猫背矯正を整体で行う場合の値段は?猫背をセルフケアする方法も紹介

猫背は見た目の印象を左右するのみならず、放置すると身体に負担をかけるおそれがあります。そんな猫背を改善するべく、整体院で「猫背矯正」を受けようとしている方も多いかもしれません。しかし、猫背矯正を受けるにあたり、どれくらいの費用がかかるか、気になる方もいるでしょう。 今回は、猫背矯正を整体で行った場合の費用相場や、自宅でできるセルフケアの方法について解説します。


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猫背矯正を整体で行う場合の値段は?

整体で猫背矯正を行う場合、費用相場は1回あたり3,000円~12,000円程度です。金額に大きな開きがある理由は、下記の通りです。

・整体院ごとの差
・地域ごとの差
・猫背の状態・本人の体質による差

そもそも猫背矯正の手法は、整体院によって異なります。上半身と下半身の両方を矯正するところもあれば、上半身のみを対処するところもあり、同じ猫背矯正でも施術の幅に大きな差があります。

また、テナント料の影響や競合の数など、地域によっても金額は異なります。地域を問わず、整体院によっては初見料や初回料金が2,000~3,000円程度かかる場合もあるため、事前に問い合わせておくと良いでしょう。

猫背の状態には個人差があり、それぞれ必要な施術の内容・術後のケアが異なるため、猫背の状態や本人の体質も費用を左右します。

猫背矯正は保険適用される?

整体による猫背矯正は、保険対象外となります。施術やケアにかかる費用は、全額自己負担です。

整体院で受けられる施術には、保険が適用できるものと対象外となるものの2種類があります。大きな違いは、急性期の怪我・痛みか、慢性期の痛みかです。

例えば、骨折などの急性期の怪我・痛みの場合は療養費として保険適用の対象となります。

一方、猫背は長い時間をかけて徐々に生じていく歪みであり、慢性期の痛みに分類されます。緊急対応が必要なケースではないため、保険対象外となります。

そもそも猫背は整体で矯正できる?

整体で受けられる猫背矯正の施術は、ある程度姿勢の変化が期待できるものの、即効性はありません。1回施術を受ければ良いわけではなく、時間をかけてじっくりと矯正を目指す方法です。

前述の通り、猫背は日頃の生活習慣の積み重ねによって生じる歪みであり、長い時間がかかっています。矯正するときも、時間をかけて徐々に改善していく必要があります。

猫背矯正にかかる期間は、一般的に半年程度です。(週1回のペースで継続的に通った場合)

ただし、猫背の状態や整体院で受ける施術内容によっても左右されます。具体的な施術内容や期間の目安は、整体院で状態を確認してもらった上で教えてもらいましょう。

整体院で猫背矯正を行う間は、担当する施術スタッフの指導に従うことが大切です。人によっては長期間通わなくてはならないため、途中で億劫になったり「もう大丈夫」と自己判断したりと、通うことをやめる方もいます。

猫背矯正を中断すると、思うように姿勢が改善されない場合があります。自己判断せず、施術スタッフの指導に従って根気よく継続することが姿勢改善のコツです。

自宅で猫背をセルフケア!おすすめのストレッチ・筋トレ

猫背を改善するためには、日常生活にストレッチや筋トレを取り入れる方法がおすすめです。簡単なストレッチや筋トレなら、自宅で手軽に実践できます。

ここでは、猫背の改善におすすめのストレッチと筋トレを紹介します。

猫背改善におすすめのストレッチ

まずは、猫背改善におすすめのストレッチを5つ紹介します。

背中のストレッチ

タオルを使って、背中を伸ばすストレッチです。具体的な方法は、下記の通りです。

1.タオルを筒状に丸める
2.仰向けに寝転び、丸めたタオルを肩甲骨の下に置く
3.つま先をできる限り伸ばす
4.足と同時に、両手を頭の上にあげて伸ばす
5.つま先と両手を伸ばしたまま、1~2分体勢をキープする
6.3~5を数回繰り返す

