首こりの症状をチェック!首こりの改善策を7つ紹介

最近首のコリがひどく、さまざまな身体の不調も首こりのせいではないかと気になっている方もいるのではないでしょうか。今回は、首こり症状のセルフチェックに加え、首こりの原因や改善策について解説します。


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首こりの症状をセルフチェック!

まずは、自身が首こりかどうか、以下のやり方でセルフチェックしてみましょう。

・首を左右に倒す
首を左右に倒した際に、肩から顔までこぶし1個ほどの間が空いていれば問題ない状態と考えられます。もし、こぶし1個分より大きく空いている、または左右で差がある場合は、首こりの疑いがあるかもしれません。

・首を左右に向ける
首を左右に向けた際、肩と鼻が一直線上に近ければ良い状態と考えられます。もし、肩まで届かない場合は、首の後ろが凝っている可能性があります。

首こりの主な原因

首こりにはさまざまな原因があり、複数の原因が重なって症状が強く感じられるケースも多く見られます。ここでは、首こりの主な原因を解説します。

頭を支えるために生じる負荷

頭の重みが首や肩にかかることで、日常的に負荷がかかった状態になることも、首こりの原因のひとつです。

頭の重量には個人差があるものの、おおむね体重の8~10%とされています。体重の1割に匹敵する重さがある頭を支えることで首や肩に負担がかかり、首こりが起こると考えられています。

悪い姿勢による筋肉の緊張や疲労

普段の姿勢が悪いために首や背中の筋肉がこわばってしまい、余計な負荷がかかったまま長時間過ごしていると、首のコリが生じやすいとされています。

ここでいう悪い姿勢や長時間同じ姿勢とは、下記の通りです。

・スマートフォンを長時間使い続けることで起こるスマホ首(ストレートネック)
・デスクワークが多く、座った時間が長く続く生活
・ドライバーや美容師など、同じ姿勢が長時間にわたって続く職業に就いている場合

さらに、猫背や前傾姿勢になることがクセになっている方も、首こりが起こりやすいので注意が必要です。

目の疲れ

眼精疲労が日常的にある方は、首こりが起こりやすいとされています。

眼精疲労とは、目の使いすぎが原因で眼球周辺の筋肉に疲労が溜まることです。よく見ようとして前のめりになり、姿勢が崩れてしまうことがあり、結果として肩こりや首こりを引き起こしやすくなります。

眼精疲労はパソコン作業を長時間続けたり、スマートフォンやタブレットを長時間使ったりして目を酷使したときにも起こるので注意しましょう。

運動不足

運動不足も首こりを悪化させる要因のひとつです。

身体を動かす機会が少ないと、日常生活のなかでも筋肉がうまく動かず、緊張や疲労が溜まりやすくなります。運動不足になると筋肉の量そのものも減少するので、頭を支える力も弱くなって首や肩にこりが生じやすくなるのです。

精神的ストレス

身体の疲れ以外に、精神的なストレスが溜まっていると首こりとして身体に現れてくることもあります。日常的にストレスを受けていると、自律神経の機能が乱れて血液の流れが悪くなることがあります。

首に近い部分で血流が悪くなると、疲労物質がスムーズに排出できずに首こりの原因となることもあるので注意が必要です。

また、精神的ストレスが溜まると脳の働きが阻害されることもわかっています。脳の働きが低下すると、筋肉内の血流不足が起こって筋肉が凝りやすくなるケースもあります。

顎関節症

首こりと顎関節症は密接に関連しています。顎関節症による咀嚼筋の緊張や炎症が、首や肩の筋肉に影響を及ぼし、首こりや肩こりを引き起こすことがあります。また、首こりが原因で顎関節に負担がかかり、顎関節症を誘発することもあるのです。

このように、あごと首は筋肉や神経を通じて相互に影響し合うため、どちらか一方の不調が他方にも影響を及ぼす可能性があります。症状の改善には、姿勢の見直しやストレスの軽減が重要です。

病気の影響

筋肉疲労や血行障害ではなく、知らないうちに発症していた病気によって首こりが起こっている可能性も否定できません。

痛みを感じる場所がはっきりわからない、または患部と思われる場所を押しても痛みが強くならない場合は、内臓の病気が原因で起こっている痛みである可能性もあります。

例えば、階段をのぼっているときや運動をしているときなど、身体を動かしているときに痛みが出る場合は心筋梗塞や狭心症といった心臓の病気があるケースも見られます。そのほか、肺がんや膵炎(すいえん)、胆石症などでは、症状のひとつとして首や肩の痛みが出ることも珍しくありません。

一方で、首や肩が痛むと同時に、手足のしびれや麻痺が見られる場合は、頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症、後縦靱帯骨化症といった頚椎(けいつい)の病気が隠れていることもあります。

