ヒラメ筋などのふくらはぎの筋肉が硬くなるとどうなる?
ふくらはぎには「ヒラメ筋」と「腓腹筋(ひふくきん)」という2つの筋肉があり、これらの筋肉をまとめて「下腿三頭筋(かたいさんとうきん)」と呼びます。
何らかの理由でこれらの筋肉が硬くなると、足の動きが悪くなり、「歩きにくい」と感じることがあります。そのまま放置すると、膝やかかと、すね、足の裏といった足まわりの痛みの原因にもなるので注意が必要です。
また、ふくらはぎは「第二の心臓」ともいわれており、身体の血液循環に欠かせないポンプ機能も担っています。ふくらはぎが硬いままにしておくと、血液が十分に行き届かなくなって冷え性が悪化する可能性も否定できません。
ふくらはぎが硬くなりやすい理由
ふくらはぎが硬くなりやすいのは、日常的に使う頻度が高いことが原因のひとつです。
ふくらはぎの筋肉は、歩くときに地面を蹴ったり、立ち止まるときのブレーキのような役割を果たしたりと、普通に生活しているだけで休まず動いています。休まる暇なく酷使しているため、どうしても硬くなりやすい傾向にあるのです。また、ふくらはぎが心臓から遠い位置にあり、血流が滞りやすいのも硬くなる原因とされています。
また、ふくらはぎの筋肉が「抗重力筋」のひとつであることもポイントです。抗重力筋とは、重力に逆らいながら姿勢をキープするための筋肉のことです。
抗重力筋がきちんと機能していると体幹をキープしやすくなる一方、デスクワークや立ち仕事で同一姿勢が長時間続くと抗重力筋の疲労が増し、筋肉が硬くなりやすいといわれています。
ふくらはぎの硬さをセルフチェックしてみよう
ふくらはぎが硬くなっているかどうかは、簡単な方法でチェックできます。
しゃがんだときに、足の裏がしっかりと床についたままでできるかどうかをチェックしてみてください。
1.足を腰の幅程度に開いて立つ。
2.足の親指と人差し指の下・薬指と小指の下・かかとの3点で床を押し、重心はかかとに寄せるように意識する。
3.尾骨を下げて、骨盤をやや後ろ方向に傾ける。
4.ゆっくり腰を落としながら、膝を曲げてしゃがむ。
身体が後ろに倒れてしまう、かかとが浮く、背中を丸めて姿勢を保とうとしてしまうなどの場合は、すでにふくらはぎが硬くなっている可能性があります。硬くなっていた場合は、ふくらはぎに効果的なストレッチを取り入れることをおすすめします。
ヒラメ筋にアプローチするストレッチ
まずは、ふくらはぎのヒラメ筋をほぐせるストレッチを解説します。
立ちながら行うストレッチ
立った状態でできるストレッチです。仕事の合間などにも気軽にできるので、ぜひ取り入れてみてください。
1.壁に手をついて身体を支え、片方の足を前に踏み出す
2.床にかかとをしっかりつけ、ゆっくり両膝を曲げながら身体を落とす
3.後ろに伸ばした足のふくらはぎが伸びているのを感じながら、30秒キープ
4.反対側の足も同様に行う
壁に手をつくときは、正面を向いても横を向いてもできます。左右4回ずつを1セットとして、1日3セットが目安です。
座りながら行うストレッチ
床に座った状態でできるストレッチです。
1.床に正座をした状態から、片膝を立ててかかとを床につける
2.かかとが離れないようにしながら、身体を前方向に倒す
3.かかとがギリギリ離れないところまで倒したら、そのまま15~30秒キープ
4.反対側の足も同様に行う
2セットを目安に行います。身体を倒すときは、両手を床について身体を支えても問題ありません。
ヒラメ筋を伸ばすストレッチ
台を使って行うストレッチです。
1.片方の足を、膝の高さと同じくらいの椅子や台に乗せた状態 で、膝を曲げて体重を前方向にかける
2.台に乗せたほうの足の、ふくらはぎが伸びているのを感じながらキープ
3.ゆっくり元の姿勢に戻し、同じ動きを数回繰り返す
4.反対側も同様に行う
身体を倒すとき、台に乗せたほうのかかとが台から離れないようにするのがポイントです。
