「十分な睡眠時間が取れているのに、疲れが取れない」「朝起きたときが一番疲れている気がする」とお悩みの方は少なくありません。
実は、起床時の慢性的な疲れは、単なる睡眠不足だけでなく、自律神経の乱れも関係していることがあります。今回は、朝起きたときからスッキリした状態で活動できるように、起床時に疲労感が残る原因と睡眠の質を高める方法について紹介します。
朝起きたときが一番疲れている原因は「睡眠の質の低さ」
「朝起きたときが一番疲れている」と感じる原因には、睡眠の質の低下が関係しています。睡眠中は浅い睡眠のレム睡眠と深い睡眠のノンレム睡眠が交互に繰り返されています。どちらも肉体を休めることができますが、レム睡眠のときは脳が活発に働いている状態です。一方、ノンレム睡眠の場合、脳も肉体と同様に休息します。
しかし、睡眠の質が悪く、眠りの浅いノンレム睡眠の状態が続くと、しっかりと脳を休めることができず、疲労回復が十分に行われないまま翌朝を迎え、前日の疲れが残ってしまうことがあります。睡眠の質が低下する主な原因は下記の通りです。
・夜更かし
・就寝前のPCやスマートフォンの使用
・就寝前の飲酒
・過度なストレス
・運動不足
・喫煙 など
上述のように、生活習慣の乱れは睡眠の質の低下につながるため、注意が必要です。
朝の疲労を解消!睡眠の質を改善する方法
慢性的な朝の疲労感は、睡眠の質を高めることで改善する可能性があります。ここでは、睡眠の質を改善する方法を紹介します。
起床後すぐに日光を浴びる
体内時計の周期は24時間より長く設定されているため、朝日を浴びてリセットすることがおすすめです。このリセット効果により、15~16時間後に自然な眠気が訪れるようになります。
起床後すぐにカーテンを開けて、窓から差し込む太陽の光を浴びることで、夜ぐっすりと眠れる体をつくりましょう。また、朝起きてから日光を浴びることで、睡眠を促すホルモンの「メラトニン」の分泌量が増加し、スムーズな入眠へ導けるため、翌朝スッキリと目覚められます。
朝食を摂る
朝の眠気をスッキリさせて、1日を元気良く過ごすためには、朝食を規則正しく摂ることがおすすめです。ご飯やパンなどの糖質は、エネルギー源になるだけでなく、体内時計をリセットする役割もあります。
朝食には、炭水化物だけでなく、卵やヨーグルトなどのたんぱく質も組み合わせるのがポイントです。たんぱく質は、エネルギー代謝を活発にし、体内時計のリセット効果を高めてくれます。
就寝2時間前までに夕食を摂る
夕食は、寝る2時間前までに済ませるのが理想です。遅い時間に夕食や夜食を摂ると、胃腸に負担がかかるため、おすすめできません。寝ている間も消化活動が続き、睡眠が妨げられてしまいます。消化に時間がかかると、朝になっても食欲を感じにくい状態になり、悪循環に陥りやすくなります。
食べる時間が遅くなるときは、消化に優しい食べ物を選びましょう。雑炊やうどん、低脂質の鶏胸肉や白身魚、豆腐、食物繊維が少ない野菜などがおすすめです。
就寝2~3時間前に入浴する
寝つきを良くするには、就寝の2~3時間前にお風呂に入っておくことも大切です。入浴による一時的な体温上昇は、体内時計をリセットする効果が期待できるからです。入浴後、徐々に体温が下がるタイミングで、眠気が生じてスムーズな入眠につながります。
また、38~40℃程度のぬるま湯に10~15分ほどつかることで、入眠効果だけでなくリラックス効果も得やすくなります。
就寝前にスマホやPCを見ない
睡眠の質を高めるために、就寝前はスマートフォンやPCを見ないようにしましょう。ディスプレイや照明には、ブルーライトが含まれており、寝つきを悪くする可能性があるのです。深い眠りに入りにくくなり、朝の目覚めに影響をおよぼします。
また、強い光は昼夜関係なく、覚醒作用を促します。例えば、寝室にスマートフォンを持ち込んで使用していると、体内時計が昼間と勘違いしてしまうため、眠気が訪れにくくなるのです。寝る30分前は、スマートフォンやPCから離れてリラックスして過ごしましょう。
