寝違えを予防するには?原因と予防方法を紹介

寝違えによって首を痛めやすいことに悩んではいませんか。なぜ寝違えが起きてしまうのでしょうか。今回は、寝違えの症状や原因、予防方法、寝違えたときの対処について紹介します。


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寝違えの症状

寝違えとは、起床時に首や肩まわりが痛むことです。一般的な表現であって、医療的な診断名ではありません。症状としては、首だけでなく、首から背中にかけて痛みを感じることもあります。首まわりの痛みに加えて頭痛がともなうこともあり、数日間痛みが長引くこともあります。

寝違えの程度は、そのときどきの状況によってさまざまです。痛みは通常、首を動かしたときに感じますが、痛みの程度が強いと首が動かせなくなることもあります。

寝違えの原因に考えられる要素

寝違えの主な原因は、筋肉の阻血(そけつ:血液の供給不足)、筋肉の痙攣(けいれん)、椎間関節(ついかんかんせつ)の炎症が考えられます。しかし、検査や画像診断で変化がみられないことから、何が原因で症状が現れているのか、その原因が明確に特定されることは少ない傾向にあります。

寝違えの原因となる筋肉の痙攣や血液の供給不足などがなぜ起きるのか、原因として考えられる主な要素を5つ紹介します。

睡眠時の姿勢

寝違えは、睡眠時に不自然な姿勢をとることで起きやすいといわれています。首が反りすぎてしまう、首まわりの筋肉に負荷がかかり過ぎてしまうなどの姿勢です。

睡眠時の不自然な姿勢の原因のひとつに、枕の高さが合わないことがあります。枕が高すぎて首が反ってしまう、あるいは低すぎて一部に負担がかかってしまうなどの理由で、寝違えが発生します。

マットレスが柔らかいために身体が沈み込みすぎるのも良くありません。寝返りがうまく打てないため、不自然な姿勢が長時間続く原因になります。

寝返りを打てない状況

枕やマットレスなどの寝具以外が原因で寝返りを打てない状況も、寝違えを起こす要因になります。例えば、疲れ果てて寝てしまったり、深酒をして寝てしまったりするなどの状況です。

いずれも、睡眠時に適度な寝返りが打てなくなってしまい、不自然な姿勢が長時間続くことで寝違えを引き起こします。

筋肉の疲労

筋肉の疲労も寝違えを起こす要因のひとつです。例えば、前日に激しいスポーツをしたことによる疲労や、過度な労働による疲労などがあります。筋肉疲労が寝違えにつながるのは、疲労により筋肉の痙攣や炎症が起きやすくなるためです。

長時間の筋肉への負荷

筋肉疲労以外の長時間の筋肉への負荷も寝違えの要因です。例えば、長時間のデスクワークがあげられます。頭を長時間同じ位置で維持することになるため、首まわりの筋肉が緊張した状態が続きます。

スマートフォンを日常的に長時間使用しているのも要因のひとつです。画面をのぞき込むように首を倒した姿勢が長時間続くと、首まわりの筋肉に負担がかかり、寝違えを引き起こすことがあります。

また、ストレスがかかると無意識に首や肩に力が入ることから、首まわりが緊張して寝違えの要因になることがあります。

内臓機能の低下

食べ過ぎや飲み過ぎによる内臓機能の低下も、寝違えを引き起こす要因としてあげられます。内臓の動きが低下し、血流の循環に影響を与えることで、首まわりの筋肉のこわばりにつながる可能性があると考えられています。

寝違えの予防方法

ここでは、寝違えの予防に役立つと考えられる方法を3つ紹介します。

睡眠時の環境を見直す

睡眠時の環境に問題があり寝返りが打ちにくいと、寝違えの原因になります。睡眠時の不自然な姿勢で頻繁に寝違えを起こしているときは、寝具を見直しましょう。

マットレスは、身体にフィットする硬さのものを選びます。硬すぎず柔らかすぎない、適度な硬さのマットレスを選びましょう。

また、身体が沈み込みすぎないこともポイントです。柔らかすぎるマットレスは、背中から腰にかけて沈み込んでしまい、身体の一部に負荷がかかります。

マットレスと身体の間に隙間ができない硬さであることも重要です。硬すぎるマットレスは腰が浮きやすく、不自然な姿勢を作ります。睡眠時に体圧を分散できず、頭などの一部に負荷がかからないようにするためにも、体圧を分散できる硬さのマットレスを選ぶようにしましょう。

