そもそも整体とマッサージはどう違うの?
整体とマッサージは、どちらも同じものだと思っている方もいるかもしれません。
しかし、似ている部分はあるものの、整体とマッサージは目的や施術内容、施術者の資格などに違いがあります。自分に合う施術を選ぶためにも、整体とマッサージの違いを把握しておきましょう。
整体
整体とは、施術者が全身を使ってお客様の身体を揉んだり、ほぐしたりする民間療法のひとつです。施術方法に決まりはなく、整体院によって異なります。主な目的は全身のバランス調整で、身体の痛みを和らげるのに役立ちます。
なお、整体は非医業類似行為であり、国家資格は存在しません。民間のスクールや研修を受けた後に施術者としてデビューします。
マッサージ
マッサージとは、揉む・押す・叩く・さするなど、指や手の平を使った手技を用いて行う施術です。筋肉をもみほぐすことで血流を促すほか、心身の疲れやストレスを和らげるリラクゼーションとしての目的もあります。
無資格や民間資格で開業している店舗もありますが、マッサージのメニューに掲げたりマッサージ師と名乗ったりするには、「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格が必要です。
整体?マッサージ?肩こりへのアプローチの違い
整体とマッサージは、肩こりに対するアプローチ方法も異なります。具体的にはどのような違いがあるのか、整体とマッサージで行われる肩こりの施術について解説します。
整体の肩こりへのアプローチ
整体では肩こりに対して全身からアプローチします。痛みや違和感が肩に現れていても、原因が肩にあるとは限らないためです。
例えば、猫背の方は肩こりになりやすいですが、その原因は姿勢の悪さで首や肩の筋肉に負担がかかっているのです。そのため、肩をどれだけもみほぐしても、なかなか肩こりは改善できません。
整体ではこのような「不調の原因」に着目し、身体のバランスを整え、症状緩和を目指します。
マッサージの肩こりへのアプローチ
マッサージは身体の軟組織(筋肉・皮下組織・皮膚など)に働きかける施術であり、身体のバランスを調整するような全身へのアプローチは行いません。
肩こりを訴えている場合、肩周辺の筋肉をメインにほぐし、緊張を和らげますが、効果の持続期間は短いと考えられています。
ただし、マッサージにはリラクゼーション的な要素もあるため、気持ち良く筋肉のこりをほぐすことができます。
整体?マッサージ?結局、どっちを選べばいいの?
整体とマッサージの違いは把握できたものの、「結局どっちを選んだら良いのかわからない」
という方もいるでしょう。このような場合は、肩こりがどれくらい続いているか、どの程度症状が重いかで判断しましょう。
整体をおすすめするケース
下記のような状態の方は、整体に行くのがおすすめです。
・ひどい肩こりに悩まされている
・長期間肩こりが続いている
・頭痛やめまいなど、肩こり以外の症状が出ている など
そもそも肩こりは、長時間のデスクワークや運転、激しいスポーツなどで肩の筋肉を酷使したり、過度なストレスを感じたりしたときに筋肉がこわばって生じるものです。
肩こりの原因となった行動やストレスが一時的なものであれば、十分な休息や睡眠を取るだけで改善するでしょう。
しかし、肩の筋肉を酷使する行動を長期間続けていたり、ストレスを感じることが多かったりすると、筋肉が緊張した状態が長引いて肩こりが慢性化していきます。猫背になって背骨や骨盤に傾きが生じたり、自律神経のバランスが乱れたりすれば、さらに肩こりの改善が難しくなるでしょう。
整体はこうした身体のバランスを整え、肩こりの根本原因にアプローチするのが特徴です。そのため、ひどい肩こりや慢性的な肩こりの緩和が期待できます。
マッサージをおすすめするケース
下記のような状態の方は、マッサージに行くのがおすすめです。
・一時的な肩こり
・リラクゼーション的な要素を求めている
・頭痛やめまいなど、肩こり以外の症状は出ていない など
先述の通り、マッサージは健康管理や健康増進を目的に筋肉をもみほぐす施術です。筋肉の緊張を和らげ血行を促進する効果が期待できるので、肩こり改善効果がまったくないわけではありません。しかし、効果が長続きしにくいとも指摘されています。
また、整体のような身体のバランスを調整して肩こりの原因にアプローチするような施術ではないため、慢性的な肩こりの緩和は難しいでしょう。
一方でマッサージには身体を揉む、さするなどの手技があり、リラクゼーション効果が期待できるため、リラックスしながら揉みほぐされたい方に向いています。
セルフでできる!肩こりの緩和につながるストレッチ
整体やマッサージに行きたいと思っていても、仕事や家事などが忙しくなかなか行けない方も多いでしょう。そこで、自宅で簡単にできる肩こり緩和ストレッチを紹介します。
整体やマッサージに通っている方も、ストレッチを取り入れることで、肩まわりの負担を軽減しやすくなることが期待できます。
肩甲骨をほぐすストレッチ
肩こりには肩甲挙筋や菱形筋などの、肩甲骨まわりの筋肉が深く関わっています。肩こりに悩んでいるときは、肩甲骨まわりの筋肉をしっかり動かして血行を促進させましょう。
特にデスクワークが多い、スマートフォンを見る時間が長いなどで猫背になっている方は、肩甲骨まわりの筋肉が硬くなりやすい傾向にあります。下記の手順を参考に、肩甲骨まわりのストレッチを行いましょう。
1.両肘を曲げ、肘を肩より上に上げる
2.手を軽く握り、鎖骨の上に乗せる
3.肘が肩より下に下がらないように注意しつつ、ゆっくり息を吐きながら後ろに引く
4.左右の肩甲骨をくっつけるイメージで寄せる
5.肩甲骨を寄せた状態をキープしたまま、肘だけ脱力して落とす
6.1~5の手順を5回ほど繰り返す
起床時に5回、仕事中に5回、就寝前に5回など、ルーティン化して毎日行うのがおすすめです。
ちなみに肩甲骨を動かそうとして肘をぐるぐる回す方がいますが、肩関節が回っているだけで肩甲骨は動かせていないことがあります。肩こり緩和のために肘を回すなら、肩甲骨までしっかり動いていることを意識しながら、ゆっくりと回しましょう。
肩や腕を伸ばすストレッチ
肩こりが悪化すると腕まで痛みを感じることがあります。下記のストレッチで肩や腕を動かし、筋肉のこわばりをほぐしましょう。
1.椅子に浅く腰かける
2.腕を肩の高さまで上げて両手を組む
3.鼻から息を吸い、ゆっくりと吐きながら背中を丸める
4.腕が下がらないよう注意しつつ、15~30秒ほどキープする
5.鼻から息を吸い、ゆっくりと吐きながら手の平を返して外側に向ける
6.腕が下がらないよう注意しつつ、15~30秒ほどキープする
7.ゆっくりと腕を下ろし、身体の位置を戻して肩の力を抜いて深呼吸する
無理に伸ばすのは避け、心地良く身体が伸びている程度でとどめましょう。今どこが伸びているのかを意識しながら行うと、より効果的です。
まとめ
整体とマッサージは似ている部分もありますが、目的や肩こりへのアプローチ方法などが異なります。
慢性的な肩こりや症状がひどい場合は根本原因にアプローチする整体、リラクゼーション的な要素を求める場合はマッサージなど、目的や症状によって使い分けましょう。
また、なかなか整体やマッサージに行けないときは、ストレッチでセルフケアすることをおすすめします。整体やマッサージに通っている方も、ストレッチを行うとより肩こりが緩和しやすくなるので、今回紹介した手順を参考に、ぜひ取り入れてみてください。