痛み以外に症状があるなど、不安に感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。

首こりの改善策7選

つらい首こりの症状を緩和するには、普段の生活で首こりの原因となる要素をなくしていくことが大切です。ここでは、首こりを緩和するためのポイントを7つ紹介します。

姿勢を見直す

普段から正しい姿勢を心がけ、首や肩に余計な負担がかからないようにすることも重要です。無意識にやってしまうような動きでも、思いがけず首や肩のコリの原因になるので注意しましょう。

ただし、正しい姿勢が身に付いたとしても、長時間にわたって同じ姿勢のままでいると筋肉が硬くなって首や肩のコリにつながることもあります。休憩時間に席から離れて散歩するなど、適度に身体を動かすことも必要です。

正しい座り姿勢を知りたい方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
椅子の正しい座り方と姿勢をキープするためのコツを解説

日常的に身体を動かす

適度な運動習慣をつけて身体を動かし、筋肉内の血流を良くしてこりを予防することも大切です。

まとまった時間が確保できない場合は、通勤中や買い物などでできるだけ歩くようにする、エスカレーターを使わずに階段を使うなど、日常生活の範囲内で活動量を増やしてみましょう。

ストレッチをする

首まわりのストレッチも効果的です。首の筋肉の柔軟性を高めてほぐしておくと、血流が良くなって首こりの緩和や予防につながります。

ここでは、スキマ時間でも簡単にできるおすすめのストレッチを紹介します。

首を倒すストレッチ

1.首を左方向に倒す
2.左手は右側頭部に当て、右腕は床に向かって伸ばす。そのまま20秒キープす
3.そのまま左斜め下に向かって首を倒し、さらに20秒キープする
4.左手を側頭部から離して下ろし、首を正面に戻す
5.反対側も同様に行う

首をひねるストレッチ

1.左肩に右手を当て、少し力を入れて肩を引き下げるように押さえる
2.顎を引いた状態で首を右方向にひねり、後ろを向く。そのまま20秒キープする
3.首を正面に向け、右手を下ろす
4.反対側も同様に行う

首前~胸のストレッチ

1.身体の後ろ側で両手を組んで、肩甲骨を寄せる
2.肘を伸ばし、腕を斜め後ろに引っ張るイメージで引く
3.胸を前に押し出しながら、顎を持ち上げるようにして頭を後ろに倒す
4.そのまま10秒キープする

マッサージをする

ストレッチに加えて、マッサージをして首をほぐすのもおすすめです。ここでは、首まわりのマッサージを紹介します。

首の付け根のマッサージ

1.後頭部を包むように両手を当て、親指が後頭部の下に来るようにする
2.首の付け根付近にある、後頭部下の出っ張った部分に親指を当てる
3.痛気持ち良い程度の強さで、親指を20秒程度押し込む

咬筋のマッサージ

1.口を開け閉めしたときに動く部分に指の腹が当たるようにして、顔の側面に手を当てる
2.軽く力を入れながらマッサージする

側頭筋のマッサージ

1.耳の上のやや後ろに指の腹を当てる
2.軽く力を入れながらマッサージする

バランスの良い食事をとる

普段の食生活を見直して、首や肩のコリ緩和に役立つ栄養素をしっかり摂りましょう。

血行障害改善に効果が期待できる栄養素は、ビタミンEが代表的です。ビタミンEを多く含む食品は、かぼちゃ、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、アーモンド、キウイフルーツ、うなぎ、はまち、かれいなどが知られています。

さらに、いわしやあじ、さんまなどの青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)も摂っておきたい栄養素です。これらは不飽和脂肪酸の一種で、動脈硬化の予防効果や血行促進作用があることがわかっています。

ストレスを発散する

ストレス発散の機会を定期的に設けることも、首こりの予防に有効です。

ただ、ストレス解消になるからといって暴飲暴食したり、お酒を飲みすぎたりすると栄養バランスの偏りにつながるので注意が必要です。

首や肩を温める

首や肩を冷やすと血行不良が起こりやすくなるため、直接冷気が当たらないようにして身体を冷やさないようにしましょう。

うっかり冷やしてしまったときは、蒸しタオルやカイロなどを活用してじっくり温めたり、湯船にお湯をためて首までつかったりして、首まわりの血流を良くするように工夫してみてください。

まとめ

首こりは姿勢の悪さや眼精疲労、運動不足やストレスなどさまざまな原因が絡みあって起こるものです。症状を緩和させたい、首こりが起こらないように予防したいという方は、食生活を見直したり、ストレッチやマッサージを取り入れたりしましょう。

日常生活のクセを見直すことは、首こり以外の不快な症状の予防・緩和につながる可能性もあります。快適な毎日を過ごすためにも、一度生活習慣を振り返ってみましょう。

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