スムーズに寝返りができるようにするためにも、適度な弾力があるマットレスを選ぶことも大切です。

睡眠時に使用する枕も寝違えの予防につながります。枕は、高すぎると寝返りが難しくなり、低すぎると一部に負荷がかかることで筋肉が緊張しやすくなります。

自分に合った高さの枕は、仰向けになったときに身体が自然なS字になる高さの枕です。横向きになったときに頭が沈み込みすぎないかも確認しましょう。

睡眠前に入浴する

睡眠前に入浴することで、筋肉の緊張がほぐれ、寝つきが良くなる可能性があります。入浴は、入眠の2~3時間前を目安にします。

ただし、運動直後の入浴は避けましょう。運動後すぐに熱いお湯につかると、疲労回復が遅れるとされています。運動後は30分ほど時間を置いてから入浴するようにしましょう。熱すぎないぬるめのお湯にゆっくりつかるのがおすすめです。

肩まわりのストレッチをする

肩こりがある方は、寝違えが起こりやすいとされています。肩まわりの筋肉が緊張して、筋肉が凝ってしまっていることが原因です。ここでは、寝違えの予防につながる肩こりにおすすめのストレッチを2つ紹介します。

肩回しのストレッチ

肩回しのストレッチは、下記の手順で行います。

1.両肘を肩より上に上げる
2.手を軽く握って鎖骨あたりにもってくる
3.息を吐きながら5秒かけて両肘を後ろに引く
4.両肘を下に下げて脱力する
5.1~4を5回繰り返す

両肘を後ろに回す際は、肘の位置を下げないように意識します。肩甲骨をしっかり寄せるように両肘を動かすのがポイントです。

腕から肩にかけてのストレッチ

腕や肩まわりなど身体全体を伸ばすストレッチを紹介します。手順は、下記の通りです。

1.あぐらをかくように床に座る
2.両手を天井に伸ばして、ひねるようにして手のひらを合わせる
3.両肘を曲げる
4.上半身を左右に揺らしながら、両肘を耳の横から後頭部にかけて動かす
5.肘を伸ばし、身体を左右に揺らしながら、体側を伸ばす
6.両肘を伸ばした状態で身体を前に倒す
7.身体を倒す向きを動かしながら身体を伸ばす

寝違えたときの対処法

寝違えを予防する方法について紹介しましたが、実践していても完全に寝違えを防止するのが難しいこともあります。就寝前の筋肉の疲労状況や睡眠時の体勢なども関係してくるためです。寝違えたときは、どのように対処するのが適切なのでしょうか。

まず、寝違えによる痛みがあるときは、患部を無理に動かさないようにしましょう。痛みがあるときにストレッチやマッサージをすると、かえって状態を悪化させることもあります。軽い症状であれば、安静にしておくことで症状が緩和されるでしょう。

痛みが気になるときは、アイシングや湿布を使って患部を冷やします。痛みが強い場合は、医師や薬剤師の指導に基づき、鎮痛消炎薬や筋肉弛緩剤の利用も検討しましょう。

痛みが強く症状が緩和されないときは、整形外科などの医療機関の受診をおすすめします。医療機関では局所麻酔薬の使用など、有効な治療を行ってもらえるためです。首を動かすことに支障があるときは、首のコルセットを処方してもらえることもあります。

まとめ

寝違えは、起床したときに首や肩まわりに痛みがある症状のことです。病名ではなく、一般的な状態として知られています。首まわりの筋肉の阻血(血液の供給不足)や筋肉の痙攣、炎症などが寝違えの原因とされていますが、画像診断をしても基本的には特定できません。

寝違えの原因となるのが、睡眠時の寝返りを打てない環境や、長時間の首に負担のかかる姿勢などです。予防方法としては、睡眠環境の見直しや筋肉の緊張をほぐすストレッチなどが考えられます。寝違えを頻繁に起こしている場合は、まずは睡眠環境の見直しから取り組んでみましょう。