姿勢(身体の歪み)

ストレートネック(スマホ首)とは?手足がしびれる原因?【セルフチェックとストレッチ方法】

「首肩こり」と「手足のしびれ」でお悩みの方に

「肩こり」「首こり」だけでなく「手足のしびれ」が続く場合、【ストレートネック(スマホ首)】と呼ばれる不良姿勢を正しい姿勢へ整えることで、症状の改善が期待できるかもしれません。

ストレートネック(スマホ首)とは?

【ストレートネック(スマホ首)】とは、横から見た時に確認できる、頸椎の正常な前カーブ(前弯)がゆがみ、頸椎の配置が直線的になった状態のことです。

姿勢の軸となる背骨は、本来「自然なS字カーブ:頸椎(前弯)・胸椎(後弯)・腰椎(前弯)」を描いていること理想です。

姿勢チェックで、【ストレートネック(スマホ首)】 が確認できる場合、「巻き肩」「猫背」「反り腰」などの他の不良姿勢ポイントを確認できることがほとんどで、スマホが手放せないデジタル社会で生きる私たちの典型的な不良姿勢と言えます。

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正常な骨配列がくずれた【ストレートネック(スマホ首)】は、全身の骨格、筋肉や筋膜のバランスが崩れるため、首こりや肩こりだけでなく、手足にまで広がる痛みやしびれ、頭痛やめまいなどの自律神経症状などにつながる場合もあるので、適切なセルフケアで姿勢を整えて、予防するようにしましょう。

ストレートネック(スマホ首)の症状

【ストレートネック(スマホ首)】 は、名前の通り、首の骨(頸椎)の自然な後弯が消失して真っ直ぐになっている状態のことす。

私たちは、体重の10%ほどある頭を常に背骨の一番上に乗せて安定させた状態で様々な日常生活活動を行う必要がありますが、ボウリングのボールくらいの重さの頭を乗せた状態でも、重さや衝撃を分散させながら姿勢を安定させて歩行などの運動を行うために、頸椎の後弯を含んで腰までで背骨が自然なS字カーブを描いた構造になっています。

【ストレートネック(スマホ首)】 の姿勢では、ボウリングボウルほどの重さのある頭が前に出てしまっています。

本来、背骨全体で支えていた頭の重さに引っ張られるように、特に首の後面から、肩〜背中の筋肉に大きな負担がかかるようになり、全身の筋肉、筋膜、骨格のバランスも崩れます。

頸椎の中を通る脊髄神経は、全身の運動や感覚に作用する太い神経なので、頸椎の神経を通る隙間を圧迫するほどの不良姿勢が続くと、首や肩の違和感に留まらず、肩から指先まで、脚や足先など、広範囲の痛み、しびれ、こりなどの症状につながりやすくなります。

首や肩の違和感やこり

【ストレートネック(スマホ首)】では、特に首の後面から、肩〜背中の筋肉に大きな負担がかかるため、首や肩周囲の違和感やコリから症状を感じる場合がほとんどです。

もともと反り腰であったり、猫背など他の不良姿勢の影響(バランスをとるための代償動作)で【ストレートネック(スマホ首)】になっている場合は、慢性的な腰痛で既にお悩みかもしれません。

このまま【ストレートネック(スマホ首)】を放置すると、首や肩の違和感の悪化だけでなく、全身の痛みやしびれなどの症状が出現したり、「頸椎椎間板ヘルニア」や「変形性頚椎症」など手術が必要な疾患につながる可能もあります。

できるだけ早い段階から、姿勢が悪くなりにくい生活習慣の調整や身体のアライメントを整える筋膜リリースやストレッチなどのセルフケアを習慣にするように心がけましょう。

「頭痛」「めまい」「吐き気」

【ストレートネック(スマホ首)】は、頸椎(頸部の骨)の自然な配列が消失してしまうため、頭〜首〜肩〜背中の筋肉に大きな負担がかかって筋肉が硬くなって血行不良などで筋肉のこりをまず感じますが、全身の筋肉のバランスが崩れた状態が続くと、第二の骨格と言われる全身を包み込む筋膜のバランスも崩れ、「頭痛」「めまい」「吐き気」など日常生活が困難になるようなお悩みにつながる可能性があります。

