ストレートネックになった場合の理想の寝方は?改善方法も解説

ストレートネックに悩んでいる方の中には、寝方から改善策を模索している方もいるでしょう。ストレートネックの原因はさまざまありますが、寝方を工夫することで、負担の軽減につながる場合があります。今回は、ストレートネック対策としての寝方や改善方法を解説します。


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ストレートネックの主な原因

ストレートネックは、普段の生活習慣が主な原因とされています。では、ストレートネックのよくある原因を見ていきましょう。

スマートフォンの長時間使用

スマートフォンを使用するときには頭を前の方に突き出した姿勢になりがちで、この姿勢は首に大きな負担をかけます。毎日長時間スマートフォンを使用すると、首まわりに負担が蓄積されてストレートネックを引き起こします。

スマートフォンの使用時間を減らせば、ある程度は軽減が期待できるでしょう。あわせて、頭が前に突き出てしまわないように意識することも大事です。

長時間にわたるデスクワーク

デスクワークでPCを使用する際の姿勢もストレートネックの原因になる可能性があります。特に座ったときの目線よりも、モニターの位置が低いと、首が前方に出やすいです。この姿勢を長時間続けると、首や背骨にかなりの負荷がかかります。

負担を軽減するためには、デスクや椅子の高さを調整して、目線とモニターの位置を合わせることが大切です。

枕の高さが合っていない

枕の高さが合っていないこともよくあるストレートネックの原因のひとつです。高すぎる枕を使用していると、寝ている間に首が自然と前の方に出てしまいます。その結果、不自然な体勢で寝ることになるため、頚椎に負担がかかりやすいです。首まわりの筋肉も硬くなり、ストレートネックを引き起こしてしまいます。

ストレートネックの理想の寝方は仰向け

ストレートネックに悩む方は、仰向けの体勢で寝るのが理想です。仰向けになって寝ると自然と首の骨が緩やかなS字カーブを描きやすく、首にかかる負担を軽減できます。

ただし、枕の高さが合っていることが大前提です。高さの合わない枕を使用している場合には、仰向けの体勢で寝ても、緩やかなS字カーブを描くことがなく、首に負担がかかってしまいます。

普段仰向けで寝ていてもストレートネックに悩まされている方は、枕の高さが合っていない可能性を疑ってみましょう。自分の首のS字カーブにあった高さの枕を使用することで、頭と首にかかる圧力が適度に分散されます。その結果、身体への負担も軽減されるでしょう。

ストレートネックで避けたい寝方

寝方が原因でストレートネックを引き起こしてしまったり、助長してしまったりする可能性もあります。では、ストレートネックに悩む方が避けたい寝方について見ていきましょう。

横向き寝

横向きの体勢で寝ると、身体の片側にのみ負担が集中してしまいます。下側の肩や首が強く圧迫されるため、血流も滞りやすい寝方です。ストレートネックで首や肩などを痛めている方が横向き寝をすると、不快感や負担が増す場合があります。肩を丸める状態になるため、巻き肩を招く可能性があるでしょう。

うつ伏せ寝

うつ伏せ寝の場合には、顔を前に向ける寝方と左右のどちらかに向ける寝方があります。いずれの寝方でも首にかかる負担が大きいため、首への負担を避ける工夫が必要です。

普段からうつ伏せ寝をしていると、首の骨が緩やかなS字カーブを描きにくく、ストレートネックを招く可能性があります。

枕を使わずに寝る

枕なしで寝るのもおすすめできません。仰向けの姿勢で寝ても、首の骨は本来の緩やかなS字カーブを保てず、後頭部に圧力が集中してしまいます。

その結果、首の筋肉が常に緊張し、コリや痛みの原因となります。

横向きで寝る場合も同様に、枕がないと首に大きな負担がかかります。

ストレートネックの改善方法1:自分に合う枕を選ぶ

ストレートネックを和らげるためには、適切な高さと形の枕を使うことが大切です。ストレートネックで首や肩に痛みがある場合には、枕を見直してみましょう。

枕選びのポイント

高すぎる枕を使用して寝るとのどが圧迫されやすくなります。

首まわりの筋肉も緊張しやすいです。逆に低すぎる枕を使用すると首が反ってしまうため、負担がかかりやすくS字カーブを描けません。

身体に合う枕は人によって異なるため、自分の体格や骨格を考慮して選ぶようにしましょう。

枕が身体に合っているかどうか判断する基準としては、普段の姿勢のまま自然に寝られるかどうかです。首が床から15度くらいの状態なら自然な姿勢で過度な負担はかかりません。

