肉体疲労とは?スポーツの疲れを回復させる方法を解説

身体を動かした後の疲れがなかなか取れず、悩んでいませんか?スポーツやトレーニングでは、日常的な動作よりも大きな負荷がかかります。肉体疲労が長引くとやる気が出ない、集中できないなどの支障が出るため、早めの回復を目指しましょう。今回は運動後に身体が疲れる原因を解説しながら、肉体疲労をすみやかに回復させる方法を紹介します。


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そもそも肉体疲労とは?

肉体疲労とは、肉体的活動によって引き起こされる疲れです。スポーツやトレーニングで体を動かした後、重い荷物を持ったときなどに起こります。肉体疲労は主に筋肉で生じるため「末梢性疲労」とも呼ばれます。

人間が「疲れた」と感じるのは、過度な負担がかかったために身体が休息を求めている証です。身体が休息を求めると脳が疲れを感じ取り、身体を休ませようとはたらきかけます。

身体を動かす楽しさやトレーニングに集中しすぎて疲労感を正しく感じ取れないと、心身が限界を超えて大きなダメージを負うおそれがあります。疲労は、健康を維持するために重要な反応なのです。

肉体的な疲労は、十分な休息を取れば自然に回復します。しかし、休息を取らない状態が続くと疲労感が蓄積し、心身にダメージを与えるため注意しましょう。

放置するとだるさからやる気が出なくなったり、物事に集中できなくなったりして、生活に支障がでる可能性があります。また、状態が悪化すると自律神経のはたらきを乱し、さまざまな身体の不調を引き起こす原因となるので、早めの疲労回復を目指しましょう。

肉体疲労を感じる理由

肉体疲労の原因には、エネルギー不足や脳の疲労など、さまざまなものがあげられます。

スポーツやトレーニングで身体を酷使すると、多くのエネルギーを消費します。体温調節や内臓機能を動かすために必要なエネルギーまで運動によって消費されると、身体が危険信号を発して、脳が疲労を感じ取ります。

また、運動で身体を酷使しているときは、自律神経にも負荷がかかっています。呼吸や心拍、体温などを調節し、生命維持に必要な身体機能を常に一定に保っているのは、脳の視床下部にある自律神経の中枢です。身体を酷使し続けると自律神経の中枢にも大きな負荷がかかり、脳がストレスを受けて疲労感が強くなります。

そのほか、活性酸素による酸化ストレスの影響も疲労を引き起こす一因です。運動時は呼吸数が増えて酸素が消費され、体内に活性酸素が多く発生します。活性酸素は神経細胞や筋肉にダメージを与えるため、身体は疲労を感じやすくなるのです。

スポーツやトレーニングで身体を酷使すると筋肉に疲労が蓄積しますが、すぐに回復すれば問題ありません。しかし、疲労を溜め込むとパフォーマンスが低下し、日々の練習にも支障をきたします。運動による疲れは、こまめに取り除きましょう。

肉体疲労を回復する方法

肉体疲労の回復を早めるには、次の方法が有効です。

・十分に休養を取る
・しっかり食事を摂る
・入浴する
・ストレッチする
・マッサージする
・十分な睡眠を取る

それぞれを詳しくみていきましょう。

十分に休養を取る

肉体疲労を素早く回復させるには、十分な休養が必要です。疲労感が強いときは身体が休息を求めているため、ゆっくり休みましょう。

リラックスできるよう工夫する、スマートフォンを見ずに目を休めるなど、心身ともくつろげる状態で休養を取るのが理想です。

しっかり食事を摂る

疲れを取るにはしっかり栄養を摂取し、エネルギー不足を解消する必要があります。

トレーニング後はたんぱく質と糖質をしっかり摂取しましょう。たんぱく質は、筋肉を作る材料となり、運動中に受けたダメージの回復をサポートします。また、糖質は体内で分解されてエネルギーとなり、脳の疲労回復を助けます。

運動後の疲労回復を促すには、「疲労回復ビタミン」とも呼ばれるビタミンB1とアリシンを一緒に摂るのがおすすめです。ビタミンB1は、エネルギー生成に関与する重要な栄養素です。アリシンは、ビタミンB1の吸収率を高めるはたらきがあります。

