猫背でいるデメリット
猫背をそのままにしておくと、日常生活に支障をきたす可能性があります。まずは、猫背のデメリットについて確認しましょう。
肩こりや頭痛につながる
猫背によって、肩こりや頭痛などの不調を引き起こすおそれがあります。背中が丸まり、頭が前に出る姿勢では、首や肩の筋肉が常に緊張状態になり、過度な負担がかかります。この状態で約5kgもある重い頭を支えなければならないため、肩こりや首こりの原因につながるのです。
さらに、首まわりの神経と頭はつながっているため、猫背により筋肉が緊張することで神経が圧迫され、頭痛を引き起こすおそれがあります。猫背を放置しておくと、これらの不調が慢性化し、日常生活に支障をきたしかねません。
腰痛につながる
猫背になると、腰に負担がかかることがあります。本来、背骨はS字のようにやや湾曲しており、このカーブがクッションの役割となり、身体への衝撃を吸収しています。しかし、猫背を放置すると、次第にS字カーブが崩れ、腰に直接負担がかかってしまうのです。
特に、猫背は骨盤が後ろに傾きやすい特徴があり、腰の筋肉が常に緊張状態となり、腰痛を悪化させる可能性があります。
また、腰痛になりやすい原因は、筋肉が突っ張った状態になるだけではありません。身体の中心部を支えるインナーマッスルが弱まり、腰を支える力が低下することも腰痛の大きな原因になりうるのです。
呼吸が浅くなる
猫背は、呼吸器に影響をおよぼす可能性があります。背中が丸まった状態になる姿勢では、肺が圧迫されて、十分な酸素を取り込めなくなります。呼吸は体中に酸素を運ぶ大切な役割を担っているため、呼吸が浅くなることで、酸素を身体のすみずみまで届けることが難しくなるのです。
その結果、必要な場所へ酸素が行き届かず、代謝が低下したり、臓器の働きが悪くなったりするなどの原因になりかねません。
また、酸素不足は脳にも影響を与え、脳に必要な栄養が行き届きにくくなることがあります。その結果、集中力の低下やメンタル面の不調など、さまざまな問題が引き起こされることが考えられます。
太りやすくなる
猫背になると、内臓を支えている骨盤や背骨の傾きを引き起こし、内臓が圧迫されてしまいます。猫背を放置することで、消化機能の低下を招き、消化が不十分となりやすく、体内に脂肪を溜め込みやすくなってしまいます。内臓機能の低下は、太る原因につながるため注意が必要です。
また、猫背が習慣になっていると、姿勢を正しい位置に保つ筋力が衰えている可能性があります。筋肉量が上がれば代謝機能も高まりますが、筋肉が少ない状態では基礎代謝が低下します。消化しきれない余分な栄養素を皮下脂肪として蓄積してしまうため、痩せにくい体質になってしまうのです。
猫背によって太りやすくなるため、体型が気になる方は、猫背のセルフチェックをしてみるのもおすすめです。
猫背のセルフチェック
スマートフォンの使用など、ちょっとした動作で猫背になりがちですが、その姿勢に慣れてしまうと、自分が猫背になっていることに気づかない場合があります。
家族や友人から指摘されて、初めて知るケースもあるでしょう。姿勢が気になる方は、下記の方法で猫背のセルフチェックをしてみてください。
1.壁に両方のかかとをつけて立つ
2.後頭部・左右の肩・お尻・かかとと壁の間にスキマがあるか確認する
特に、後頭部と肩が壁からどのくらい離れているか確認しましょう。猫背の場合、この部分に隙間ができやすいことがあります。
セルフで猫背を改善する方法
猫背が習慣になっている方は、ストレッチや体操で姿勢を改善することが大切です。ここでは、簡単にできるおすすめストレッチや体操を紹介します。
四つん這いストレッチ
まずは、四つん這いストレッチを行い、背骨の柔軟性を高めましょう。四つん這いストレッチの方法は下記の通りです。
