寝違えに湿布は有効?痛みを和らげる方法を解説

寝違えは誰にでも起こる症状ですが、症状がひどい場合は痛みで首が動かず、頭痛や腕・首のしびれが生じることもあります。では、手軽なセルフケアとして湿布は効果的なのでしょうか。今回は、寝違えに対する湿布の効果や使用時の注意点、湿布以外で痛みを軽減する方法を解説します。


この記事は約7分で読み終わります。

寝違えの原因

寝違えの詳しいメカニズムははっきりと解明されていませんが、主に筋肉の緊張から起こる血行不良によって痛みが生じると考えられています。ここでは、血行不良が起こる主な原因を紹介します。

不自然な寝姿勢

不自然な姿勢で寝ると首に負担がかかり、一部の筋肉への血液供給が不足します。特に、合わない枕やマットレスを使用すると姿勢が悪くなり、寝違えを起こしやすくなります。

また、ソファや椅子など、ベッドや布団以外の場所で寝てしまった場合も首や肩に過度な負担がかかり、起床時に痛みが生じやすくなります。

日中の不良姿勢・長時間の同じ姿勢

寝ているときの姿勢だけでなく、日中の不良姿勢が寝違えを引き起こすこともあります。

姿勢が悪いと首周辺の筋肉や肩甲骨が硬くこわばり、血行不良を起こします。特にスマートフォンやPCの操作中は長時間同じ姿勢が続き、頭を支える首や肩に大きな負担がかかるため注意が必要です。スマートフォンやPCを操作する際は姿勢を正し、30分に1回は休憩を挟みましょう。

日頃から首や肩への負担を軽減しておくことで、寝違えの予防につながります。

寝返りの減少

健康な大人は、一晩で20回前後の寝返りを打つとされています。寝返りは、身体の負担を和らげるための大切な動作です。同じ姿勢で寝続けると身体の一部分で血液循環が滞ることがありますが、寝返りを打つことで血流がスムーズになると考えられます。

そのため、寝返りの回数が少ないと血流が悪くなり、身体の一部分に過度な負担がかかってしまいます。

特に、泥酔や睡眠不足、疲れ果てた状態で寝ると寝返りの回数が減り、首まわりの負担が大きくなって寝違えを起こしやすくなるため、注意しましょう。

前日に無理な運動をした

普段やらないような運動や労働をすると一部の筋肉がこむら返りを起こし、翌日に寝違えを起こすことがあります。

また、重いものを持つと手や腕だけでなく首にも負担がかかり、筋肉の疲労や関節の炎症を招きます。

寝違えに湿布は効果ある?

湿布には炎症や痛みを和らげる成分が入っています。寝違えは首の筋肉が炎症を起こしている状態のため、湿布を貼ることで痛みの軽減が期待できます。

なお、冷湿布や温湿布に患部を冷やしたり温めたりする作用はほとんどありません。両薬の消炎鎮痛の効能・効果は同じなので、スースーとした気持ちよさを感じたい場合は冷湿布、じんわり温まり痛みをほぐすような感覚を得たい場合は温湿布を選ぶなど、好みに応じて使い分けましょう。

寝違え時に湿布を使用する際の注意点

湿布の効果を十分に発揮させるためには、正しく使用することが大切です。ここでは、寝違えを起こしたときに湿布を使用する際の注意点について詳しく解説します。

冷却シートで代用しない

市販の冷却シートは炎症や痛みを和らげる効果が期待できないため、湿布の代わりには使えません。また、十分な冷却効果も望めないため、患部を冷やしたい場合は氷水や保冷剤を使用しましょう。

ただし、冷却シートを貼ることで心地良さを感じる場合は使用しても問題ありません。

かぶれた場合はすぐに湿布を外す

湿布に含まれる薬剤や粘着剤が合わない場合、皮膚がかぶれることがあります。かゆみや赤み、ブツブツ、水ぶくれ、かさつきなどの症状がみられた場合はすぐに湿布を外し、患部をぬるま湯でやさしく洗ってください。かぶれがひどい場合や症状が落ち着かない場合は、皮膚科や薬剤師に相談しましょう。

皮膚に傷がある場合は湿布を使用しない

傷口や湿疹がある場所や、かぶれている場所には湿布を使用できません。これらの場所に湿布を使用すると症状の悪化を招き、副作用が起こりやすくなるためです。傷口や湿疹、かぶれている場所を避けて湿布を貼るか、他の対処法を試しましょう。