ビタミンB1は豚肉や大豆、玄米から摂取できるため、アリシンを含むにんにくやニラ、玉ネギなどの食材と組みあわせて、効率良く疲労回復を目指しましょう。

栄養は食事から摂るのが基本ですが、肉体疲労がなかなか取れない場合はサプリメントや栄養ドリンクも活用してください。

入浴する

ゆっくり湯船につかるのも、肉体疲労の回復におすすめです。入浴すると身体が温まり、血行が促進され、疲労物質を排出する効果が期待できます。

また、肩までお風呂につかると浮力作用により、体重が約10分の1程度になり、筋肉や関節の緊張がゆるめられるため、リラックスしやすくなります。

ただし、熱すぎるお湯(42℃以上)は交感神経が刺激され、急激な温度変化により心臓や血管に負担をかけるおそれがあります。入浴をする際は、38~40℃程度のぬるま湯に、15~20分程度つかるようにしましょう。

ストレッチする

肉体の疲労回復を促すには、運動後のクールダウンにストレッチするのが効果的です。ストレッチでほどよく筋肉を引き伸ばすと血流が促進し、疲労物質の排出が進みます。同時に負荷がかかった自律神経が調整されて、疲労回復が早まるのです。

運動後は次の3種のストレッチで、肉体疲労の蓄積を防ぎましょう。

首まわりをほぐすストレッチ

1.首と肩の力を抜き、まっすぐ立つ
2.右から左へと、ゆっくり大きく首を回す
3.次に、左から右へ大きくゆっくり首を回す
4.2~3を数回繰り返す

肩まわりをほぐすストレッチ

1.首と肩の力を抜き、まっすぐ立つ
2.姿勢を維持したまま両肩を上にあげる
3.息を吐きながら脱力して、両肩をストンと落とす
4.2~3を数回繰り返す。

太もも裏をほぐすストレッチ

1.背筋を伸ばして、椅子から少し離れて立つ
2.右足首を椅子に乗せて膝をまっすぐ伸ばし、つま先を上に向ける
3.姿勢を維持したまま、ゆっくりと上半身を倒す
4.呼吸をしながら、右足の太もも裏が伸びた状態で5秒間キープする
5.ゆっくり戻り、足を入れ替えて左足の太もも裏も同様にストレッチする

ストレッチのほか、軽めのジョギングでクールダウンするのもおすすめです。

マッサージする

マッサージも肉体疲労の回復を促すのに有効です。凝り固まり、疲れを感じる部位をなでさすると血流が促進し、疲労物質の排出が進みます。また、マッサージのリラックス作用や自然治癒力の向上をサポートするはたらきもあり、疲労回復が早まります。

肉体疲労のすみやかな回復を促すにはスポーツやトレーニング直後ではなく、1日経ってからマッサージするのが効果的です。

十分な睡眠を取る

肉体疲労を回復させるには、十分な睡眠を取る必要があります。特に、睡眠の質はパフォーマンスにも影響を与えます。必要な睡眠時間を確保しながら、室温や部屋の明るさも見直して、心地良く熟睡できる寝室環境を整えましょう。

良質な睡眠を取るには、就寝時間と起床時間を決めて生活することが大切です。体内リズムが整い、眠りにつきやすくなります。朝起きたときに太陽の光を浴びると体内時計がリセットされ、生活リズムが整いやすくなるため、薄手のカーテンで太陽光を部屋に取り入れてください。

肉体疲労がなかなか取れないときは、昼休みを利用して15~30分程度で短時間の昼寝(パワーナップ)をするのもおすすめです。

まとめ

運動した後の肉体疲労の原因は、エネルギー切れや脳の疲労、筋肉へのダメージとさまざまです。通常であれば時間が経つとともに回復するものの、疲れがなかなか取れないときは慢性化させない積極的な対処が求められます。肉体疲労の回復には、十分な休養や睡眠を取るほか、入浴、軽いストレッチが有効です。食事の内容も見直して、早期回復を目指しましょう。