【ストレートネック(スマホ首)】で特に負担のかかる首〜肩〜背中の筋膜は、後頭部を経由して眉毛の辺りまで繋がっていますので、「緊張型頭痛」「片頭痛」「めまい」「吐き気」「目の辛さや重さ(眼精疲労)」「むくみ」「不眠」「自律神経失調症」などにつながる場合があります。

痛みやしびれ

【ストレートネック(スマホ首)】は、頸椎(頸部の骨)の自然な配列が消失してしまうため、首〜肩〜背中の筋肉に大きな負担がかかって筋肉が硬くなり血行不良になるだけでなく、脳から全身へつながる脊髄神経の通り道が狭くなったりズレたりする可能性もあります。

背骨の配列が乱れて神経の通り道が狭くなると、全身の運動や感覚を制御する神経が圧迫されることになるので、圧迫の位置や範囲によりさまざまな箇所に痛み、しびれ、運動障害を生じる可能性があります。

  • 首まわりが全体的にしびれている
  • 肩から腕を経由して指先まで全体的に痺れている
  • 小指と薬指がピリピリする感じがする
  • 手が痺れて箸やペンなどが持ちにくい

しびれだけなく、冷感や灼熱感、痛みの感覚を伴ったり、細かい動きが困難となる場合もあります。

「頸椎椎間板ヘルニア」や「変形性頚椎症」など、手術が必要な疾患に進行する可能性もありますので、痛みや痺れの状態がひどくなる前に、医療機関を受診するようにしましょう。

ストレートネック(スマホ首)の原因

【ストレートネック(スマホ首)】は、スマートフォン利用やデスクワークが長時間続く現代人に生じやすい典型的な不良姿勢です。

また、ベッドマットの硬さや枕の高さなどによる睡眠時の姿勢が原因となっている場合もあります。

ストレートネック(スマホ首)のセルフチェック

【ストレートネック(スマホ首)】は、スマホやパソコンを長時間使用する現代人の典型的な不良姿勢のひとつなので、【ストレートネック(スマホ首)】を解消するには、まず正しい姿勢と比較して、自分の姿勢の問題がどこにあるのか確認することが第一歩となります。

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以下のチェックリストで3つ以上当てはまる場合は、要注意!

正しい姿勢を普段から意識することで、【ストレートネック(スマホ首)】を予防したり、セルフケアを効果的に実践できるようになります。

  • 首こりや肩こりを感じている
  • 目が疲れやすい
  • ドライアイである
  • 猫背だとよく言われる
  • スマホやパソコンを毎日長時間連続して使う
  • スマホを枕元に置いて寝ている
  • 上を見上げる時に首がつまる感じがある(上を向きにくい)
  • 口を開けた時指が縦に3本入らない

首は、脳と全身を繋ぐ神経や血管の通り道なので、【ストレートネック(スマホ首)】を放置すると、「やる気が起きない」「身体が疲れやすい」「なんとなく全身がだるい(不調である)」「口が開きにくい」「二重顎」「老けて見える」などにもつながりやすくなります。

毎日の生活を充実させるためにも、生活習慣の見直しやセルフケアから対策を実践しましょう。

ストレートネック(スマホ首)のセルフケア

【ストレートネック(スマホ首)】は現代人の典型的な不良姿勢であり、生活環境を整えて良い姿勢を意識した上で、全身の筋膜や筋肉のバランスを整える筋膜リリースやストレッチを習慣化することで、予防したり症状の緩和ができます。

既に痛みや痺れなどの症状がある場合は、まず医療機関に相談してから、適切なセルフケアを取り入れるようにしましょう。

スマホを正しい姿勢で使う

【ストレートネック(スマホ首)】は、スマートフォンを長時間使う現代人の典型的な不良姿勢なので、まず「正しい姿勢」を意識し、正しい姿勢を維持しながらスマホを使うようにすることが、一番根本的な対処法になります。

正しい姿勢で座れたら、脇をしっかり閉めてスマートフォンの画面を目線の高さに合わせることで、首への負担がかかりにくくなります。

「猫背」にならないように「胸を張る」意識と腰痛を起こさないうような座面設定や座り方も一緒に意識することも重要です。

「正しい姿勢」を意識しよう!

