太ももの前が張る原因を解説!簡単ストレッチ&姿勢改善も紹介

「太ももの前側が張ったような感じがする」という方には、いくつかの共通点があります。日常生活のちょっとした習慣が足に現れることもあるので、違和感を覚えた方は普段の過ごし方を振り返ってみましょう。 今回は、太ももの前張りが気になる方へ、主な原因やおすすめのストレッチを解説します。


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太ももの前張りの原因とは?

太ももの前張りが起こる理由はさまざまです。ここでは、太ももの前張りが起こる主な原因を6つ解説します。

ヒールをよく履く

ヒールの高い靴を履くことが多い場合、太ももの前張りにつながることがあります。

ヒールの高い靴を履いているときは、つま先に力が入るため、上半身は反り腰と同じ状態です。骨盤が前に傾いており、前ももの筋肉に自然と力が入ります。

靴を履いている間は常に前ももの筋肉を集中的に筋トレしている状態となり、ボリュームが出て張ってしまいます。

長時間同じ姿勢をしている

立ち仕事など、長時間同じ姿勢が続く状態は避けましょう。同じ姿勢で長時間過ごすと、下半身のむくみにつながります。高いヒールの靴を履いていなくても前張りが気になる場合は、むくみによる影響が考えられます。

長時間のデスクワークも、前張りになる原因のひとつです。座ったままの姿勢が長時間続くと、ももの裏側にある筋肉ハムストリングスを使う機会が少ないため、弱くなります。筋肉を動かす機会が減ると、脂肪もつきやすくなります。

太ももに加えてふくらはぎが太く見える状態を避けるためにも、長時間のデスクワークは避けましょう。血流が悪化して、むくみで太ももの前張りと、ふくらはぎのむくみが生じます。

歩行姿勢が悪い

歩くときの姿勢も、太ももの前張りにつながることがあります。例えば膝を曲げたまま歩く方は、無意識のうちに前ももへ負担をかけているため、筋肉が張りやすい状態です。高いヒールの靴を履く方は、バランスをとるために膝を曲げて歩行する傾向があります。

歩行時は身体へ余計な負担をかけないように、背筋や膝を伸ばして歩きましょう。膝を曲げる歩行姿勢を続けると、腰痛や膝痛といった他の悩みが生じる場合もあります。

間違った方法で筋トレをしている

筋トレの方法が間違っていると、太ももの前側が太くなることがあります。太ももを効果的に鍛える筋トレのひとつが、スクワットです。スクワットは簡単な動作でありつつも、正しい姿勢で行うのは容易ではありません。

間違った姿勢のままスクワットを繰り返すと、前ももの筋肉を集中的に鍛えてしまいます。太ももに力を入れる理由は、お尻の筋肉を十分に活用できていないためです。

お尻の筋肉が使えない分、前ももの力で立ち上がったりしゃがんだりする動作を繰り返すこととなり、前張りにつながります。

太ももは脂肪がつきやすい

お腹や太ももは身体の中心に近く、中でも特に脂肪がつきやすい場所です。摂取カロリーが消費する量よりも多すぎると、体全体に脂肪として蓄積します。結果、脂肪がつきやすい太ももはボリュームが増え、前張りが目立つようになります。

脂肪を溜め込まないためには、食事の栄養バランスに気を付けることも大切です。栄養が偏った食事も脂肪の蓄積につながるため、適度な量をバランス良く食べるようにしましょう。

骨盤が歪んでいる

日頃から悪い姿勢で座ったり立ったりしている方は、骨盤の歪みが太ももの前張りにつながっているおそれもあります。例えば片足重心で立つ、猫背、脚を組んで座るなどの動作は、骨盤を歪ませる原因です。

骨盤が歪むと、股関節が固くなります。固くなった関節のまま立ったり座ったりする動作をするために、前もも・ふくらはぎに力が入り、張るようになります。

太ももの前張り改善におすすめのストレッチ

ここでは、太ももの前張り改善におすすめのストレッチを4つ解説します。

立ちながら行うストレッチ

場所を取らずに実践しやすいのが、立ちながら行うストレッチです。自宅のほか、オフィスのちょっとした休憩時間や朝夕のランニング後にも気軽に取り入れられます。

ストレッチの具体的な方法は、以下の通りです。

1.両足を肩幅に開いて立つ
2.右足を曲げて、右手で足の甲を持つ
3.かかとをお尻に近付ける
4.呼吸を止めずに15秒キープする
5.左右を入れ替えて2~4を繰り返す

注意点は、足を持ち上げようと意識するあまり、体勢が悪くならないようにすることです。腰を反らしたり膝が外側や内側に向いたりしないようにしましょう。

痛みがあるときは無理にかかとを近付けようとせず、できる範囲で留めることも大切です。片足立ちが難しい方は、椅子や壁に手をついて身体を支えながらストレッチしても構いません。

