腰が一瞬ピキッ!ぎっくり腰の前兆?原因と予防法を解説

ふと動いたときに腰が一瞬ピキッとなった気がして、ぎっくり腰になったのではないかと不安に思った経験はないでしょうか。腰は身体の要ともいえる部分なので、不快な症状が起きないように日頃からメンテナンスしておきたいものです。
今回は、腰が一瞬ピキッとなる原因や対処法、痛みを予防するためのポイントを解説します。


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腰が一瞬ピキッてなるのはぎっくり腰?その原因は

実は、腰が痛くなるのは、ぎっくり腰だけでなく、さまざまなトラブルの前兆かもしれません。

ここではぎっくり腰も含めて、腰が痛くなる原因を解説します。

ぎっくり腰(急性腰痛)

そもそもぎっくり腰とは、腰の関節や椎間板、腱、靭帯などが損傷することにより、痛みが出た状態のことです。腰が捻挫をした状態ともいえます。

靱帯損傷以外にも、腰の筋肉が肉離れを起こしている可能性もありますが、急激に引き起こされた腰痛はすべて「急性腰痛症」と呼ばれることがほとんどです。急性腰痛症の中には原因が分からないものも含まれており、誰にでも起こり得るので気を付けましょう。

ぎっくり腰の主な原因として考えられるものは下記の通りです。

・腰への急激な過負荷
・筋肉の柔軟性の低下
・腰付近の筋力低下など

動いたときの痛みが小さくても、ぎっくり腰になっている可能性もあります。特に運動不足ぎみの方や猫背の方、肥満ぎみの方はぎっくり腰になりやすいので注意が必要です。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、腰椎の椎間板が疲労や過負荷によって傷ついて潰れてしまい、脊髄や神経根を刺激して痛みや痺れなどを起こした状態です。発症には加齢や遺伝の影響もありますが、悪い姿勢や生活習慣なども原因になるため、誰でも起こり得る疾患といえます。

椎間板ヘルニアが起こる前兆として、靴下を履くときなど前かがみの姿勢になったときに痛みを感じる、長時間座っているのがきついなどの症状があります。

帯状疱疹

帯状疱疹とは、加齢や疲労の蓄積、ストレスによって免疫力が低下し、神経に潜伏感染している「水痘・帯状疱疹ウイルス」が原因で発症する皮膚疾患です。

初期症状は、体の左右どちらかの神経に沿って痛みや違和感が生じるとされています。痛みの特徴は「ピリピリ」「ズキズキ」といった感覚で表現されることが多い傾向です。発熱症状もあり、かゆみを感じることもあります。

帯状疱疹は赤い発疹も現れますが、腰に発症すると自分では見えにくいため気付くのが遅れるのも特徴です。

内臓疾患

何らかの内臓疾患が隠れている場合も、腰の痛みが出てくることがあります。

腰痛が引き起こされる内臓疾患としては、胆石や十二指腸潰瘍、尿路結石、腎結石などが代表的です。心筋梗塞や解離性腹部大動脈瘤などの循環器疾患でも、腰の痛みが出ることもあるので注意が必要です。

腰が一瞬ピキッとしたら、腰痛以外の症状がないかチェックしてみましょう。吐き気や腹痛、排尿障害などがある場合は内臓疾患が疑われるので、早めに医療機関を受診するのがおすすめです。

婦人科系の病気

女性の場合は、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮がんなどの婦人科系疾患でも腰痛の症状がまれにあり、頭痛や発熱も伴います。

腰以外にも、背中や股関節など広い範囲に痛みが生じることもあるので、悪化する前に婦人科を受診すると良いでしょう。

腰のピキッとした痛みへの対処法

腰に一瞬ピキッとした痛みが走った場合は、適切に対処することで痛みが和らいだり、疾患を早期発見できたりします。

ここでは、腰が痛むときの対処法を解説します。

1.安静にして様子を見る

腰に痛みがあるときは、まずは横になって安静にしましょう。痛みが弱くて動けると思っても、腰に負担がかかるような作業はしないのが無難です。

痛みが出た直後はアイシングをして、患部を冷やします。数時間経って痛みが軽くなったら、今度は温熱してあたためましょう。アイシングから温熱に切り替える方法は、一般的な捻挫の対処法と同じです。

仰向けで寝るときは、膝の下にクッションやバスタオルを丸めて置き、腰に余計な負担がかからないように調節します。横向きで寝る場合は、足にクッションなどをはさんでおくと安心です。

2.市販薬を使用する

無理のない体勢で安静にしていても痛みが引かないようなら、市販の鎮痛剤や外用鎮痛消炎剤の湿布薬を使用します。忙しくて病院を受診する時間がない、激痛ではないので様子を見たいときにも、市販薬の使用が効果的です。

どんな薬を使ったら良いか分からない場合は、ドラッグストアに在籍している薬剤師や登録販売者に相談しながら買うのも良いでしょう。

3.自分で動いてみる

応急処置をして腰の痛みがある程度楽になったら、人の手を借りずに自分で起きる、立つ、歩くなど、軽い運動を始めるのがおすすめです。

フィンランド労働衛生研究所が行った急性腰痛症に関する臨床試験では、発症した後、早めに動いた方がより早く治るという研究結果が出ています。痛みの様子を見ながら、徐々に普段通りに生活していきましょう。

出典:A Malmivaara,et al.N Engl J Med 1995;332(6):351-5.「The treatment of acute low back pain–bed rest, exercises, or ordinary activity?