「ベッドやソファに横になってスマホを見る」「下を向いてスマホを見る」ことは絶対に避けるようにしましょう。

枕や寝具を見直す

毎日何時間と続く睡眠中の姿勢は、安眠のためにはもちろん、日常生活で歪んだ姿勢をリセットするためにもとても重要です。

寝具の硬さや枕の高さが適切かどうか、以下のポイントを中心に確認してみましょう。

  • 左右どちらにも寝返りしやすい
  • 呼吸がしやすい(苦しくない)
  • 顎、肩がリラックスできる
  • 全身のどこにも余計な力が入らない

まくらが高すぎて、睡眠中も【ストレートネック(スマホ首)】ような姿勢になっている場合は、枕の代わりにタオルを畳んだり重ねたりして適切な硬さに調整して代用する方法もあります。

身体を温める習慣を取り入れる

入浴、散歩などの全身運動や有酸素運動を習慣化する、冷たい飲み物や冷房温度を下げすぎない、ネックウォーマーを使う、など体温を下げない工夫を日常生活に取り入れましょう。

体温が下がると血行不良となり、筋肉の緊張のアンバランスが整いにくくなります。

首周りのストレッチや筋膜リリースをする

ボウリングボウルほどの重さがある頭が前に出る【ストレートネック(スマホ首)】では、頭部を直接支える筋肉群に特に大きな負担がかかります。

強い力で引っ張られて緊張している筋肉やスムースな滑走ができなくなった筋膜を優しく解きほぐすことで、首から頭部への血流が改善するので、こり、痛み、しびれの緩和しつつ、不良姿勢を正しい姿勢へ整えることにつながります。

強い負担がかかり悲鳴をあげている筋肉や筋膜にアプローチしますので、無理に引っ張ったり、反動をつけて大きく動かそうとするのではなく、負担がかかって硬くなっている場所を解きほぐすようなイメージで行うようにしましょう。

首側面のストレッチ

  • 背骨ができるだけ自然なS字カーブを描くように姿勢を整えて正面を向く
  • 右手を頭頂部よりやや左側の頭部(指先が耳に触れるあたり)に置く
  • 顔は正面のまま、頭部を右に倒す(左首側面をストレッチ)
  • 左側の肩が持ち上がらないように注意しながら10~20秒保持する
  • 左右を入れ替えて同様に行う
  • 2~3セット程度を目安に痛みや痺れの出ない範囲で行う

首後面のストレッチ

  • 仰向けになり後頭部をマットなどに安定させる
  • 肩の力を抜いてリラックスする
  • 後頭部をマットにつけたまま、軽く顎を引いて10~20秒保持する
  • 2~3セット程度を目安に痛みや痺れの出ない範囲で行う

整体院で筋膜リリースやセルフケアのアドバイスをもらう

【ストレートネック(スマホ首)】の場合、肩周りや腰回りの骨格や筋肉のアンバランスも生じている場合が多く、正しい姿勢やセルフケア方法を自分で適切に行うことが難しくなっている場合がほとんどです。

まず自分の生活習慣と姿勢の問題点を客観的に指摘してもらい、全身のバランスを整えるために必要な身体の部位に対して適切な筋膜リリースなどのアプローチをしてもらうと、本来の正しい姿勢と痛みや痺れなどの「お悩みなかったころの自分」を思い出すきっかけになります。

正しい姿勢への意識が改善すると、姿勢改善のストレッチやトレーニングが自分でもより効果的に行えるようになりますので、お悩みの原因に適切なアプローチやアドバイスができる整体院を選んで相談してみると良いかもしれません。

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