タオルを肩甲骨の下に置くと、背中をしっかりと反らせます。つま先と両手を伸ばすときは、無理に力を入れて体勢をキープするのではなく、気持ちよく伸びているような感覚があるところまでに留めることが大切です。

痛みがある場合は、ストレッチをやめましょう。

背骨のS字カーブを保つストレッチ

椅子に座った状態でできるストレッチです。両手で持てるサイズのタオルを使用します。

具体的な手順は、下記の通りです。

1.椅子に座り、タオルを筒状に丸めて両端をそれぞれ持つ
2.タオルを持った状態で両腕をあげて、首の後ろにタオルがくる体勢をとる
3.肩甲骨同士を寄せるつもりで胸を張る
4.肩甲骨を寄せた状態で、タオルを持った両手をまっすぐ上にあげる
5.タオルを持った両手をゆっくり下げ、2の体勢に戻る
6.2~5の動作を10回繰り返す

肩甲骨を意識して寄せることで、内側にある菱形筋のストレッチにつながります。菱形筋を鍛えると、猫背の予防が期待できます。

肩甲骨を上げるストレッチ

猫背の特徴は、両肩が内側に入って丸くなる姿勢です。肩甲骨を上げるストレッチで、肩の位置を戻しましょう。

肩甲骨を上げるストレッチの手順は、下記の通りです。

1.壁に背中とかかとをつけるように立つ
2.あごを引いて、両腕をまっすぐ上に伸ばす
3.両手を壁に沿わせた状態で、ゆっくりと左右に開いて下ろす(肘が直角に曲がる状態)
4.両腕を元の位置(伸ばした状態)までゆっくり戻す
5.3~4を5~6回繰り返す

両腕を下ろすときはゆっくりと息を吐き、元の位置に戻すときは息を吸いながら行うことがポイントです。

肩が内側に入りやすくなる原因のひとつは、肩甲骨が左右に開いていることです。上記のストレッチで肩甲骨を引き寄せて、肩の位置を戻します。

肩甲骨を伸ばすストレッチ

猫背の姿勢が続くと、背中や肩甲骨周りの筋肉が固まりやすくなります。固まった肩甲骨を伸ばすためには、こまめなストレッチが必要です。

具体的な方法は、下記の通りです。

1.椅子に座る
2.両手を組んだ状態で、肩の高さまで持ち上げる
3.両手の位置をキープしたまま、上半身を丸める
4.体勢を20秒以上キープする

上半身を丸めるときは、自分のおへそを覗き込むつもりで行います。頭だけ下を向くのではなく、首から腰にかけてカーブするイメージで上半身すべてを丸めましょう。

体勢をキープする間は、深く深呼吸して緊張をほぐすことも大切です。

背骨のストレッチ

猫背は、言い換えると上半身をまっすぐキープできていない状態でもあります。猫背の改善には、正しい体勢で生活できるように背骨周りの筋肉(脊柱起立筋)を鍛える方法もおすすめです。

脊柱起立筋をやわらかくほぐすストレッチの手順は、下記の通りです。

1.両手が肩、両膝が骨盤の真下にくるようにまっすぐ伸ばし、四つん這いの体勢になる
2.息を吸いながら背中を反らして、斜め上を見上げる
3.息を吐きながら背中を丸めて、自分のおへそを見る
4.息を吐き切ったら2~3の動作を再度行う
5.2~4を5~6回繰り返す

