落ち着かせる成分が含まれており、ストレスの軽減や免疫力の向上にも役立ちます。

ただし、コーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物は避けましょう。カフェインの覚醒作用は個人差があるものの、5~6時間持続するため、夜の眠りを妨げる可能性があります。

4.寝る前は明るい光を避ける

夜の時間帯に強い光を浴びることは、体内時計を乱し、スムーズな入眠を妨げる原因となりかねません。スマートフォンやPCの画面から生じるブルーライトは、目を通じて脳に刺激を与え、覚醒を促進してしまうといわれています。その結果、寝つきが悪くなったり、深い眠りに入りづらくなったりするのです。

寝る1~2時間前にはスマートフォンやPCの使用を控え、できるだけ間接照明などの穏やかな光のもとで過ごすことが理想的です。

寝室の照明を暗めに設定することで、体内リズムや活動モードが切り替わり、自然な眠気を促すことができます。さらに、就寝中に外から差し込む光も睡眠の質に影響する場合もあるため、遮光カーテンやブラインドを活用して、暗い環境を保つ工夫も大切です。

5.寝る前にアロマを使用する

就寝前にアロマを使うことで、副交感神経が優位になり、心身ともに落ち着いて眠りにつきやすくなります。アロマディフューザーで部屋に香りを広げたり、枕やパジャマにアロマオイルを数滴垂らしたりするだけでも効果が期待できます。

特に、ラベンダーやカモミールといった香りはリラックス効果が高く、睡眠時におすすめです。また、グレープフルーツやオレンジなどの柑橘系の香りは、体温を上げやすくする効果が期待できるため、心地良い眠りへつながります。

6.ストレスを解消する

ストレスは眠りの質に影響し、浅い睡眠や夜中の目覚めを引き起こす原因にもなります。そのため、就寝前には意識的にリラックスする時間を設けることが大切です。好きな音楽を聴いたり、読書をしたり、ストレッチや深呼吸を取り入れるだけでも、心が穏やかになり、眠りやすくなります。

気持ちの切り替えがうまくできないときは、照明を落とした部屋でアロマを焚きながらゆっくり過ごすのもおすすめです。自分に合ったリラックス方法をみつけましょう。

7.寝室の温度・湿度を調節する

快眠につなげるために、寝室の温度や湿度を調整し、より良い環境を目指して工夫していきましょう。室温の目安としては、夏場は27~29度、冬場は18~20度が推奨されています。冷暖房を使用する際は、自分が心地良く感じる温度をみつけることがポイントです。

また、湿度が高過ぎると汗が蒸発しにくくなり、体温が下がりにくくなります。一方、乾燥し過ぎると、喉や鼻が刺激を受けて睡眠が妨げられることもあります。そのため、加湿器や除湿器を上手に活用して、湿度を調整しましょう。

8.自分に合ったパジャマや寝具を使う

快適な睡眠を得るためには、肌に直接触れるパジャマや寝具の選び方も重要です。パジャマは肌ざわりが良く、締めつけが少なくゆったりとしたデザインのものを選ぶことで、身体がリラックスした状態で眠ることができます。

寝具に関しては、自分の体型や寝姿勢に合ったマットレスや枕を選ぶことがポイントです。特に枕は、首のカーブに合った高さのものを選ぶと、首や肩の負担が軽減され、スムーズな眠りにつながります。

9.一定の時間に起床する

毎朝決まった時間に起きることで、体内時計のリズムが整い、自然と夜に眠気が訪れるようになります。ただし、平日と休日で起床時間が大きく異なると、体内時計が乱れやすくなり、睡眠の質が低下しやすくなるため注意が必要です。深い睡眠を促すために、規則正しい睡眠リズムを保つよう心がけましょう。

10.朝日を浴びる

睡眠の質を高めるために、朝の時間帯にしっかりと太陽の光を浴びておきましょう。朝の光には体内時計をリセットする働きがあり、1日の始まりを身体に伝えてくれます。起きたらまずカーテンを開けて朝日を取り入れ、脳を目覚めさせましょう。

曇りや雨の日でも、部屋の照明をつけて明るく過ごすことが大切です。光を浴びることで「セロトニン」という脳内物質が分泌され、夜になるとこれが睡眠ホルモン「メラトニン」の原料となります。朝の光をしっかり浴びておくことで、夜になると眠くなり熟睡しやすくなるのです。

まとめ

睡眠の悩みの多くは、身体の不調や精神的な問題、生活習慣の乱れが主な原因です。朝までぐっすり寝るためには、食事の内容やタイミングを考えたり、入浴方法や睡眠環境を整えたりすることがポイントになります。快適な睡眠を得るために、生活習慣を整えつつストレス解消も心がけていきましょう。

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