就寝前の喫煙・飲酒を避ける
タバコに含まれるニコチンやアルコールには、覚醒作用があるため、就寝前は避けたほうが無難です。「お酒を飲むと良く眠れるから」という理由で、寝酒が習慣になっている方もいますが、眠りが浅くなり夜中に目が覚めてしまう頻度が高くなります。
熟睡できるように、飲酒は寝る前ではなく、夕食と一緒に楽しみましょう。
就寝環境を整える
快適な睡眠には、寝室の環境が非常に重要です。特に、音や光、温度、湿度は、睡眠の質を左右します。静かで暗い環境は、質の高い睡眠につながります。騒音が気になるときは、耳栓や遮音性の高いカーテンなどを活用し、外部の音を遮断しましょう。
また、季節を問わず一定の温度と湿度が保たれていることが大切です。暑すぎたり寒すぎたりする環境では、体が覚醒してしまい深い眠りにつきにくくなります。
一般的に理想的な室温は20℃前後、湿度40~70%が推奨されているため、エアコンなどを上手に活用しながら、快適な温度に調整しましょう。
ほかにも、服装や寝具をリラックスできるものに変えるのもおすすめです。枕は頭の高さに合わせて調整し、首の自然なカーブを保つことがポイントです。高すぎる枕は首に負担がかかり、低すぎる枕は首が緊張しやすくなります。
マットレスは身体が沈みすぎず、硬すぎないものを選びましょう。体型によって合う寝具が異なるため、自分に合った硬さのマットレスを選ぶことが大切です。寝ている間の体への負担を軽減し、睡眠の質を高めることができるでしょう。
朝から疲れないために日頃から習慣にしておきたいこと
朝の疲労を軽減するには、規則正しい生活習慣と適度な運動を心がけることが大切です。ここでは、日常的に習慣にすると良いことを詳しく紹介します。
一定の生活リズムを心がける
快眠には規則正しい睡眠が不可欠です。特に、睡眠の質は生活習慣と密接に関係しているといわれています。いくら食生活を整えて、定期的に運動をしていても、睡眠時間が不規則では快眠にはつながりません。
例えば、夜更かしや深夜の飲酒などを続けていると、睡眠の質が低下して体内時計が乱れやすくなります。体内時計は、体内にある24時間のリズムを作り出す仕組みです。体内時計が正常に働くことで、夜は眠くなり、朝は目が覚めるという自然な睡眠サイクルが生まれます。
しかし、夜更かしや就寝前の飲酒など、不規則な生活を送ったり、日光を浴びなかったりすると、体内時計が乱れやすくなります。眠れない、朝起きられないなどさまざまな睡眠トラブルを引き起こすおそれがあるため、注意が必要です。体内時計を整えるためにも、起床時間はなるべくずらさないように心がけましょう。
適度な運動をする
運動習慣のある方は、寝つきが良く、深い眠りにつきやすい傾向があります。ただし、長時間の激しい運動は、睡眠の質を低下させるおそれがあるため、注意しましょう。
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を、無理のない範囲で行うことが大切です。睡眠の質を高めるために、20~30分程度、週3~5回程度を目安にしてください。
また、運動のタイミングは就寝3時間前の夕方ごろがおすすめです。夕方に運動をすることで脳の温度が一時的に上昇します。その後、脳の温度が下がり、自然な眠気が訪れるのです。
ただし、就寝前に運動をするとかえって目が冴えてしまうため、運動する時間帯には気を付けましょう。
まとめ
朝起きた時が一番疲れていると感じる方は、睡眠の質が低下している可能性があります。睡眠の質を高めるために、生活習慣を整えることが大切です。
起床後は日光を浴びて体内時計をリセットしたり、食習慣を整えたりすることもポイントです。就寝時間から逆算して入浴することや、就寝前の喫煙や飲酒を避け、スマートフォンやPCの使用を控えるなど、意識しながら生活習慣を整えましょう。