また、沈みすぎる枕だと寝苦しく感じてしまう場合があります。適度な固さで平らな枕が望ましいです。寝返りが楽にできるかどうかもチェックしておきましょう。

自分に合うバスタオル枕をつくる

自分の身体に合う枕を探してみても、なかなか見つからないこともあるでしょう。そのような場合にはバスタオルで枕を作る方法もあります。バスタオル枕は家庭用のバスタオルをロール状に巻いて作る簡易的な枕です。

まず、厚めで120×60cm程度のバスタオルを用意しましょう。半分に折りたたんで折り目のほうからくるくると丸めて棒状にします。両端をヘアゴムなどで軽く止めると完成です。巻き終わりの部分が下になるようにして、首に当てて使ってみましょう。

ストレートネックの改善方法2:寝る姿勢に注意

ストレートネック対策の中でも、寝るときの姿勢の改善は特に重要です。では、どのような姿勢で寝れば良いのか見ていきましょう。

まっすぐ天井に向いて寝る

視線がまっすぐ天井を向いた状態で寝ると、首にかかる負担を軽減できます。できるだけまっすぐ天井を向いて寝るようにしましょう。目線が真上を向かない場合には、枕の高さが合っていないため調整する必要があります。

のどが圧迫されてないか確認する

枕が高すぎるとのどが圧迫されてしまいます。首に負担がかかりやすいのに加えて、呼吸もしにくいでしょう。熟睡できないため睡眠の質も低下してしまいます。そのため、のどへの圧迫が気にならなくなる程度に枕の高さを調整しましょう。首への負担が軽減され、呼吸もスムーズにできます。

首と布団の間に隙間を作らない

首が浮いて布団との間に隙間が空いている状態で寝ると、首の骨がS字カーブを描けません。どうしても隙間が空いてしまうようであれば、バスタオル枕を首の下に当てて、隙間を埋めましょう。

肩や肩甲骨が浮いていないか確認する

身体に合わない枕を使用していると、肩や肩甲骨が浮いてしまうことがあります。そうなると、頭を支えられないため、首にかかる負担が大きいです。枕の位置を調整して肩と肩甲骨を布団にしっかりと付けるようにしましょう。

ストレートネックの改善方法3:ストレッチ

ストレッチで筋肉をほぐすことでストレートネックを改善できる場合があります。では、自宅でできる簡単なストレッチをみていきましょう。

首まわりのストレッチ

1.首を左右のどちらかに向ける
2.首を向けた方向と逆の方の手を胸に置く
3.その状態で首を後方に軽く倒して15秒間静止する
4.反対側についても同じように行う

上を向かないようにして行うのがコツです。首まわりがリラックスして柔らかくなるため、ストレートネックの負担の軽減に役立つことがあります。

肩と背中のストレッチ

肩と背中のストレッチでは棒を使用します。

1.壁に背中を付けて、あぐらをかいて座る
2.棒を両手で持ち、腕を伸ばして高く上げる
3.棒をゆっくりと下ろし、頭の高さまで持っていく
4.そのままゆっくりと手を下の方に下ろし最初の姿勢に戻す

棒を上げ下げしている間、背中はずっと壁に付けたままの状態です。そうすることで正しい姿勢をキープできます。

継続して行うことで背中の筋肉を使いやすくなり、胸の筋肉の柔軟性を高められます。

まとめ

ストレートネックは主にスマートフォンやPC、寝方が原因で、首や肩に負担がかかることで引き起こされます。スマートフォンやPCの使い方に問題がなければ寝方を見直してみましょう。自分に合った枕を使用し、首や肩に負担がかかりにくい姿勢で寝ると負担を軽減できる可能性があります。

また、首まわりや肩、背中のストレッチもストレートネックの改善に役立つため、ぜひ試してみましょう。