4.病院へ行く

安静にしても痛みが治まらない、患部の痛みがひどい場合は、できるだけ早めに病院へ行きましょう。

病院へ行く目安としては、下記のような状態があげられます。

・日常生活に支障があるレベルの痛みが続く
・腰痛以外に、頭痛や発熱、しびれなどの症状がある
・楽な姿勢で安静にしていても痛みがある
・一度治まった痛みがぶり返した

応急処置で症状が治まらずに長引く場合は、内臓疾患などが原因で痛んでいる場合もあるため、医療機関で適切な検査や治療を受けることが重要です。

腰のピキッとした痛みを予防する方法

腰がピキッとしてすぐに対処して痛みがなくなっても、今後、ぎっくり腰を含む急性腰痛症になる可能性もあります。日頃から腰をケアする習慣をつけておくと安心です。

ここでは、ぎっくり腰を予防する方法を解説します。

生活習慣を見直す

ぎっくり腰になりやすい人には、下記のような特徴がみられます。

・運動不足
・長時間座りっぱなしの日が多い
・喫煙している
・肥満ぎみ
など

運動不足ぎみの方は腰を支える筋肉が衰えていることが多い傾向です。また、長時間座りっぱなしでいると上半身を支えている腰に負荷が集中し、運動不足も相まって腰に大きな負担がかかっていることが多くみられます。

喫煙は骨の生成に影響を与え、骨そのものがもろくなって骨粗しょう症やヘルニアの危険因子とされている生活習慣です。肥満ぎみで体重が重い方は、腰への負担が増すので注意しましょう。

慢性腰痛や急性腰痛症にならないためには、運動習慣をつける、長時間同じ姿勢でいることを避ける、禁煙するか、たばこの本数を減らして減煙するなど、生活習慣を見直すことが重要です。

骨粗鬆症を予防するには、カルシウムとビタミンの摂取が必要なため、日々の食事にも気を配る必要があります。適度な負荷をかけることも大切なので、腰痛予防のためのストレッチを取り入れるのもおすすめです。

ストレッチについては、下記の記事で詳しく解説しています。
腰痛緩和のためのストレッチ5選!日常生活でできる対策も!

筋トレをする

腰に負担をかけないようにするには、腰回りの筋肉を鍛えるトレーニングも効果的です。特に、腹横筋や多裂筋を鍛えましょう。

ドローイン

ドローインは、腹横筋を鍛えるトレーニングです。

1.膝を曲げた状態で仰向けになる
2.お腹を膨らませるようにして、大きく息を吸い込む
3.息をゆっくり吐きながら、お腹をできるだけへこませる
4.お腹をへこませたまま、深呼吸を繰り返す

腹横筋はインナーマッスルのひとつです。ドローインで腹圧を強化することで鍛えられ、腰にかかる負担を軽減する効果が期待できます。

バードドッグ

バードドッグは、腰椎付近にある多裂筋を鍛えるトレーニングです。多裂筋を鍛えると、腰椎の安定性が増して腰痛の予防や軽減につながります。

1.床に四つん這いになり、肩甲骨を寄せるイメージで肩を張る
2.片方の腕を真っすぐ前に伸ばす
3.伸ばした腕とは反対側の足を、まっすぐ後ろに伸ばす
4.伸ばした方の肘と膝を近づけ、再度遠くに伸ばす
5.反対側も同様に行う

腕と足を伸ばすときは、一直線になるようにしてできるだけ遠くに伸ばします。背中が丸まったり、反ったりしないように注意してください。

ストレッチで筋肉を柔らかくする

ぎっくり腰になりやすい方は筋肉が硬い場合が多いので、ストレッチをして筋肉の柔軟性を高めておくのも大切です。

ストレッチで筋肉を柔らかくしておくと、筋肉を使うときに怪我をしにくくなるメリットもあります。また、お風呂上がりなど身体が温まっているタイミングが行うのがベストなので、毎日のルーティーンに加えてみてください。

まとめ

腰が一瞬ピキッとなる原因は、ぎっくり腰を含む急性腰痛症のほか、椎間板ヘルニアや内臓疾患が関係している可能性が考えられます。腰痛以外の症状がある、応急処置をしても痛むときは、早めに医療機関を受診しましょう。

腰痛は、日々の生活習慣を見直すことで、ある程度予防できます。筋トレやストレッチなどを取り入れて、腰の負担を減らす体づくりを始めてみてください。