四つん這いストレッチ
1.四つん這いの姿勢になる
2.肩の下に手首がくるように調整し、足は腰幅に開く
3.息を吸いながら斜め上を見上げ、背骨を反らす
4.息を吐きながら、お腹をのぞき込むようにして背中を丸める
5.3~4の動作を5セット行う
背中を反らすときは、腰が反り過ぎないように注意して、胸を広げるよう意識しましょう。手で床を押しながら、肩甲骨を外側に広げるイメージで行うのがポイントです。
巻き肩解消ストレッチ
猫背の方は、肩が前に丸まり、内側に寄ってしまう「巻き肩」になっていることが多い傾向にあります。肩甲骨を意識して、肩を後ろに引くストレッチを続けることで、少しずつ猫背改善を目指しましょう。
1.膝立ちの状態になり、手の甲を合わせて肘を曲げずに前に伸ばす
2.息を吐きながら、おへそをのぞき込むようにして背中を丸める
3.息を吸いながら、伸ばした手を上に向け、肩の付け根から高さを変えず左右に開く
4.斜め上を見上げながら、胸を開く
5.1~4の動作を10セット行う
胸郭回旋運動
背骨の可動域を広げるストレッチです。猫背になると、筋肉が収縮しやすくなるため、胸郭回旋運動を行い、胸のまわりの筋肉をほぐしていきましょう。
1.正座になり、肘から両手の甲を床につける
2.左手を後頭部に移動する
3.肘を外側に広げながら、上半身をひねる
4.肘を内側に閉じながら、左肘を床につける
5.無理のない範囲で繰り返し行う
肘の動きに合わせて、目線を移動しましょう。腰に負担がかからないように、腰を反り過ぎないことがポイントです。
筋トレをする
筋トレを行うことで、姿勢を支える筋肉が鍛えられ、正しい姿勢を保てるようになります。簡単にできる筋トレの方法は、下記の通りです。
プランク
プランクは、インナーマッスルを効率良く鍛える筋トレです。
1.腕立て伏せの姿勢になり、肘を曲げて手首から肘までを床につける
2.頭からかかとまで一直線になるように姿勢をキープする
3.2の状態で30秒~1分キープする
お腹や背中の筋肉を意識することで、姿勢を支える筋肉を鍛えられ、姿勢改善が期待できます。ただし、腰が曲がったり反ったりする姿勢では、効果が弱まってしまいます。身体が一直線になるように、正しいフォームで行いましょう。
ヒップリフト
ヒップリフトは、骨盤と背骨周りの筋肉を鍛える筋トレです。
1.床に仰向けになり、膝を立てる
2.1の状態からお尻を持ち上げ、肩~膝までが一直線になるイメージで5秒キープする
3.ゆっくりとお尻を下ろし、元の位置に戻す
4.2~3の動作を1セット10回とし、3セットを目安に行う
ヒップリフトを行う際は、反動をつけずに行うことがポイントです。ゆっくりと動作を繰り返し、筋肉を鍛えましょう。
バックエクステンション
バックエクステンションは、肩甲骨周りの筋肉を鍛える筋トレです。
1.うつ伏せになり、両手を後頭部で組む
2.1の状態から肩甲骨同士を近づけるイメージで、上半身をゆっくりと持ち上げる
3.1~2の動作を1セット10回ほどとし、3セットを目安に行う
肩甲骨を動かすことで、背筋が良くなり、猫背改善に役立ちます。ただし、勢いをつけて行うと、腰を痛めやすくなるため注意が必要です。反動をつけずに、背中全体で起き上がるようにイメージしながら行いましょう。
まとめ
猫背は見た目だけでなく、私たちの健康にさまざまな不調を引き起こす可能性があります。肩こりや頭痛、腰痛などの身体の痛みだけでなく、呼吸が浅くなり代謝が低下することで、太りやすくなったり、内臓機能が低下したりする場合もあります。
放置すると不調を引き起こしやすくなるため、早めの対策が必要です。まずは、自分の姿勢をチェックし、ストレッチや筋トレなど、無理のない範囲で取り入れてみましょう。