湿布以外の方法で寝違えの痛みを和らげる方法は、後ほど紹介します。

貼り替え回数や使用枚数制限を守る

湿布のパッケージには「1日1回」「1日2回」などと使用回数が記載されています。貼り替え回数と使用枚数制限は、必ず表記に従いましょう。長時間貼りっぱなしにしたり、1日に何枚も湿布を使用したりすると、かぶれや副作用を起こすリスクが高まります。

かゆみやピリピリ感などが生じた場合は、途中で湿布をはがし、皮膚がかぶれていないか確認してください。

湿布以外で寝違えの痛みを軽減する方法

湿布以外にも、寝違えの痛みを軽減する方法があります。患部に傷や湿疹があり湿布を貼れないときや、湿布がないときは、ここで紹介する対処法を試しましょう。

痛みが強い時期は安静にする

炎症や痛みが強く出ている急性期は、なるべく安静を心がけましょう。痛みを確認する動作をすると炎症が広がる可能性があるため、できるだけ首を動かさないことが大切です。多くの場合、安静にしていれば2~3日程度で痛みが落ち着きます。

アイシングする

強い痛みや熱感がある場合は、患部が炎症を起こしている可能性があるため、ビニール袋に入れた氷水やタオルに包んだ保冷剤などで冷やすと良いでしょう。

アイシングをすることで、痛みの緩和が期待できます。15~20分程度冷やし、氷水や保冷剤を離しても痛みが戻るようであれば再度冷やしましょう。

ただし、冷やしすぎると凍傷や血流の悪化を招くおそれがあります。アイシングを続けると皮膚の感覚が鈍くなることがあります。その状態が5分程度続いたら、一度冷却を中止しましょう。

市販の鎮痛剤を飲む

つらい痛みを軽減したい場合、ロキソニンやアセトアミノフェン(カロナール)など市販の鎮痛剤も有効です。ただし、これらの鎮痛剤は胃に負担がかかるため、胃腸が弱い方にはおすすめできません。

炎症が治まったらストレッチする

急性期の強い痛みが落ち着いたら、無理のない範囲で首の筋肉や肩甲骨のストレッチを行いましょう。首を動かすことで痛みが和らぎ、可動域が広がりやすくなります。ただし、痛みを我慢してストレッチすると逆効果になるおそれがあるため、痛みが増加する場合はストレッチを控えましょう。

ここでは、寝違えに効果的なストレッチを2つ紹介します。

大胸筋ストレッチ

胸の前面に広がる大きな筋肉「大胸筋」を伸ばすと胸が開きやすくなり、首や肩まわりの緊張もほぐれます。

1.背中の後ろで両手を組む
2.両ひじを伸ばし、胸を前へ突き出す
3.もとの姿勢に戻す
4.1~3を繰り返す

胸の前面の筋肉が伸びていることを意識しながら行うのがポイントです。

僧帽筋上部線維ストレッチ

背中から首、肩甲骨にかけて広がる「僧帽筋(そうぼうきん)」の上部を伸ばすことで首や肩まわりの緊張がほぐれ、血流を促せます。

1.右手を後方へ回し、左手で右肩を押さえる
2.首を左斜め前方へ倒して10秒程キープ
3.もとの姿勢に戻す
4.1~3を繰り返し、反対側も同様に行う

肩の上の筋肉を伸ばすイメージでストレッチしましょう。いずれのストレッチも、呼吸しながらゆっくり筋肉を伸ばすように意識することが大切です。

痛みが1週間以上治まらない場合は病院を受診する

通常、寝違えの痛みは数日で落ち着くことがほとんどです。1週間程度セルフケアをしても痛みが軽減しない場合や、症状が悪化する場合は、他の病気が隠れている可能性もあります。

例えば、首の痛みだけでなく手足のしびれもみられる場合は、頚椎症(けいついしょう)や頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニアが疑われます。

痛みが続き、気になる症状がみられる場合は、整形外科を受診しましょう。

まとめ

寝違えを起こしたときは、湿布を貼ることで痛みや炎症の軽減が期待できます。ただし、傷口や湿疹がある場所には使用せず、パッケージに表記されている貼り替え回数や使用枚数制限を守ることが大切です。炎症が落ち着いたら無理のない範囲でストレッチを行い、首の可動域を広げましょう。