首が回らない原因は?自分でできる対処法と予防法を解説

打撲や捻挫をしたわけではないのに首が回らなくなり、困っていませんか。痛みで首が動かしにくいと日常生活に支障が出やすく、つらい思いをしている方も多いでしょう。
今回は、首が回らないときに考えられる原因や対処法、首の痛みを予防する方法を解説します。


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首が回らないときの原因5つ

首が回らない・痛いときに考えられる原因は、主に次の5つです。

・寝違え
・不良姿勢
・骨格の歪み
・加齢
・病気

それぞれ詳しく解説します。

寝違え

朝目覚めたときに首の後ろから肩にかけて痛みが出た場合は、寝違えを起こしている可能性があります。寝違えの明確なメカニズムは解明されていませんが、不自然な姿勢が長時間続くことで筋肉の血行不良が起こり、しこりができることが原因と考えられています。

そのほか、慣れないスポーツや労働によって筋肉の一部が痙攣を起こすことも、寝違えの一因です。

寝違えを起こしても、安静にしていれば数日から1週間程度で自然に痛みが引くことがほとんどです。ただし、炎症が強い場合や筋肉の緊張をともなう場合などは、痛みが長期化することもあるでしょう。

不良姿勢

普段から姿勢が悪いと、首が回らなくなることがあります。

PCやスマートフォンの使用中に猫背や巻き肩になったり、長時間頭部を固定するような姿勢が続いたりすると、首の筋肉が緊張します。その結果、血行不良を起こし、首の痛みやコリが生じるのです。

また、ストレートネックが原因で首の痛みが出ることもあります。正常な頚椎(けいつい:首の骨)は横から見ると前弯(前方へ湾曲)していますが、スマートフォンやPCの操作や不良姿勢によって首が前へ出る姿勢を長時間続けると、頚椎が真っすぐの状態になってしまうのです。

頚椎のカーブが失われると頭部をうまく支えられず、首や肩に過度な負担がかかり、痛みやコリが生じやすくなるのです。

骨格の歪み

片方の足に体重をかける、足を組む、バッグを片方の肩にかけるなどのクセがあると、骨格に歪みやねじれが生じやすくなります。

骨格が歪むと筋肉に過度な負担がかかり、背骨を通る神経にも悪影響を及ぼします。その結果、首の痛みやコリを引き起こすのです。

加齢

加齢によって首の痛みや回しにくさが生じることもあります。

年齢とともに頚椎がすり減ったり、骨と骨の間でクッションの役割をする椎間板(ついかんばん)が変性したりすると、首の痛みやしびれが出やすくなるのです。

また、年齢を重ねると、頭部を支える首の筋肉量も減少します。その結果、首の血流が悪くなり、痛みやコリを引き起こすこともあるでしょう。

病気

上記のほか、骨や組織に異常をきたす病気が原因で首が回らなくなることもあります。

首の痛みや可動域の低下だけでなく、しびれや感覚麻痺など他の症状も現れている場合は、下記のような病気が隠れている可能性があります。気になる症状があれば自己判断せず、医療機関を受診しましょう。

頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)

頚椎症性神経根症とは、椎間板が出っ張ったり骨のとげが形成されたりすることで神経が圧迫され、首や肩から腕、手指の痛みやしびれが生じる病気です。おもに加齢が原因で、中高年に多くみられます。

頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニア

頚椎椎間板ヘルニアは、首の骨と骨の間にある椎間板が破損し、外に飛び出してしまう状態のことです。椎間板周辺の神経が圧迫されることで、首や肩、腕の痛みやしびれが生じます。原因は加齢や不良姿勢、スポーツなどです。

首が回らないときの対処法

首が回らないときは、適切に対処することで痛みを軽減できます。ポイントは下記の通りです。

・急性の痛みは冷やす・慢性的な痛みは温める
・寝姿勢を工夫する
・無理のない範囲でストレッチを行う
・市販の痛み止めや湿布を使用する
・症状が長引く場合は医療機関へ相談する

それぞれ詳しい方法を解説します。

急性の痛みは冷やす・慢性的な痛みは温める

一般的に、寝違えや打撲、ねんざなどの急性の痛みは、炎症を抑えるために冷やすのが良いとされています。保冷剤や水で冷やしたタオルなどを首に当てましょう。

一方、不良姿勢による慢性的な首の痛みやコリは、温めて血行を促進させるのがおすすめです。蒸しタオルや温湿布を患部に当てたり、入浴で身体全体を温めたりしましょう。ただし効果には個人差があるため、温めすぎ・冷やしすぎには注意してください。