ふくらはぎをすっきりしたいときにおすすめストレッチ
ここでは、ヒラメ筋だけでなく、ふくらはぎ全体にアプローチするのにおすすめのストレッチを解説します。
足のだるさや重苦しさを緩和したいときにもぴったりなので、ぜひやってみてください。
立ちながら行う腓腹筋ストレッチ
壁を使って立った状態で行うストレッチで、腓腹筋に効率的にアプローチできます。
1.壁に向かって正面に立ち、両手を壁につける
2.左足を後ろに引いて、かかとを床にしっかりつけたまま左膝を伸ばす
3.左足のかかとが離れないようにしながら、重心を前方にかける
4.膝の裏からふくらはぎにかけての部分が伸びているのを感じながら、15~30秒キープ
5.反対側も同様に行う
伸ばすときは気持ち良く伸ばせる範囲にとどめておきます。無理して体重をかけすぎないように注意しましょう。
四つん這いで行う腓腹筋ストレッチ
今度は床に四つん這いになって行うストレッチです。
1.床に四つん這いになり、両手は肩幅程度、両膝は腰の幅程度に開く
2.腰を持ち上げ、右足のかかとを床にしっかりつけて2秒キープ
3.そのままの姿勢で右足のかかとを離し、左足のかかとをしっかりつけて2秒キープ
4.足踏みをするようなイメージで、両足のステップを繰り返す
5往復を1セットとして、1日3セットを目安にやってみてください。
下腿三頭筋のストレッチ
ふくらはぎ全体を伸ばすストレッチです。
1.立った状態で片方の足を前に出し、出したほうの膝を軽く曲げる
2.後ろに伸ばした足の膝を伸ばし、腓腹筋を伸ばす
3.今度は軽く膝を曲げ、ヒラメ筋を伸ばす
4.それぞれ20~30秒キープする
壁に手をついたり、曲げた膝に手を添えたりすると姿勢が安定します。つま先を外側・内側にそれぞれ向けた状態で繰り返すと、より多方面から筋肉が伸ばせるのでおすすめです。
タオルを使って行う下腿三頭筋のストレッチ
タオルを使って行うストレッチです。身体が硬くて足先が手でつかめない方でも簡単にできます。
1.床に座り、片方の足をまっすぐ前に伸ばす
2.伸ばしたほうの足先にタオルを引っかける
3.手でタオルを手前に引っ張り、ふくらはぎを伸ばす
4.アキレス腱からふくらはぎにかけての部分が伸びているのを感じながら、10~15秒キープ
5.反対側も同様に行う
タオルを引っ張って伸ばすときは、足の甲から足首を曲げるようなイメージで行います。膝はしっかり伸ばしたまま行いましょう。
ローラーを使って行うふくらはぎのストレッチ
フォームローラーを使って行うストレッチです。自宅にフォームローラーがある方はチャレンジしてみてください。
1.床に座り、片方の足首の下にローラーを入れてつま先を外側に向ける
2.ローラーを転がすようにして、30秒間かけて前後に足を揺らす
3.つま先を内側に向け、同様に30秒間かけて前後に足を揺らす
4.反対側も同様に行う
つま先を外側に向けて足を揺らすときは、アキレス腱の外側をほぐすイメージで行うのがコツです。正面を向いて行うのが難しい方は、身体をやや横に向けるとやりやすくなります。
ローラーの凹凸があるとよりほぐれやすいので、持っているローラーに応じて足首を乗せる場所を調節しましょう。
ヒラメ筋のストレッチで注意すること
ヒラメ筋のストレッチは、やりすぎるとアキレス腱やふくらはぎ付近の筋肉にダメージを与えてしまうリスクもあります。
ストレッチをするときは心地良く伸びる程度を目安として、ゆっくりと丁寧に筋肉を引き伸ばすのがポイントです。ふくらはぎのだるさを取りたいからといって、痛みを我慢して無理やり伸ばさないように注意しましょう。
まとめ
ヒラメ筋を含むふくらはぎの筋肉は、日常動作のなかで常に動いている部位であり、硬くなりやすいとされています。筋肉が固まったまま放置すると、足まわりの痛みや歩きにくさにもつながるので、日々のケアでしっかりほぐしておくことが大切です。
ストレッチをするときは無理に伸ばさず、気持ち良く毎日継続できるくらいの強度で行いましょう。