背中を丸めるときは、おへそが背中にくっつくイメージで行います。動作はゆっくり行い、背中の脊柱起立筋がしっかりとほぐれることを意識しましょう。

猫背改善におすすめの筋トレ

ここでは、猫背改善におすすめの筋トレを5つ紹介します。

スーパーマン

スーパーマンは、広背筋にアプローチするためのトレーニングです。名前の通り、スーパーマンのポーズをイメージさせるポーズで、特別な道具はいりません。

具体的な手順は、下記の通りです。

1.うつ伏せの状態で寝転び、バンザイのポーズをとる
2.肩幅より少し広めに両手両足を広げる
3.両手両足を少しずつ持ち上げて、床から徐々に離していく(背中を反らす状態)
4.限界の高さまで両手両足を上げる
5.両手両足をゆっくりと床にギリギリつかない位置まで下ろす
6.3~5の動作を15~20回繰り返す

動作自体は難しくないものの、ポーズをキープするためには広背筋の筋力が求められます。最初のうちは、難易度が高く感じるかもしれません。

広背筋を鍛えると、後ろ姿がきれいになります。

Tレイズ

Tレイズも、広背筋を鍛えるためのトレーニングです。トレーニング中のポーズがアルファベットのTに似ているため、Tレイズと名付けられました。

具体的な手順は、下記の通りです。

1.うつ伏せになり、両手を真横に伸ばす(T字のポーズをとる)
2.両手の向きは、親指が天井を向くようにする
3.両手を真横に伸ばした状態で上体を反らす
4.限界の高さまで上体を反らしたら、ゆっくりと元の位置に戻る
5.3~4を15~20回繰り返す

Tレイズを行うときは、広背筋を動かすことに加えて肩甲骨がしっかりと中央に寄っていることを意識しましょう。

スイマー

猫背となっている方の中には、お尻の筋肉も固まっているタイプもいます。スイマーは、上半身のみならず下半身にもアプローチできるトレーニングです。お尻の筋肉もほぐしたい方に適しています。

スイマーのトレーニング方法は、下記の通りです。

1.うつ伏せになり、両手を伸ばしてバンザイのポーズをとる
2.視線を前に向けて、上体を軽く起こす
3.両手と両足をまっすぐ伸ばしたまま、バタ足をするように振る(両手も同じ動作をする)

両手両足を振るときのポイントは、上体が下がらないように体勢をキープして行うことです。上体が床についた状態でトレーニングを行うと、筋トレ効果が半減します。

リバースエルボープッシュアップ

僧帽筋・広背筋を鍛えるには、リバースエルボープッシュアップがおすすめです。

リバースエルボープッシュアップは、腹筋を鍛える動作に見えるものの、広背筋や肩甲骨を意識してトレーニングすることで猫背予防につながります。

具体的な手順は、下記の通りです。

1.仰向けに寝転び、両膝を立てる
2.両肘を軽く曲げて、脇腹にくっつける
3.肘で床を押して上体を起こす
4.ゆっくりと上体を下ろして、2のポーズに戻る
5.3~4を15~20回繰り返す

腹筋で上体を起こすのではなく、肩甲骨を寄せて背中の筋肉で起き上がるように意識しましょう。

バードドッグ

バードドッグは、脊柱起立筋やお尻の筋肉を鍛えるときにおすすめです。ポーズ中は体勢が不安定になりやすいため、転倒に注意しましょう。

バードドッグの手順は、下記の通りです。

1.四つん這いになる
2.両手が肩、両膝がお尻の真下にくるようにする
3.片腕を前に伸ばし、反対側の足を後ろに伸ばす
4.10秒キープして、元の四つん這い状態に戻る
5.反対側の手と足で同じポーズをとり、10秒キープしてから元の状態に戻る
6.3~5を10~20セット繰り返す

体勢をキープするときは、背中や腰に余計な力が入らないように意識します。正しい体勢で行うことで、トレーニング効果につながります。

まとめ

猫背矯正を整体で行う場合、利用する施設によって費用は大きく異なります。また、本人の猫背がどの程度なのかによっても費用が異なるため、まずは相談することをおすすめします。

基本的に時間をかけて矯正するため、整体院は無理なく通えるところを選ぶことが大切です。日常生活でも、自宅で手軽にできるストレッチや筋トレを行い、猫背の改善を目指しましょう。

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