寝姿勢を工夫する

横になると首が痛いときは、寝姿勢や寝具を見直すことで痛みを軽減できることがあります。

仰向けで寝る場合、上を向くと首が痛い方は枕を高めにし、下を向くと首が痛い方は枕を低くしてみましょう。横向きで寝る場合、上を向くと首が痛い方は下を向き、下を向くと首が痛い方は上を向いて寝るのがおすすめです。

注意点として、うつ伏せ寝は首に負担がかかりやすいため、首が痛いときは控えましょう。

また、枕が柔らかすぎると首の筋肉が緊張して寝違えを起こすことがあるため、硬めの枕に変えるのもひとつの方法です。敷布団やマットレスは、背骨の緩やかなS字カーブを保てる硬さのものを選びましょう。

無理のない範囲でストレッチを行う

筋肉のコリやハリからくる慢性的な首の痛みは、ストレッチでほぐすことで症状の改善が期待できます。

特に、首の前側から横側に広がる斜角筋や、首の後ろ側にある後頭下筋群、上部僧帽筋、肩甲挙筋などの筋肉は硬くなりやすい傾向にあります。痛みが出ない範囲でストレッチを行い、肩や首まわりの柔軟性を高めて血行を促進させましょう。

ここでは、首の痛みにアプローチするストレッチを紹介します。

1.低めの枕やタオルに頭を乗せ、仰向けで寝る
2.軽くあごを引き、そのまま後頭部で優しく枕やタオルをつぶすように押す

上記のストレッチは、10回×3セット行いましょう。

なお、首の痛みが強かったり、症状が長引いたりする場合は安易に自己判断でストレッチを行わず、医療機関へ受診することをおすすめします。

市販の痛み止めや湿布を使用する

首が痛くて回らないときは、薬局やドラッグストアで手軽に入手できる痛み止めの内服薬を使用するのも有効です。また、湿布や塗り薬などの外用薬には、炎症を鎮めて痛みを和らげる効果があります。

市販の内服薬・外用薬を購入する際は、医師や薬剤師に相談しましょう。

症状が長引く場合は医療機関へ相談する

首の痛みがなかなか治らない場合は、何らかの病気が原因の可能性もあります。首の痛みがあまりにも強い場合や、痛み以外の症状がある場合は医師に相談し、診断を受けましょう。

首の痛みや違和感を予防する方法

ここでは、首の痛みや違和感を予防するために日常生活でできることを紹介します。

・正しい姿勢を意識する
・運動不足を解消する
・ストレスを適度に発散させる

それぞれ詳しく解説します。

正しい姿勢を意識する

日頃から正しい姿勢を意識することで、首や肩にかかる負担を軽減できます。特にPCやスマートフォンなどを使用する際は姿勢が悪くなりやすいため、意識して姿勢を正しましょう。

デスクワークの際は椅子に深く腰掛けて骨盤を立て、足の裏全体が床につくよう、机や椅子の高さを調整するのがポイントです。PCのモニターとの距離は40cm程度空け、目線は画面より少し下に来るように調整してください。スマートフォンを操作するときは背中と首を真っすぐにし、画面は目線と同じ高さに保ちましょう。

同じ姿勢を長時間続けると筋肉の緊張や血行不良を招くため、30分に1回は首や肩を動かすことも大切です。

運動不足を解消する

適度な運動を取り入れることで血行が促進され、首の痛みの予防につながります。

運動不足の方は、ウォーキングや軽いジョギング、筋トレなどを習慣化するのがおすすめです。忙しくて運動する時間を確保できないときは、エスカレーターの代わりに階段を使うだけでも身体の活動量を増やせるでしょう。

ストレスを適度に発散させる

ストレスが蓄積すると筋肉が緊張し、血行不良によって痛みやコリが生じることがあります。また、過度なストレスによって自律神経が乱れると、身体がこわばって痛みが出る可能性もあります。

そのため、日常的にストレスを溜め込まないよう、適度に発散させることが大切です。趣味に没頭する・ゆっくり湯船につかる・腹式呼吸をするなど、自分なりのリラックス方法をみつけ、身体の緊張状態をほぐしましょう。

まとめ

首が回らない原因は寝違えや不良姿勢、骨格の歪み、加齢などがあげられます。首が痛いと日常生活が不便になりますが、寝姿勢の工夫やストレッチによって痛みが軽減する可能性があります。

ただし、首の痛みが強い場合やなかなか治らない場合は病気が原因の可能性もあるため、自己判断でストレッチを行わずに医療機関を受診しましょう。