床で行うストレッチ

しっかりと大腿四頭筋(前ももにある4つの筋肉)を伸ばしたいなら、床で行うストレッチがおすすめです。両足を大きく開いて動作するため、強度の高いストレッチができます。

床でのストレッチは、以下の手順で行います。

1.床の上で片膝立ちする
2.膝を立てていないほうの足を曲げる
3.曲げた足の甲を手でつかむ
4.前ももを伸ばしながら15秒キープする
5.左右の足を入れ替えて2~4を繰り返す

硬い床に直接膝を立てると、痛めるおそれがあります。クッションやマットを敷いて、安全対策をしてからストレッチしましょう。

前ももを伸ばすときは、背筋が曲がらないように意識することも大切です。背筋はまっすぐに伸ばして、腰を反らさないように注意しつつストレッチします。

大腿筋膜張筋ストレッチ

前張りを改善するためには、前ももの筋肉に加えて側面の筋肉や股関節もほぐす必要があります。太ももの側面にある筋肉をほぐすときにおすすめの方法が、大腿筋膜張筋ストレッチです。

大腿筋膜張筋ストレッチをすると股関節が伸ばしやすくなり、反り腰や骨盤の前傾の対策にもなります。

大腿筋膜張筋ストレッチの手順は、以下の通りです。

1.仰向けに寝転がる
2.両膝を立てて、左足を右足の太ももに乗せる
3.息を吐きながら足を左側に倒していく
4.時間をかけて足を元の位置に戻す
5.左右を入れ替えて2~4を繰り返す

足を倒したり元の位置へ戻したりするときは、息を止めずにゆっくりと動かします。

大腿筋膜張筋は、長時間座ったままの状態が続くと硬くなりやすい部分です。デスクワークが多い方は、定期的に大腿筋膜張筋ストレッチで筋肉の緊張をほぐしましょう。

足首つかみストレッチ

太ももの前側も後ろ側もほぐしたいときは、足首つかみストレッチが適しています。簡単な動作で、前と後ろそれぞれの筋肉を伸ばせます。

足首つかみストレッチの手順は、以下の通りです。

1.前屈して両手で足首を掴み、しゃがむ
2.前ももを胸にくっつけたままお尻を上げる
3.太ももの裏を伸ばしつつキープする
4.両手を足首から離してお尻を下げる
5.膝立ちで左足を一歩分だけ前に出す(片膝立ちになる)
6.両手で左膝をつかみ、息を吐きながら背中を丸める
7.右膝を曲げて、右手で足の甲をつかむ
8.右足のかかとをお尻に近付ける
9.前ももを伸ばしてキープする
10.左右を入れ替えて5~8を繰り返す

大きく分けると、足首をつかんでお尻を上げる・膝立ちで背中を丸める・かかとをお尻に近付けて前ももを伸ばす、3種類の動きを取り入れたストレッチです。

お尻を上げるときは、前ももが胸から離れないように注意しましょう。前ももが胸から離れた状態でお尻を上げようとすると、腰に負担がかかりやすくなります。

太ももの前張り対策には普段の姿勢も見直してみよう

太ももの前張りは、こまめにストレッチをするだけでなく、普段の姿勢を改善することも大切です。

座っているときの姿勢はもちろん、立ち方や歩き方も見直しましょう。ここでは、姿勢を改善するためのポイントを解説します。

立ち方

立つときのコツは、体重が両足へ均等に配分されることを意識することです。肩幅まで足を開いて、重心が前に傾かないようにします。左右にブレないように、身体の重心が前後左右の中心にくるように意識して立ちましょう。

骨盤を正しい位置に保つことを目標にすると、正しい姿勢を取りやすくなります。腹筋を使って、骨盤を正しい位置で保つと自然に体重をバランス良く分散させられます。

座り方

座るときも、筋肉を使うように意識しましょう。長時間座った状態が続くと、ハムストリングスを中心に衰えます。正しい姿勢で座り、適度に足の筋肉を使用することが大切です。

椅子に座ったら、足は床につけて膝が直角になるように調整します。椅子が高すぎて足元が不安定になるときは、足台での調節がおすすめです。

歩き方

膝を曲げた状態で歩くと、前述の通り太ももの前張りに加えて腰や膝を痛めるおそれもあります。下半身にバランス良く体重を乗せるために、膝はしっかりと伸ばして歩きましょう。

足の筋肉のみに頼らないことも大切です。歩幅を大きくとり、股関節からしっかりと筋肉を動かすと、太ももの前側に力が集中する状態を避けられます。

まとめ

太ももの前側が盛り上がって見える場合、前張りになっているかもしれません。太ももの前張りは、普段の歩行姿勢や長時間のデスクワークなど、無意識に行っている習慣が原因となっていることがあります。

すっきりとした太ももにするためには、普段の姿勢や生活習慣を改善することが大切です。また、手軽にできるストレッチも取り入れてみましょう。