むちうちとは?
むちうちとは、頚椎捻挫など、首に急な負荷がかかることによるあらゆる症状をいいます。むちうちの主な原因は、事故やスポーツなどで頭部が急激に揺さぶられることによるものです。
むちうちというと、一般的に交通事故や急ブレーキなどによるむちうちが知られています。事故以外でもむちうちになることがあり、転倒やスポーツ中の相手との激しい接触などでも起こります。
むちうちによって引き起こされる症状はさまざまです。例えば、下記のような症状が現れます。
・首が痛む
・首が回らない
・後頭部が痛む
・頭が締め付けられる感覚がある
・めまいがする
・吐き気がする
・指先などがしびれる
・耳鳴りがする
など
軽度なむちうちでは、衝撃を受けた直後ではなく、数時間後や数日後あたりから症状がみられることがあります。重度なむちうちでは、直後に痛みを感じ、症状も複合的に現れます。
むちうちのタイプは、捻挫型、神経根型、脊椎型、バレ・リーウー型の大きく分けて4つです。
捻挫型はむちうちの多くを占めるタイプで、画像診断で異常が見られない状態をいいます。神経根型は、神経の圧迫や損傷が起きた状態で、手足などのしびれが生じることがあります。
脊椎型は、脊椎が損傷している状態です。バレ・リーウー型は自律神経が異常になった状態で、めまいや動悸などの自律神経系の症状がみられます。
むちうちでやってはいけないこと7つ
ここでは、むちうちになってやってはいけないことを7つ紹介します。
激しい運動をする
むちうちの程度にもよりますが、直後は首まわりの筋肉や靭帯などが損傷している状態です。むちうち直後の運動は避けましょう。
むちうちの状態で運動をしてしまうと、首まわりの損傷がさらに悪化する可能性があります。症状が軽い場合でも、直近では激しい運動は控えておきましょう。
特に、野球の素振りのように首を激しく動かす動作は、首周辺に影響を及ぼします。運動は、むちうちによる痛みが引いてから行うようにしましょう。
患部を固定しすぎる
むちうちの症状が現れたら、首に負担がかからないように患部を固定することがあります。むちうち直後は、首まわりを動かしすぎないように安静にしておくことが大切です。
しかし、むちうちから長期間にわたり安静を保ったり、首を固定したりするのは良くない影響を与えることもあります。理由は、長期間首まわりを動かさないことで、周辺の筋肉が硬くなったり、衰えたりするためです。過度に固定することで、首まわりの関節の動きも悪くなります。
むちうちは、ある程度痛みが和らいできた後は、無理のない範囲であれば首回りを動かしても問題ありません。急な動作は避けつつ、症状が良くなってきたら、徐々に動かして首回りが固まらないように意識します。
マッサージをする
むちうち直後には、首まわりのマッサージは避けるのが無難です。むちうち直後は何らかの炎症が起きている状態であるため、患部に触れると筋肉などの組織を傷つけることがあります。
なお、痛みが和らいでから、血行促進の目的で軽くマッサージをすることは問題ありません。ただし、強くもんだりしないように気をつけましょう。
車を長時間運転する
むちうち直後は、長時間の運転は控えましょう。
長時間の運転を続けると、その間、身体の緊張状態が続きます。緊張が継続することで、交感神経が活発になり、血行にも影響を与えてしまいます。
また、むちうちの症状が改善しない状態で運転すると、めまいやしびれなどの症状により、運転に支障をきたす可能性もあるため、注意が必要です。
アルコールを摂取する
むちうち直後は、アルコールも避けるようにします。
アルコールを摂取すると、交感神経が優位になります。交感神経は、血管の収縮や拡張を調整している自律神経です。交感神経が優位になると、心拍数が上がり、血圧が上昇し、筋肉は緊張状態になります。
結果として、血流が悪くなり、痛みのスパイラルに陥ることがあります。血液の流れが悪くなることで、酸素などの栄養が十分に行き渡らなくなるためです。酸素の供給が不足すると、痛みを生じる物質が放たれ、痛みが増してしまいます。
身体は痛みを感じると、さらに交感神経を刺激することから、痛みを感じる物質が放出され続ける負のスパイラルが起こります。心理的な不安も影響すると、痛みが慢性化することもあるため注意しましょう。
長時間風呂につかる
むちうち直後の長時間の入浴はおすすめしません。むちうちになってから1週間は急性期であり、首まわりの組織に炎症や内出血が起きている状態にあるためです。
首まわりをお風呂で温めてしまうと、かえって症状を悪化させる可能性があります。特に、痛みなどの強い症状が出やすい2~3日は軽いシャワーで済ませるなどして、入浴に時間をかけないようにしましょう。
痛みが治まってきた段階であれば、お風呂につかっても問題ありません。痛みが緩和してきた後の入浴は、血行を良くし、むちうちの症状が現れている周辺の筋肉をほぐすことが可能です。
高さのある枕を使う
普段から使用している枕であっても、むちうち後に使用することで症状を悪化させることがあります。首に負担のかかる枕の使用は控えましょう。
首に負担のかかる枕とは、高すぎる枕のことです。枕を使用したときに、あごを引き過ぎた状態になるようであれば、枕が高すぎるといえます。首が立ちすぎる状態になると、肩や肩甲骨に負担がかかり、首まわりを刺激してしまいます。
ただし、枕を使用しないのも良くない場合があります。枕を使用せずに仰向けに寝ると、首が反りやすくなるためです。首まわりが緊張することで、バランスを取ろうとして姿勢が悪くなります。
むちうちの症状が出たら、できるだけ首まわりに負担のかからない枕を使用することが大切です。首が反り過ぎず、あごが軽く引ける程度の、ほど良い高さの枕を使用するのが理想です。
「むちうち」になったらまずやるべきこと
むちうちにもさまざまな原因があります。
交通事故が原因でむちうちになったら、早期に整形外科を受診するようにしましょう。事故によるむちうちでは、頭痛や吐き気、首の痛みなど、時間が経過しても症状が治まらない後遺症が残ることもあるためです。
医療機関で適切な治療を受けることで、早期に症状を緩和できる可能性があります。
また、医療機関であれば、見た目ではわからない損傷を発見できるのもポイントです。レントゲンなどの画像診断で、詳細な検査をしてもらえます。
まとめ
むちうちとは、事故やケガにより、頭が急激に揺さぶられることにより起こるさまざまな症状をいいます。首まわりの筋肉や靭帯などの損傷などで、めまいや吐き気、首の痛みなど、あらゆる症状がみられる状態です。
むちうちになった直後は、首まわりが何かしら損傷している状態になるため、できるだけ安静にしましょう。首まわりを動かすようなスポーツや長時間のドライブ、アルコールの摂取などは控えるのが賢明です。
事故などによりむちうちになったときは、後遺症のおそれもあります。できるだけ早期に医療機関を受診するようにしましょう。